新宮公演が終に開催されました!

スタッフ、キャスト総勢37名が新宮に入ったのは台風が猛烈な勢いで近づいてきた7月16日。私達が載った特急南紀を最後に鉄道はストップ!雨の中、現地のサポーターと一緒に搬入作業となりました。おやこ劇場さん、くまの鐡道倶楽部さん、熊野映画を創る会を中心として、エキストラの方も搬入や衣装のアイロンがけ、洗濯、輸送などあらゆる準備を担ってくださいました。本当に感謝です!地元の美味しいものを頂きながら、仕込みが進みます。兎に角、老朽化した市民会館は、電力そのものが足りません。和歌山の高田音響さんが電源車でご協力頂きましたし、照明や幕の吊りこみに欠かせない4メートルを超す脚立もおやこ劇場さんが、現地で調達してくださいました。すごいサポート力でがっちり皆で準備を進めました。

夜には熊野川の上流、成石兄弟のお墓がある辺りは氾濫しました。

また未明に避難勧告が出て、市民会館には避難してきた方がいらっしゃるという電話もはいりました。テレビを点けてびっくり!まあすごい濁流でした。

結局、消防団や避難された方も会議室で休憩される中、予定とおり舞台稽古も行いました。事前学習会なども行いましたが、講師の大谷大学客員教授の泉先生が来られなくなり、私が太平洋食堂の見どころや歴史的背景などをお話しました。

 

http://www.kinan-newspaper.co.jp/history/2015/7/19/05.html

 

 

しかし、大変残念な事に、一月ほど前の地元の人権に関する会議などで、歴史的な用語や背景、大逆事件と地元が関係する題材が高校生には不適切であるという意見が出た為、学校などでの公開リハーサルへの動員宣伝が不可能となりました。そのため、新宮市に「現地での上演に関する配慮」を申し入れ、教職員や市役所職員への観劇の呼びかけを新宮市で行っていただきました。御蔭で公開リハーサルには、三重県の高校生や地元の教職員の方などが参加、高速バスで駆けつけてくださった泉先生のレクチャーもありました。


又、新宮公演は市民エキストラや市民コーラスも参加、舞台稽古からものすごい熱気でした。
https://youtu.be/6MgCZsTjcJk

 

一般公演の当当日は、開場前から長蛇の列!!700名に迫るお客さんで会場はいっぱいとなりました。実際にご寄附頂いた方も、現地に入られ、公演を観劇されました。

 

 

ラストのカーテンコールでは、新宮市の福田丈太郎先生指導による市内の3団体のコーラスグループ有志40名が、「誠之助の死」を犠牲者6名のポートレートと共に熱唱。涙があふれたカーテンコールでした。

https://www.youtube.com/watch?v=4senvcemryk

 

観劇した市民は新宮市内の方で大逆事件や歴史を初めて知った若い方も多く、また、過去に大石誠之助について祖母から伝え聞いたという方の声も聞かれ、皆さまのご寄附で行われたこの公演の意義は大変大きなものでした。百年という時間、この大逆事件の犠牲者の悲しみや残され迫害さえた関係のご遺族の苦しみは、なかなか共有されませんでした。宗教関係や歴史の団体などでは顕彰活動が進んでいますが、演劇を観る、体験するということで得られた共感は、若い世代に強い印象を残したと言えます。3時間という長い時間、客席では凄まじい集中力で舞台を見つめる視線がありました。また、時折笑い、沸き立つ客席は演劇にとっても居心地の良い空間でした。

 最後に、代表して誠之助の妻・おえいを演じた明樹由佳さんが、公演開催のお礼をもうしあげました。皆さま、本当にありがとうございました。