幼猫、ハイジ

そもそもハイジは「生後数カ月くらい」との見立てで、

避妊手術まであと1－２カ月待ちましょう、ということだったのです。

 

この間ハイジは保護主さんご夫婦に愛され、穏やかに暮らしていました。

そしていつもだれよりも満ち足りた幸せな表情をたたえていました。

そんなある日、保護主さんご夫婦はハイジの胸が張っていることに気づきます。

 

「まさか妊娠していない？」保護主さんはある日そう言ったのですが、

わたしは笑って取り合わなかったし、保護主さんすら本気で言っているわけではないのでした。

 

しかし、日に日にその体つきは幼猫のそれではなくなってきたのです

 

見せてもらった写真では、ハイジの胸はとても張っており、脇腹～背中のあたりまでなにか膨らんで見えます

 

保護主さんのお自宅に伺うと、瓢箪のようなお腹～後ろ姿でハイジが走り去ってゆくのが見えました。明らかにお腹はふくらんでいました。

 

ハイジは幼猫です。手術も少し待つように言われた子です。

 

でも日々刻々とお腹が大きくなるその姿を見ると、もはや妊娠を疑わざるをえませんでした。