古典のその先へ。いまの時代に生きる新作能をヨーロッパで巡演
古典のその先へ。いまの時代に生きる新作能をヨーロッパで巡演

支援総額

2,443,000

目標金額 2,000,000円

支援者
107人
募集終了日
2019年11月4日

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2019年10月04日 09:10

お待たせしました!ワルシャワ公演2日目レポートです。

ツアー終了後も、引き続きご支援を頂きまして、ありがとうございます。

 

大変遅くなりましたが、ワルシャワ公演2日目のレポートです。お楽しみください。

 

ワルシャワ公演2日目は、ワジェンキ美術館ロイヤル・シアターでの「ヤコブの井戸」「猩々乱」の上演でした。ウィーンやパリは仕込日があったのですが、ワルシャワは1日のうちに仕込・リハーサル・公演があり、スタッフは大忙しでした。それでもなんとかお昼すぎには形になりました。限られた時間、そして日本とは違う様々な条件の中で、出演者が大満足の舞台設営・照明づくりをしてくれた舞台監督の伊東さんと照明オペレーターの山口さんには、感謝!の一言です。

 

楽屋入りトップバッターは笛の松田さん、それから猫役でご登場いただく現地の役者さん・シュチェパニアクさんも早々に楽屋入りし、お二人とも舞台の上で位置や音を確認していました。シュチェパニアクさんは舞台に映像にと活躍してらっしゃる俳優さんで、出演作品の宣伝でビルの壁一面に彼の顔写真が出ることもあるくらい、よく知られている方です。彼とはすでに前々日に稽古で顔を合わせていましたが、劇場の作りを生かすために少々演出に変更を加えたいことを伝えると、すぐに飲み込んでやって見せてくれました。

 

そうこうしているうちに全出演者が到着し、予定を少し前倒して16時からリハーサルを開始。これまでの公演地に比べて橋掛かりがとても短いことや、舞台の奥が高く客席に近い側が低くなっている構造(開帳場または通称”八百屋”といいます)を考慮に入れて、ワキ方・囃子方・地謡の座る位置や向きを確認しながら「ヤコブの井戸」の通し稽古を行いました。そして、リハーサルが終わるともう18時前。19時開演ですので、出演者もスタッフも慌てて準備をし、開演に備えました。

 

そして19時。ワジェンキ美術館館長からのご挨拶があって、「ヤコブの井戸」開演です。18世紀に建てられたこのロイヤル・シアターは、文化遺産としての側面が強く、オデオン座やパリ日本文化会館ほどは客席を暗くすることができません。舞台の照明も、すでに吊ってある限られた数の機材や、常設の舞台面先端に置いてある電球を使ってのものとなり、ウィーンやパリ公演とはまた違った雰囲気の中での上演となりました。

 

前場が終わると、舞台上手(客席側から見て右側)の楽屋への扉からシュチェパニアクさんが登場。オーケストラピットの中に転がり込んで、顔を出したり引っ込めたり、客席に語りかけたり。そして、舞台下手(客席側から見て左側)から舞台に上がり込みました。制作の奥田さんによると、シュチェパニアクさんの猫は、キュートなニーナさん(ウィーン)、悪戯っ子っぽい弘晃さん(パリ)とも全く違う、ちょっと斜に構えた野良猫という感じだったとのこと。同じ面、同じ装束で、同じ内容を喋っているのに三者三様で、我ながら本当に面白い試みだったと思います。

 

 

後場では、私=シテは、橋掛りからではなく舞台奥から登場。賛否両論あると思いますが、これも新作能ゆえの試みです。そして、写真が示すように、上で申しましたような照明機材の様々な条件のおかげか、より劇的な舞台となったようですね。「面の表情がよく見える」とのことで、現地のお客様に好評だったようです。

 

 

 

「ヤコブの井戸」終演後は、20分の休憩を挟んでカルポルクさんの「猩々乱」の解説からスタート。ご存知の方もいると思いますが、「猩々乱」の舞は爪先立ちでの移動を伴います。そのため、舞台が前に向かって下り坂になっている=開帳場になっていることを心配していた出演者やスタッフもいましたが、無事に終えることができました。そして、シュチェパニアクさんや、ワルシャワではシュチェパニアクさんの指導とお世話や楽屋での働きに徹してくださった小笠原さんも登場いただいて、全員で礼。ワルシャワ公演の閉幕となりました。

 

 

現地でのコーディネートを一切合切引き受けてくださった藤井さんとカルポルクさん、公演の成功にご尽力くださったキュレーターのヨアンナさん、技術面でお手助けくださったロイヤル・オペラ劇場のピョートルさんほかスタッフの皆さん、そして朝からお付き合いくださった通訳のレナータさんとマグダさん、本当にありがとうございました。Bardzo dziękuję!

 

終演後は、美術館が開催してくれたレセプションへ。彫像が立ち並ぶ立派なギャラリーで、関係者の皆さんと歓談させていただきました。そして、美術館が用意してくれたカートに揺られてホテルへ戻ると、労働後のお腹を満たすのに十分なたっぷりの食べ物と飲み物がクバさん(カルポルクさん)によって手配されており(クバさん、ありがとう!)、レセプションに出席できなかったスタッフも加わって全員で簡単に乾杯をし、一言ずつ思いを述べて、このツアーの閉幕となりました。

 

 

事故も怪我もなく、病人も出ずにツアーを終えられホッとしています。皆さまからの応援の言葉が、本当に励みになりました。心より御礼申し上げます。

 

このクラウドファンディングキャンペーンは、11月4日まで続きます。各地関係者からの声や出演者の声などを、この新着情報でお届けしていきますので、楽しみにお待ちください。

 

引き続き、応援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。

 

能役者・清水寛二

リターン

5,000


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The Course for who live outside Japan [5000 yen]

- Thank-you Mail

*It is possible to purchase more than one.
*Please purchase with your real name, if you don't mind.

申込数
3
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年12月

10,000


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The Course for who live outside Japan [10000 yen]

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申込数
5
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2019年12月

5,000


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3
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制限なし
発送完了予定月
2019年12月

10,000


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2019年12月
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