
支援総額
目標金額 4,000,000円
- 支援者
- 409人
- 募集終了日
- 2024年2月29日
\マンスリーサポーター100名突破記念No4/ 不登校親子を支える取組みとそこから得た学び
いつもお越しくださり、ありがとうございます!
代表の土橋です。
マンスリーサポーター100名突破記念と題して始まったこの連載企画、今回が4本目です。
過去回をご覧になっていない方はぜひこちらから
▼第1弾
僕の取組みの原点は東日本大震災にある。僕は当時、悔し涙を流すことしかできなかった。
https://note.com/yuhei0723/n/ne911ab1dce8d
▼第2弾
親の「〇〇」という言葉が、私の挑戦を支えている
https://note.com/yuhei0723/n/n6d3fba388893
▼第3弾
どうして不登校支援をするようになったのか
https://note.com/yuhei0723/n/nc0dc722c55b3
さて、前回は不登校支援に着手するようになったきっかけを書きました。今回は実際の取組みそれぞれの始まりやその歩みを書こうと思います。
こうして振り返ると、どの取組みも大勢の助けがあって成り立っていることを改めて実感します。
①フリースクール_あるお母さんの声からスタート
2019年6月2日にオープンしたフリースクールミズタマリ。不登校、行き渋りをしている小中学生向けの居場所で、現在は約30名が利用しています。
実はこの場所は最初、世代を問わず人とつながることのできる「フリースペース」として開設するつもりでした。
場所は、宇都宮大学から徒歩5分の距離。元々、個人で昔クリーニング店をされていた10畳ほどのスペースが、すでに何年も放置されている状態で残っており、「片付けをやってくれたら自由にあとは使っていいよ」という大家さんのご好意でお借りすることができました。
日々改修作業に勤しむ中で、たくさんの方の力がないと進まないと思い、2019年の5月ゴールデンウィーク中に作業DAYを設けました。3日間、毎日のように何人もの方が来てくださり、作業は何倍ものスピードで進みました。
ある日の昼休みのことです。その日はたまたま、不登校の子を持つお母さん3名がいらした日でした。お茶を飲みながら話をしていると1人のお母さんから「土橋さん、フリースクールやらないんですか?」という言葉がとんできました。
不登校の親子と出会うことはあっても、フリースクールという存在についてはほぼ初耳だった私。10分ほどお話を聞いて、答えました。
「わかりました、フリースクールやります」
ここがフリースクールのスタートでした。ピンと来たんです。これまでの出会いや私が目指したい社会を考えて「これだ」と。
それからは大家さんがトイレやエアコンを設置してくださり、地域の大工のおじちゃんはトイレの壁づくりやペンキ塗りをやってくださり、地域のみなさんもいつも顔を出して「どうだい?」と声をかけてくださいました。
あんなにほっとする、あたたかな場所はそうないと思います。
「あたたかな場所は、あたたかな人から」なのだと強く感じました。
口コミで問い合わせをくださったある姉妹が最初の利用者でした。
とっても静かで、温厚な雰囲気の2人。
特に学校や生きづらさの話をすることもなく、ただただ時間を過ごしていました。
トランプやUNOをしたり、天気のいい日は散歩をし、癒し担当のうさぎさんと戯れ(今は自宅にいます)、時々ご近所のおじいちゃんおばあちゃんが覗きにきてくれて挨拶したり、「こうすべき」「こうでなければならない」そんな制限のない安心な居場所をやっていました。
海外在住経験のあるその子たちから、海外の話をめいっぱい教えてもらいました。今では彼女らも高校生大学生の年代。たまに連絡をとると元気にやっているようで、こうした卒業生の存在が、大きな希望になっています。
人数が増えるたびに何度かお引越しをし、最初は子ども2人と私のたった3人だったフリースクールも、今は子どもだけで30人近くいます。スタッフとボランティアさんだけで10名以上。大所帯になりました。
2021年には宇都宮市のお隣、さくら市でも週1でフリースクールをスタートしました。
スタートできたのは、前回の記事で出てきた野澤こなつさんとそのお母さんが「さくら市にもフリースクールをつくりたい!」と熱を持って話をしてくださったから。くどいくらいに何度も(笑)
さくら市のほうは利用者2〜4人くらいを推移していて人数は少ないですが、だからこそできることもたくさんあります。
この場所もある会社にお借りしていて、人数が少ない=月謝収入が少ない、という状況でも運営できているのは、その会社のおかげです。
って、まずいです。まだフリースクールのことしか振り返っていないのに、もうこんな文字数に...。いつも文章が長くなり、反省です。ちょっとスピードあげます。いえ、ちょっと端折ります。
フリースクールをやってみて感じたこと。それは
不登校の子どもたちに必要なのは、いろいろ知ってる「先生」ではないということ。むしろ子どもの前でカッコつけない、等身大で子どもたちと一緒に楽しむ、一緒に悲しむ、一緒にぼーっとできる、そんな大人の存在であること。そんな存在だからこそ、子どもたちが苦しい時に「頼ろう」と思えること。私たち大人はもっと「こうあるべき」という固定観念を外して、自分自身もあるがままでいることが必要なのだと思う。
②ホームスクール_多くの子が家にいる。家族以外のつながりの大切さを感じた。
フリースクールを運営する中で「家の外にうちの子は出られなくて」という問い合わせが増えていきました。そこで始めたのがホームスクール。フリースクールを家に持っていくイメージです。
外に出られないとなると、なかなかに気持ちも不安定な子も多く、個別に対応する必要がある、ということもホームスクールの特徴です。
週1程度で訪問し、じっくりじっくり子どもたちの成長を見守ります。
「あなたはあなたでいいんだ」
このメッセージがどれだけ浸透していくかで、子どもたちの成長スピードは格段に違います。
一切学校にも行かず、家族以外との交流がゼロだったある高校生男子は、いつもすることと言えば近所の公園に行ってサッカー。日が経ってくると勉強にも少し関心を示し始め、ホームスクール開始から1年半が経つと、塾に通い始めました。大学に行きたいからと。
ある中学生の女の子は、学校の中の人間関係で本当に辛い思いをしていました。でもそれを親にも言えずひとり苦しんでいました。ホームスクール開始数ヶ月が経った頃、重たい口をひらきスタッフに話を。それから段々と元気になり、今はもう大学生。やったことと言えば、アニメの話をしたり、一緒にジグソーパズルをしたり、たまにバレーをしたり。時々相談に乗ることもありましたし、一緒に勉強をすることもありましたが、その子の安心を第一に寄り添った結果、自分の道を歩み始めました。
保護者の方が「お任せします」と言ってくださらなかったらこうした子どもたちの成長もありません。
子どもを思うからこそ、託してくださったその想いに応えられるように出来うる限りのことをしたいと思います。
ホームスクールをやってみて感じたこと。それは
子どもたちは、理解のない社会によって、社会から追い出されたということ。外に出そうとすればするほど、子どもたちは引っ込んでいく。そこには子どもの意思がないから。大人の期待する正解を押し付けようとする行動だから。ただ家の中に一緒にいる。ただパズルをする。ただゲームをする。時々サッカーをして、たまに勉強をして。そんな時間の存在が子どもに「あなたはあなたでいい」というメッセージを浸透させる。必要なのは「外に出てきなさい」ではない。「今何してるの?」と彼らの世界に入っていくこと。教える、導くのではなく、「一緒に歩む」「一緒に休む」この言葉が一番近い。
③お母さんのほけんしつ_不登校支援は子どもだけでは足りない。保護者の支援こそ、子どものために必要なことだと気づいた。
2020年5月にスタートした保護者向けのLINE相談窓口。
全国対象で、何度相談しても無料です。
スタートしたのは、コロナ禍に入り、休校していた学校がちょうど再開する時期でした。
子どもたちはやはり長期休暇明けに不登校になることが多いです。(ゴールデンウィーク明けや夏休み明け)
今回のコロナ要因の休校も確実にそれと同じ現象になると思い、スタートしました。
スタートしてからは、私はフリースクール終わりの18:00から24:00の時間、毎日パソコンの前にいる日々を過ごしていました。
LINEに届く相談が止まることはありませんでした。なんとたった10日で登録者は100名を超えていました。当初1人でやっていた頃は、毎日15名ほどの方と6時間以上やり取り。
ずっと交互に相談支援をしていると、誰がどの話をしているかわからなくなるほどでした。もちろんLINEなので記録はそのままに残っています。過去のやり取りを確認しながら、対応していました。
あれから4年半が経ち、全国47都道府県から登録があり、全部でその数、約4,300名。支援員は全部で10名、アドバイザーとして公認心理士、社会福祉士の方もいます。
支援員は、子どもが不登校を経験する保護者やフリースクールなどの学校外の学び場で子どもたちと関わる経験のある方など様々です。
全員があたたかな思いを持って、支援に取り組んでくださっています。
常に50名近くいる相談者の方と、10名のスタッフ同士で話し合いながら。
自治体からの補助などは皆無です。
事情があって補助を受けていないのではなく、そもそもその制度がありません。制度の前に保護者支援に力を入れようという風土が薄いです。
そのため2回のクラウドファンディングを実施して、総勢700名を超える方からのご支援をいただいて運営しています。
もうほんとにサポーターのみなさんがいなければ、この取組みは確実に継続できていません。感謝の気持ちでいっぱいです。
4,000名を超える不登校の子の保護者の登録がある相談窓口は他にありません。支援員として取り組んでくださっているみなさん、そして寄付という形で支援をしてくださっているみなさんのおかげです。LINE相談窓口「お母さんのほけんしつ」は、もはや不登校相談窓口ではありません。保護者の、子どもたちの人生の伴走者です。
お母さんのほけんしつをやってみて感じたこと。それは
どれだけこの社会が子育てをする人をないがしろにしてきたのかということ。どれだけ子育てをする方々が孤独にこれまで闘ってきたのかということ。どれだけ母親、父親が子どもを思い、奮闘し、葛藤し、苦悩し、日々を懸命に生きているかということ。不登校は子どものせいでもなければ、保護者の責任でもない。社会が「子育ての大変さ」「その重要さ」に向き合わずにきた結果起きていることだ。子どもを支える大人にこそ余白が必要だ。その視点で課題解決に動いていかなければ、まもなく教育も子育ても崩壊する。当事者の声に耳を傾け、大人の事情でうやむやにすることなく、解決のための糸口を探り、着実に動いていきたい。
④不登校ポータルサイト「たより」_外の支援につながることどれだけの労力がかかっているかまだ世間は知らない。
保護者のみなさんとやり取りしていると「学校以外に子どもの安心できる場所ってどこにあるの?」「子どもに寄り添った関わりをしてくれる存在がほしい」そんな声を多くいただきます。
たしかに子どもが不登校になってからどのように情報収集するのかというと、足で稼ぐしかありません。ネットで地道に調べて、見つけた親の会や子どもの居場所に問い合わせる。ただ時々すでに活動終了しているところだって少なくない。
実際に出向いてみて、やっとそこでいろいろな情報を得る。でも偏った情報で判断したくないし、いくつかの場所を見て相性の良い場所を見つけたいから、他の場所にもまた問い合わせをして訪問する。
それも仕事や家のこともあるから苦労して時間の調整をしながら、子どもが行くかどうか交渉しながら、子どもが行かないとしたら家で過ごせる環境を整えてから、いろいろな環境を整えてから出向きます。
だったら、ということで、このサイトを制作しました。
自分の住んでいる場所や子どもの年齢などにチェックを入れて検索すると、親の会や子どもの居場所がヒットする。
またそうした場所の情報だけでなく、不登校・教育関連の講演会、セミナーなど保護者の学び場や、子ども向けのイベントなどの情報も掲載しています。
他にも、「保護者向けのおすすめ本紹介」「子どもと家で遊ぶ時のおすすめボードゲーム紹介」「不登校当事者の経験談」など様々掲載していますので、ぜひご覧ください!
情報があることで、それが選択肢になったり、希望になったり、時に心強い武器になったりします。
不登校で孤立する親子にとって「たより」になるサイトであり続けます。
たよりをやってみて感じたこと。それは
こんなにも多くの味方・理解者が世間にいるのだということ。決して1人じゃない。でも苦しいとき、余裕のないとき、人は「孤独感」を感じるようになる。この世界に私がひとりぼっちになったような。心を閉ざしてしまう。でも本当は手を伸ばせばそこにある。そこに味方はいる。そんなつなぎ役が重要であること、それは情報を載せるだけでなく、読み手の気持ちを汲み取り、読み手に寄り添った言葉を丁寧に丁寧につむぎながら、心に届けていく作業であるということ。
と、長くなりましたが私たちはこんな取組みを通して、不登校の親子のサポートをしています。
1つ1つがこれまで出会った一人ひとりの声が元となってスタートしています。
私は、困っている1人の声が、社会をやさしくしていくカギになると思っています。
これからも一人ひとりの声を無下にせず、丁寧に聴き、心に書き留め、形にしたいと思います。
ということで、今回はこれまで。
次回第5回が最終話の予定です!!
次回は、どんな社会を目指しているのか、を綴ろうと思います。
私たちは「不登校になるのはかわいそうだから、なんとか学校復帰させてあげよう」と思って支援はしていません。
不登校になることで得られるものも多くあります。不登校は、親にとっても子どもにとっても実は「人生にとって大切な大きなもの」を得られる経験だと私は思っています。
もちろん普段、保護者のご相談に乗る中で、子ども達と関わる中でそんなことを言うことはありません。
でも大切なことなんです。
だって「不登校を経験したおかげで今私はこんなにも幸せです」と言う人と大勢私は出会ってきているので。
それがなぜなのか、最後の回に綴りますのでお楽しみに。
最後まで読んでくださりありがとうございました!
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