去年亡くなった歌人、蝦名泰洋さんの歌集を出版したい
去年亡くなった歌人、蝦名泰洋さんの歌集を出版したい

支援総額

699,000

目標金額 600,000円

支援者
86人
募集終了日
2022年12月2日

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2022年10月22日 18:30

収録歌について 「モスクワの羊飼い」ほか

応援ありがとうございます。達成率69パーセント。たいへん心強くうれしいです。最後までどうかよろしくお願いいたします。


歌集について、最初に考えたのは、蝦名さんがまとめてくれた遺稿180首で第2歌集をつくる、ということでした。亡くなる前にそんな話をしたので。

 

その歌集『ニューヨークの唇』に、処女歌集『イーハトーブ喪失』(1993年)全首を再録することは、野樹が決めました。理由はいくつもありますが、本が出て読んでもらえたら、おのずから理解してもらえると思います。

『イーハトーブ喪失』に「モスクワの羊飼い 1980」と題した一連があります。私は1990年か91年頃に、草稿を見せてもらいました。まだソビエト連邦でした。チェルノブィリの事故のあとで、10年続いたアフガン侵攻がようやく終わるころ。どきどきしながら読んだのを、今も思い出します。

世界史が寓話的に詠まれている、でもそれは、私の内面の物語でもある、という世界が、目の前にありました。

ロシアのウクライナ侵攻がはじまったあと、しきりに思い出された一連です。

 

  おおぜいの他人の中に君はいてだれでもなかったそのときはまだ

  はさまりし硬貨をつまむ敷石と敷石の間の国とはなにか

  盲いしゆえ指もてたどる墓碑銘にわれの名もあるチェルノブィリ址

 

1994年頃同人誌に発表した「マテウスの始発駅」という作品は、東西ドイツの統合が背景にあります。

 

  爪立てて窓の氷をかき寄せるグラスノスチも死語となる朝

  簡単に嘘をつきうる淋しさに回る木馬のまばたかぬ瞳

  おとうとは壁と一緒に消えてったとてもやさしいおとうとだった

 

最初に読んだ1994年頃は、まさかグラスノスチ(情報公開)が死語になるとは思わなかったけれど。

 

  何度でもぼくの強さを信じ直すニューヨークのニューヨークのビルの幽霊

 

2010年に再会したころ、最初に見せてもらった歌。21世紀の世界史は、まずこんなふうに詠まれていました。

 

あと2回くらい、収録の短歌を紹介したいと思います。

 

  

 


 

 

リターン

3,000+システム利用料


完成した歌集1冊

完成した歌集1冊

完成した歌集『ニューヨークの唇』一冊をお送りします。

申込数
23
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年7月

5,000+システム利用料


完成した歌集1冊と、私家版の冊子

完成した歌集1冊と、私家版の冊子

完成した歌集『ニューヨークの唇』一冊をお送りします。
未発表両吟の私家版冊子をお送りします。

申込数
34
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年7月

3,000+システム利用料


完成した歌集1冊

完成した歌集1冊

完成した歌集『ニューヨークの唇』一冊をお送りします。

申込数
23
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年7月

5,000+システム利用料


完成した歌集1冊と、私家版の冊子

完成した歌集1冊と、私家版の冊子

完成した歌集『ニューヨークの唇』一冊をお送りします。
未発表両吟の私家版冊子をお送りします。

申込数
34
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年7月
1 ~ 1/ 10


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