プロジェクト終了報告
拝啓
奥久慈の山々もようやく少し春めいた空気になってまいりました。この度は「茅を栽培し江戸時代に建てられた古民家の茅葺屋根を守りたいプロジェクト」にご賛同くださり、御支援・御協力いただきました事、改めて厚くお礼申し上げます。ありがとうございました。
1974年、父ゲルト・クナッパーは、廃屋だったこの庄屋屋敷に出会い『今この貴重な日本建築文化を守り残さなければ、素晴らしい職人技術が日本から消えてしまう』と強く思い、作陶活動を続けながら、大工さん、屋根職人さん等、多くの匠達と一緒にこの古民家の保存を続けてまいりました。
2012年、父は他界しました。私は、職人さん達と常にこの古民家を自分の芸術的作品の一つとして守るために働いてきた父の背中を見続け、父が大切にしてきた思いを引き継ぐべく努力しておりますが、現実はなかなか難しいものがあります。世界で一軒しかないドイツ人芸術家が愛し守った日本の古民家とその里山風景を、今後どのような形で守っていけばよいのか、思案の日々です。
① 予定しておりました茅栽培の為の土地購入致しました。
土地整備はこれからで、茅の株分け、植え付けなどの作業をしていきます。
② 一番雨漏りの酷い場所の、長屋門ギャラリー茅葺屋根の補修工事を行う予定の日程が決まりました。 来たるゴールデンウィーク後半、5月3日、4日頃から工事に入る予定です。
興味のある方、足廻りのお手伝いしますよなど、ボランティアさん募集します。
頂きましたご支援のお気持ち、大切にしてまいります。今後とも末永く、ゲルト・クナッパーギャラリーを見守っていただきたく、ご指導ご鞭撻の程どうぞよろしくお願い申し上げます。
敬具
ゲルト・クナッパーギャラリー館長
ウテ洋子クネッパー