【TOC解説 ｜ 第４回　３つの「つなげる」】

　多胎ママの現状の課題（第２回で説明したもの）を解決し、望ましい未来の状態（第３回で説明したもの）を達成するためにはどうすればよいのでしょうか。その道筋を描いているのが、つなげるToCの中間部分「３つのつなげる」です（図）。

 

　そこには、この道筋を実現するうえで必要な様々な支援や活動と、そうした支援や活動の結果として多胎ママや社会の状態がどのように変化していくのか、が描かれています。こうした支援や活動の中には、すでにわたしたちNPO法人つなげるが実施しているものもありますが、まだ実施できていないものあります。

 

　実は、今回のクラウドファンディングは、これまでできていなかった新しい取り組みに当たるものなのです。

 

 

　わたしたちは、多胎ママの課題を解決するためには３つの段階を踏む必要があり、そのためには多胎ママに３つの「つなげる」を提供する必要があると考えています。第２回の説明の中で、課題を抱える多胎ママは、社会から隔絶された「穴の中」に閉じ込められている、という表現をご紹介しました。

 

 

　この表現を使うことで、わたしたちは踏むべき3つの段階を：

1. 多胎ママが、穴にいることを自覚し、抜け出すために自分から手を伸ばそうと思うようになる段階
    
2. 手を伸ばした多胎ママが、差し伸べられた手（支援）を取り穴の上に上がる段階
    
3. 穴の上に上がった多胎ママが、今度は今穴の中にいる他の多胎ママの支援に回る段階

としています。

 

 

　そして、多胎ママをこれらの段階に引き上げるために必要となるのが、

 

• 「多胎ママ同士をつなげる」
   
• 「支援につなげる」
   
• 「社会をつなげる」

 

という「３つのつなげる」なのです。

 

 

　こうした道筋は、代表理事の経験、わたしたちの活動に関わってくれているピアサポーター（多胎ママ・パパ）の経験、同じ志を持った全国各地の支援者の皆様との協働、そしてなによりも活動を通して支援させていただいてきた多胎ママとのやり取りを通じて表現できるようになったものです。