【第2弾】デジタルネイチャー「計算機的多様性」の世界へ

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寄付総額

19,065,000

目標金額 15,000,000円

寄付者
324人
募集終了日
2018年4月27日

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2018年03月22日 17:30

【第3回】蛭子綾花「国語が得意な、普通の高校生だった」

落合陽一です,いつも応援を本当にありがとうございます.新着情報第3回目は、蛭子綾花さん(通称:えびちゃん)です.学部2年生で2017年度のIPA未踏事業に採択された,えびちゃんのインタビューを是非読んでください.
 

(蛭子綾花 / 情報学群 情報メディア創成学類 2年)

 

 メディアアートという存在を知って「ビビッときた」


ー 研究室はどんなきっかけや思いを持って選んだのでしょうか。

 

高校の時に工学部に入ろうということは考えていましたが、しばらく進路は見つかっていませんでした。そんな高校3年生の夏頃に、テレビでスプツニ子!さんが出ていて、それで初めてメディアアートという分野の存在を知って「あ、これだ!」とビビッときたんですよ(笑)。衝撃を受けました。

 

大学で学べないかと色々調べました。MITの石井裕先生のことや、SIGGRAPHという学会もあるんだ、アートだけではなく研究もやるんだ、とか、調べていくうちに、落合先生を見つけたんです。その時「日本だ!国内でも勉強できるんだ」と思って受験を決めました。

 

入学後、研究室ではすでに一個上の先輩たちが活躍していることを知ったんです。初めてのことは時間をかけないとできるようにならないから…、「入るなら今しかないんじゃない?」って自分に問いかけて、2016年7月頃に落合先生の研究室に入りました。

 
 

 国語が得意な普通の女子高生が、「未踏」へ


ー すでに「未踏IT人材発掘・育成事業」でプロジェクトが採択されていますね。

 

「Stimulated Percussions」ですね。人体に電極を貼って、筋肉を操り楽器を演奏させるプロジェクトです。

 

 

研究テーマを決める落合先生との面談で、「好きなものは?」と聞かれ、「音楽です」と答えたことをきっかけに研究が開始しました。中学・高校と吹奏楽部でサックスを吹いていたので、音楽が好きでした。取り掛かって直ぐに、既製品の回路だと実験ができないことが分かって、上手くいく回路を見つけ出して実装するのが、第一の佳境でした(笑)。
 

ー 大学に入る前から、今の研究につながるようなことをしていたんですか?例えば、プログラムをしたりとか。​

 

興味はありましたが、普通科高校出身の、本当に普通の女子高生で…(笑)、研究に近いものはやってきませんでした。実は、小さい頃は「本は1日2冊までにしなさい」と母親に言われるくらい、“本の虫”と言わんばかりに読書が大好きで、専攻したのは理系ですが、国語の成績の方が良いくらいで…。だけど研究もたくさんの文章を読まなければならないし、論文も書かなければいけないので、読み書きが好きでよかったと思うことは多いです。

 

(2016年12月にマカオで開催されたSIGGRAPH Asia 2016でのポスター発表)
 

 

 「人間って何だろう」漠然と抱えていた不思議に迫りたい


ー 「Stimulated Percussions」についてもう少し教えて下さい。

 

この研究のポイントは、「学習」にあります。例えば、ドラムを叩いたことのない人とかに複雑なリズムを覚えてもらうのって時間がかかりますよね。Electrical Muscle Stimulation(EMS)を通じて、腕に直接電気を送って、楽譜通りのリズムを演奏させる。電気刺激を頼りに何度か繰り返して練習すると、電極を外しても動かせるようになるんです。筋肉を入力装置にして脳に覚えこませることができます。

 

コンピュータを通じてメカニックな情報(リズム)を効率よく覚えられれば、音程や音楽の表現の部分に人間は専念することができるということです。人間と機械、それぞれが得意なことへ役割分担させるんです。また、この手法であればソフトウェアが指導者役を務めるので、指導者がいない場合や、生徒数に対して指導者数が少ない場合にも対応ができます。

 

(2017年9月にオーストリアのリンツで開催されたArs Electronica Festival 2017でのデモ展示)
 

ー 人間と機械、それぞれが得意なことへ役割分担させる。面白いですね。

 

小さい頃から漠然と「人間って何だろう、何のために何故生きているんだろう」ということを頻繁に考えていました。考えるのが好き、というより、どうしても考えてしまう…癖のような感じです。「人間と機械」って対の関係でよく語られますが、コンピュータを学ぶことで、人間を客観的に知ることができるんじゃないかと行き着いたんです。専門としてやるならこの分野だという思いもありました。

 

ー 蛭子さんの好きな本を知りたいです。

 

好きな本は、『獣の奏者』(著者:上橋菜穂子)です。物語も表紙の絵も大好き。強い女の子がとても好きで、この本の主人公も悲しい過去に負けずに逞しく生きる女の子なんです。
 

 

 技術開発が進めば、より創造的な世界になる


ー 次に挑戦してみたい研究や、目指したいことはありますか。

 

研究の次は、アートに近いこともしてみたいです。「技術は、ただ単に楽をするためや、怠けるため、あるいは人を傷つけるためにあるべきではない」ということを昔から考えていました。時間を短縮したり、労力を減らすことができる分、残りは新しい何かの創造のために注ぐべきだと思っています。

 

人間のクリエイティブな側面に非常に興味があるんです。その人にしか見えていない世界を創って、他の人に共有する表現力のあるクリエイターの方々は、本当に素晴らしい。だから私が何か好きになるときは、それを生んだ人の世界を好きなるんです。本の世界や、物語が好きなことが、私の考え方の根底にあるんだと思います。

 

 

 Q and A


ー 落合さんの研究室はどんなところ?

 

低学年から修士の人たちまでいて、家族みたいな雰囲気で仲が良いです。普段は研究室の人たちとご飯を食べに行ったり遊びに行ったりもします。

 

ー 落合先生はどんな人ですか?

 

研究室に入るまでは、厳しい人なのかなと思っていましたが、実際は違いました。単に優しいとも少し違いますが、「こうしたほうがいい」ということを淡々と論理的に教えてくれる、お兄さんのような存在です。

 

ー 研究室を後輩にすすめるとしたら、どういう人がおすすめでしょうか?

 

何か特技があれば、それを推し進めて行けばいいのですが、私のように特筆すべき何かがある訳ではない場合は、できないなりに一生懸命手を動かして、素直に人に聞いて学んでいけるような人が合っていると思います。

あとは、研究室に女の子が少ないので、女の子を募集中です!(笑)
 

 

 以下のプロジェクトも是非ご覧ください!

 

 

 

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