【編集記】“正しく伝える”ということ（書き手：細田 彰洋）

 

前回の活動報告では、書き手の松本薫さんとの関係についてお話ししました。

今回は、具体的な執筆・編集の現場について少しだけご紹介します。

 

この日は、宇田川保さん（地美恵）の章の後半部分の確認でした。

命と向き合うという、繊細で誤解を招きやすいテーマ。

一つの言葉の選び方を間違えるだけで、

伝わる印象がまったく変わってしまう難しさがあります。

 

取材に同行し、現場を見た私の感覚と、

松本さんが聞き取りを通して感じ取った想い。

その2つの視点を重ねることで、

“宇田川さんの本質”を正しく伝える表現を探っています。

 

本を作るということは、誰かの思想を形にすること。

今回は特にそれが重要な要素です。

その人が何を感じ、どう生きているのかを、

読者にまっすぐ届ける責任があると感じています。

 

『奥大山 自然共生リアリズム』では、

専門的すぎず、誰が読んでも心で理解できること。

そして、読んだあとに残る“余韻”を大切にしたいと思っています。

 

編集の現場を重ねるたびに、

この本がどれほど多くの想いに支えられているかを実感します。

取材で出会う方々の言葉、そして日々届く支援者の皆さまからのメッセージ——

そのひとつひとつが、制作を進める力になっています。

 

完成まで、そうした想いを胸に、

ひとつひとつ丁寧に、形にしていきます。

 

 

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クリエイティブディレクター（今井印刷株式会社｜今井出版）

細田 彰洋

 

【本プロジェクトの役割】企画・編集・デザイン・写真（サブ）

 

滋賀県出身。鳥取県米子市に移住。今井出版 ディレクター。企画立案から編集・デザインに加え、サブカメラマンとしても本プロジェクトに携わる。取材や撮影を通じて江府町の人々の思想や価値観に触れ、その声を広く伝えることを目指す。

 

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