45%までいっています。ありがとうございます。ことばを話さない動物を見守るということ。

先日、里親さまからこんなお話をお聞きしました。こちらのご家族は普段から低山ハイキングをワンコと共に楽しんでおられて、ビビリな性格はあれどそれを無理に導かずに、いつも少しずつの成長を喜んでくださる、とても素敵な、気長に待ってくださるお家なのです。

ある時、ハイキングを計画されてさまざまな準備をして出たと。気温を測る温度計、氷や水、経口補水ゼリー、濡らした布、ドッグスリング、保冷剤、怪我をした時の救急用品、さまざまなタイプのおやつなど食べられるもの、そして綿密な計画。

早朝で山中、スタート時で21度、風も感じられ途中で26度。基本的に日陰で、時々ネッククーラーや濡れた布などで体温を冷やす休憩をとり。登りはほぼ標準コースの時間で到達、下りは爪を引っかけたのか少し怪我があり、そこも気にかけながらゆっくりペースで下山されました。抱っこにしようかと思ったが、気にせず歩けたので自力で。

想定よりも時刻が進み、日差しが上がってきたので、最後に駐車場近くまで来て日向があり、急いで車内で身体を冷やしながら様子を見られて。繰り返し身体を触って確認されています。

帰宅後は寄生虫の心配などからお風呂で洗い、食欲や水分をとれている様子があり元気で就寝。疲れた日は下痢気味なことはあるが、それもいつもある範囲内で。ところが。

夜間に嘔吐や食糞を繰り返し、身体が熱かったので冷やしたがしんどそうな様子で、翌日かかりつけの獣医さんに相談。
外出で飲食の時間などがずれたことや、ストレス、熱中症疑いではないかと。

その後は回復に向かい、今は変わった様子はないが、後遺症が残らなくて良かった。もっと気を遣わなくてはと反省したと。想像しただけでも、そばにいた里親さまはきっと怖かったと思います。

私はお聞きする限り、かなり周到で丁寧な活動の仕方だが、それでもそんなことがあるのか、と感じました。犬は自分の体調を言葉にできない、もしかしたら楽しくて自覚すらしてないかもしれません。そして、時間がかなり経ってから出てくる変化もあるのだと勉強させていただきました。おやつは食べていても、食事がどこでもいつもと同じとは限らない、支度を念入りにしていて、出発が少し遅れることもある、せっかく来たのだから用心しながら一緒に楽しみたい。どなたにも心当たりがあるケースだと思います。

何より、話題にすること、人間側でもっと何かできたのではと振り返ることは、大事に至らなかったらしたくないことが多いのではないでしょうか。でも、こちらのご家族は本当にそこが犬にとって誠実で、ありがたいと思いました。

代表いわく、家庭の散歩帰りなどすぐ対応可能な状況であれば水風呂的に水をかける、水に浸けることも姿勢など気をつければ効果が高いよう。とにかく早く身体を冷やし、飲めるようになったら水分を摂らせることが大切ですね。まずは冷やして。意識レベルが低ければ、無理に水を口に入れてもうまく飲めないと考えられます。水分の入ったおやつでももちろんいいのですが。

また、これは人間でもそうですがその後の回復が順調に見えても脳や内臓への影響は大きい場合があるので、心配なケースは念の為医療機関に相談したり受診したりすることも検討する場合があります。

先ほどの里親さまのかかりつけドクターは、これからも犬が楽しんでいるのであればこういう外出の機会は注意しながら作ってあげてよい、とのお話があったそうなので、それっきり行動を制限すべきという話ではないことを添えておきます。里親さまにはこの件の掲載の許可をいただきました。ご協力本当にありがとうございます。