34年間の思い　そして未来へ

 

 

 

 

初夏の雪　タスマニア原生林

 

 

 

砂の海　ナラボープレーン　ユークラ

 

 

 

オーストラリア大陸に通い続けて34年目。この間　コロナで3年間の中断があった。3年間のオーストラリア大陸での撮影の中断は自分にとりマイナスにはならなかった。なぜならば、通い続けているうちに当たり前となっていた光と影が、コロナ禍での中段により、3年ぶりにオーストラリアに降り立った時にとても新鮮に見えた。そしてまぶしく見えた。

 

　そして一番大切なことはこのオーストラリア大陸の光と影と大地と自分はやはり相性がとても良いことを再確認できた。今まで仕事や観光で他の大陸の土地を訪れたことも数多い。パリ、イタリア、ドイツ、ソウル、シアトルからロッキー山脈　アイスランド　フィジー。いずれも素晴らしく美し土地であったり、文化がとても面白かったり、多くの人と心の触れ合いもあった。でもいずれもオーストラリアを超えることはなかった。特に撮影したときに痛烈にそれを感じた。

オーストラリアに行くといつも、自分が訪れるあるいは移動する10分まえに誰かコーディネーターがいて、「雲はここから、ここに流れて」「こんな光が砂の上に降り注いで」「荒野の町を通り過ぎる時、こんな人がパブから出てきて、声をかけてこんな話をして」とコーディネートしてくれているよう気がする。相性が良いというかシンクロ率が高い。自分の気持ちとしては大地とのシンクロ率100%それがオーストラリアだった

 

コロナ禍で行かれなかった3年間の思い、それを思い切りぶつけて作品展と写真集を作りたい。それは未来への遺産。どこかで誰かがそれを見て、自分も世界へ飛び出し活動してみたい。あるいは写真家になりたい。アート活動に没頭したい。そんな扉を開けるためのカギに自分の作品と自分の思いがなってくれればうれしい。

 

ネットの世界に閉じこもる　メタバースの空間に依存する、そんなことはすべて虚構である。リアルに大地を旅して、砂漠の厚さに打ちひしがれ、熱帯雨林の雨に打ちのめされ、雪の山岳地帯の寒さに震え　でおその先にそれを乗り越えたからこそ待っているリアルな感動がある。

 

ネット＆メタバース空間の現代であるからこそリアルな世界のすばらしさを訴えたい。そのために今回の写真展と写真集が、扉を開けるカギとなれることを切望する。皆様のご支援のお力を、未来へのカギ造りにお貸しください