自転車乗りのスペイン・アフリカ紀行(3) アフリカ：チュニジアのガソリンスタンドでサッカー

　「イロシマ、ナガサキ、アトミックボム」のアルジェリアをひた走り、国境を越え、チュニジアに入りました。地中海に面したこぢんまりとした国で、自転車で走りやすい印象でした。一夜の寝場所を探しながら走っていると、とある町のガソリンスタンドが目に留まりました。スタンドの人に、一晩テントを張らしてくれませんかと頼みますと、快く了解していただきました。しばらくすると、その人の友達がやって来て、サッカーボールを取り出し、サッカーをやろう、ということになり、何人かで、輪になり、ボール蹴りを始めたのです。私も、サッカーをやっていた経験がありますので、一緒にボール蹴りを楽しみました。

　サッカーの世界大会で、アラブの国々のサッカー選手が活躍するのをよく見ますが、それには訳があります。彼らは、小さい頃から、道端の狭い空き地でボール蹴りをするのです。それも、裸足で、です。交差点の狭い空き地でゴールを決め、歓声をあげる少年達をよく見かけました。かつて、日本では、狭い空き地で野球を楽しんだことと同じです。

　次の目的地のリビアに向かいます。南に下りますので、段々と暑くなります。景色も砂漠に近づいて来ます。

（添付の写真は、私が撮った、上記の一晩のテントを張ったガソリンスタンドで、一緒にサッカーを楽しんだ人達と私の自転車の写真です。真ん中の人は、確か私の帽子をかぶっていたはずです。）