顧みられない病「スナノミ症」に苦しむケニアの子ども達を救いたい！

7月3日に開催したエブカンガスクールでの治療キャンペーンの様子をお届けします。

今回治療を行った学校は、EBUKANGA(エブカンガ)schoolという小中学校です。

前回のエスンバプライマリースクールからはバイクで30分くらい(約４km)くらいのところにあります。

小学校の教室は、どこも土でできていて、スナノミが常に感染しやすい環境であることがわかります。スナノミは、土を媒介して感染するため、クラスに一人でもスナノミ患者がいた場合、同じ教室を使うクラスの子ども達全員が感染する恐れがあります。

今回は、新たに床や壁を消毒するための殺虫剤を購入したので、治療後に巨大スプレーを使って消毒も行います。

教室の外を見渡すと、なんと、土の地面に座って授業を行っているクラスがありました。

先生に聞くと、教室が足りなくて、外で地べたで授業を行うこともあるそうです。

今回の治療キャンペーンは、午前中から行いました。

今回治療した子ども達の足の写真です。

エスンバプライマリースクールの子ども達と比べて、そこまで酷い症例はありませんでしたが、軽症で広く感染していることがわかりました。

最近、誰かが外からスナノミを学校の土に持ち込んでしまい、みんなが感染してしまったものと思われます。

約30名の治療、消毒を終えました。気づいたら時間はお昼すぎになっていて子ども達のほとんどが、昼食を食べるために家に帰っていました。

午後の授業が始まる前に急いで、全ての教室の床、壁の消毒を行います。

廊下にもくまなく殺虫剤を撒きました。

全ての治療、消毒を終えましたが、この教室環境のままでは、スナノミ症がまたいつ流行するかわかりません。

前回も今回も、特に感じたことは、政府によってつくられた公立の学校は、学習環境がかなりひどいということです。子ども達が伸び伸びと教育を受けられるような環境を、まず国がきちんと整える必要性を感じました。

今回で大規模なキャンペーンは終了ですが、治療した子ども達が、ケニアをより良い国にする立派なリーダーとして、将来立ち上がってくれることを祈ります。

杉原怜奈