お早うございます。松竹大谷図書館の武藤です。

先週末からたいへん多くのご支援を頂き、現在なんと、126名の方から2,390,000円のご支援を頂いております!先週金曜には59%だった達成率もいよいよ95%まできました!プロジェクトの募集終了まであと11日!そして、目標金額まであと11万円!これからも皆さまの温かいご支援と応援をお待ちしています!!

 

さて、今回の新着情報は、

「実践!組上燈籠組上げ作業 その4 組み立て完成!」です!

なんだか早口言葉のようですね。復刻予定の組上燈籠絵の試作品を実際に組上げて、手順を探ってみようというこの企画、10月12日の新着情報では、貼り付け作業についてお伝えしましたが、今回はいよいよ「組上燈籠」を完成させます!お気づきかもしれまんが、今回のタイトルには「組上燈籠(絵)」の(絵)が付いていません。「組上燈籠絵」を組み立てて「組上燈籠」へと完成させるからです!

 

まず最初に背景の山を立たせるため、裏に厚紙などを貼って補強しておきます 。

橋や獅子を背景に取り付けるには、ある程度強度が必要なので、裏側ほぼ全面に台本カバーの材料として使っている板目紙をL字に貼り付けます。L字にすることで背景が自立します。

 

橋のパーツの下部はギザギザの「のりしろ」になっています。この「のりしろ」で背景に橋を直接貼り付けてもいいのでしょうが、私たちは舞台の大道具をイメージして少し立体感を出すことにしました。組上燈籠絵を切り抜いたあとに残った端の細長い部分を利用し、床板として「のりしろ」に貼ります。

 

裏側からみるとこんな感じです。

 

いよいよ背景に橋を貼り付けます。今回、ここが一番肝心なところですから、もう一度「出来上り図」で確認してみましょう!

 

背景の山の中央に橋があり、その欄干に白い毛の親獅子がのっている様子が(何となく)分かります。橋の奥からは手前に向かって清流が流れてきています。この風景をイメージして、背景に橋を貼り付けていきます。

 

橋のアーチの頂点にのる親獅子の高さはこれ位が収まりが良さそうなので、その位置から橋の高さを決めていきます。

 

橋は両端の親柱の部分で背景に貼り付けますが、直接貼るのではなく、コの字形の紙を作り、親柱の裏に付けて少し厚みを出します。こうすることで、橋が背景から浮き上がって立体感が出ます。ここでも切れ端の紙を利用できますので、切れ端の紙は組上燈籠が完成するまで捨てないでとっておくと何かと便利です。

 

メンディングテープなどで、あらかじめ取り付け位置に印を付けておくと、迷わず正確に取り付けられます。親獅子は右足の「のりしろ」と橋の頂点の印を貼り合わせると、右足だけで自然にバランスが取れてグラグラしません。さすが主役です!

 

親獅子と子獅子達とが三角形になって決まる、このトライアングルが「石橋」の有名な場面なので、三人の目線の先にお互いがくるよう、子獅子の取り付け位置を確認します。当館所蔵の『日本舞踊全集』(日本舞踊社発行)にある「石橋」の舞台写真や装置図も参考にして、組み立てていきます。

 

子獅子たちも橋に直接貼るよりは、コの字形の「のりしろ」を作って背景に取り付けた方が躍動感が出るように思います(ポップアップ絵本を開いたところを想像すると、イメージがしやすいです)。切れ端の紙でコの字形を作って子獅子に貼り、それを背景に取り付けました。

 

ただ、そのままだと獅子が重みに耐えられず、だんだん前のめりになってしまうので、切れ端の紙を細く切って獅子の裏に貼り、背景に固定させます。

 

獅子の裏側です。しっかり背景に固定されました。

 

子獅子が両側に付くと、より華やかになります。

 

一方こちらでは、人物のパーツを自立させるための作業を進めています。

 

きれいに折れ目が付くように定規を当て、先の丸い目打ちを使って折れ線をなぞります。この四天(捕り手)は下部に欄外の紙を付けたまま切ったので、折る部分を大きくとることが出来ました。

 

少し厚みのある紙であれば、これで人物を立たせることが出来ます。

 

その他の四天は、折りしろがほとんど無いので、またまた切れ端の紙を利用して折りしろを貼り付けると同系色で目立たない折りしろが出来ます。

 

それぞれの部分が完成したところで、全てのパーツを配置します。下には清流をイメージして水色のシートを敷いてみました。いよいよ「組上燈籠」の完成です! 完成形と「出来上がり図」を並べてみましょう!

 

 

組み立てる前には非常に大雑把に思えた「出来上り図」ですが、こうして組立て完成形と並べて見ると、あらためて単純ながらそれぞれのパーツの特徴を生かして描かれていることがよくわかります。やはりこの「組上燈籠」の作者だけが知っている出来上り完成形が「出来上り図」にはあったのです。こうして組上燈籠を完成させた今だからこそ、その事を実感できました。 この完成形は、現在当館の閲覧室に飾ってありますので、お近くにお越しの際はぜひご覧ください!

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