バッハを日本語で歌う、日本語版楽譜の発行にご協力を

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目標金額の達成の有無にかかわらず実行者は支援金を受け取ります(All in 方式)。原則、支援のキャンセルはできません。支援募集は7月31日(水)午後11:00までです。

支援総額

65,000

目標金額 500,000円

13%
支援者
13人
残り
14日
目標金額の達成の有無にかかわらず実行者は支援金を受け取ります(All in 方式)。原則、支援のキャンセルはできません。支援募集は7月31日(水)午後11:00までです。

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プロジェクト本文

▼自己紹介

<バッハを日本語で歌いつづけて60年>

東京バッハ合唱団(1962年、大村恵美子創設・主宰)は、教会カンタータを中心にJ.S.バッハの合唱音楽を専門に取り上げる合唱団の草分けであり、公演に関わった声楽家・器楽奏者・合唱団員のなかから、今日のバッハ演奏隆盛を担う多くの専門家を輩出してきました。また創設以来60余年、”バッハを日本語で歌う”をモットーに掲げ、主宰者自身の訳出する日本語歌詞による演奏を原則としています。バッハ作品の背景には、ドイツ人にとっての母語であるドイツ語(ラテン語ではなく!! )での讃美を選んだ宗教改革の精神が流れており、母語による演奏はその在り方に添う試みとも言えます。

【上図】第114回定期演奏会(曲目:BWV 14《かたえに 主いまさずば》、AMBの音楽帳より、BWV 82《われ 足れり》、BWV 140《目覚めよと呼ばわる物見の声》 いずれも日本語演奏・大村恵美子訳詞。演奏:S・光野孝子、T・鏡孝之、B・山本悠尋、合唱・東京バッハ合唱団、オーケストラ・東京カンタータ室内管弦楽団、オルガン・草間美也子、指揮・大村恵美子。2016/12/3、府中の森芸術劇場)

 

<日本語版バッハ・カンタータ楽譜の刊行>

創立30年を経た1990年代になって、日本語歌詞によるバッハ・カンタータ演奏の実績は優に100曲を超え、当合唱団の理念もようやく知られるようになりましたが、日本語演奏のさらなる普及と定着をねがって、それらのレパートリーの中から代表的な作品50曲を選んで、2000年、日本語歌詞を付した「バッハ・カンタータ50曲選」を刊行しました(2004年完結)。計画当時、バッハ・カンタータ全曲のピアノボーカル譜を備えていたドイツの音楽出版社、ブライトコプフ&ヘルテルの協力を得て、同社のシリーズを底本としたものです。その後も当合唱団の公演計画に並行して日本語版の刊行をつづけ、2024年現在、教会カンタータの既刊楽譜は合計で84曲に至っています。

当出版局が発行を続けている日本語版楽譜は、すべて[ドイツ語原詞 / 日本語訳詞・並記]であり、原語での歌唱にも対応しています。訳詞を見ながら歌える、と好評です。

【上図】左端オレンジ表紙から「バッハ・カンタータ50曲選」(2000-2004)、黄色表紙26曲(2007-2018)、青色表紙1曲《昇天祭オラトリオ》BWV 11(2022)、右端グレー5曲(2019-2022)、これまでの既刊楽譜(旧装丁)計82曲。ここにスタート企画の2曲が加わって、既刊全84曲となります。

 

<楽譜発刊実務を担い、当プロジェクトの実行主体となる「出版局」>

この、楽譜の制作・発行・販売などを担当するのが「東京バッハ合唱団出版局」です。2000年以来、バッハ教会カンタータの日本語版楽譜刊行のほかに、《お喋りはやめて お静かに(珈琲カンタータ)》BWV 211と《太鼓よ鳴れ ラッパよ響け》BWVの214、2曲の世俗カンタータも加え、出版した楽譜は計86曲に及びます。こうした経緯を受け、このたびの資金調達プロジェクトの実行主体を受け持つこととなりました。

 

▼プロジェクトを立ち上げたきっかけ

<底本版元ブライトコプフからの厚い信頼>

当団の創立60周年(2022年)を期して、創業300年(!)の上記ブライトコプフ社から、「日本語版も、ドイツ本国で発行している底本楽譜と同じデザインの表紙で発行してはどうか」という破格の提案が寄せられました。既刊楽譜の訳詞配置の質(訳詞語彙の適切さ、音楽の流れとの一体感など)を評価しており、信頼と期待を寄せてくれた証しと受け取り、このたびの最新刊楽譜2点(カンタータ第23番《主なる神 ダビデの子》BWV 23、第34番《おお永遠の火よ おお愛の源よ》BWV 34)を、さっそく本国と同じ装丁によって世に出すこととしました。(スタート企画の楽譜、2曲)

【上図】底本版元ブライトコプフ&ヘルテル社が創業300年(2019年)に際し、新たに採用している表紙の新意匠。天使のかもす伝統の香りと深い赤の重量感、われわれの日本語版でも同じ装丁が許された。

 

<日本語版バッハ・カンタータ楽譜「全集」の完結計画>

バッハの教会カンタータは約200曲とされますが、偽作や伝承不完全なものなどを除き、演奏可能な作品としては192曲ほどが現存します。上記のとおり、当合唱団ですでに実演を終えた作品100数十曲のうち、日本語版楽譜として刊行されたものは84曲ですが、残りの作品に関しても、多くは定期公演(直近が第122回)などの機会に、訳詞者みずからの指揮によって上演されてきました。未上演のカンタータも、訳詞原稿は完成しており、いつでも初演の機会あるいは楽譜出版のチャンスを待っている状態です。未刊の曲も日本語歌詞を付した楽譜化し、全192曲の「全集」として完結させようとするのが、このプロジェクトの最終目標であり、ドイツの底本版元ブライトコプフ社もその実現を強く望んでいます。

 

<個人完訳「全集」完結のライフワーク>

《マタイ受難曲》《ヨハネ受難曲》《クリスマス・オラトリオ》《ロ短調ミサ曲》等の大曲も含むバッハ合唱作品の訳詞者・大村恵美子は、ストラスブール留学からの帰国後の1962年、31歳で東京バッハ合唱団を創設し、これまで62周年に及ぶ活動を続けながら、本年満93歳を迎えました。今も現役で合唱指導にあたっています。当合唱団は一昨年(2022年)、創立60周年を期して大村恵美子・個人完訳『日本語版バッハ・カンタータ楽譜全集』(既刊84曲/未刊108曲)の完結計画を公表し、底本版元をはじめ諸方面と準備を進めてきました。いよいよ、日本とドイツ ”同装丁” による最新刊2曲の発行をもってこの計画を立ち上げます。当団創立・主宰者、全作品の訳出者、常任指揮者である大村恵美子の、ライフワークの完遂を温かく見守り、「楽譜全集」完結に向け、ご支援をいただけますようお願い申し上げます。

【上図】日本語版バッハ・カンタータ楽譜の訳詞者・大村恵美子(東京バッハ合唱団主宰・指揮)

 

▼プロジェクトの内容

バッハ・カンタータ全192曲の日本語版楽譜全集を完結させようとするのが、このプロジェクトの最終目標です。このたびのスタート企画の対象とした最新楽譜2曲(BWV 23とBWV 34)はすでに印刷製本を終えていますので(発行予定日、5月20日)、これらをふくむ既刊楽譜は84曲になり、未刊分は108曲です。この完結計画全体の「展望とビジョン」は、次項に詳述しますので、ここでは「スタート企画」の内容を紹介します。

 

<スタート企画>

最新2曲の楽譜発行にご協力を(計画0年次)

カンタータ第23番《主なる神 ダビデの子》Du wahrer Gott und Davids Sohn BWV 23

(本語版編集発行・東京バッハ合唱団出版局、ISBN978-4-911195-00-0 C3373、本体2100円)

カンタータ第34番《おお永遠の火よ おお愛の源よ》O ewiges Feuer, o Ursprung der Liebe BWV 34

 (日本語版編集発行・東京バッハ合唱団出版局、ISBN978‐4-911195-01-7 C3373、本体2100円)

 

 

[体裁]

楽譜の装丁は、いずれも底本版元の勧めにより、ブライトコプフ社のシリーズと同じデザインを用いました。ただし判型は、ドイツ語底本が190ミリ×270ミリであるのに対し、日本語版ではやや大きめのA4判(210ミリ×297ミリ)を採用し、音符や訳詞が読み取りやすくなっています。表紙・本文とも、目に優しい色質、丈夫で手触りの良い高級紙としました。巻末に原詞と訳詞とを対訳のかたちで掲載し、原語での歌唱や鑑賞の際に役立つよう配慮してあります。今回2曲は、たまたま本文36ページであり、同価格となりました。

 

[カンタータとは]

 バッハ・カンタータは18世紀ドイツの作曲家、J. S. バッハによる教会音楽の一群で、190曲余が現存します。聖書の記事や物語の解説の役割をになった音楽で、カテドラルの聖画と同様、歌詞と音楽とによる”絵解き”にあたり、どの作品も精神性と具体性とをあわせ持った名曲ばかりです。《フーガの技法》《音楽の捧げもの》《ブランデンブルク協奏曲》など、他の偉大なバッハ作品に結晶する技法や着想の宝庫ともされるなかにあって、とくに、多くのカンタータ作品に登場するコラール楽曲は、豊かな和音を背景にしつつも、バッハ自身がすべての聴衆にとっても歌いやすいようにと心を配り、きわめて単純な旋律で作曲してあります。高校・大学の合唱部や、一般のコーラス、教会聖歌隊などでの利用をお勧めします。

 

[曲の内容]

「カンタータ第23番」は、バッハの壮年期30歳代の作品(1723年)。視力を失くした路傍の男性が、通りかかったイエスに必死で呼びかける叫びが、曲の歌いだし(タイトル)です。曲の進展のなかで、主の眼差しに開眼し、確固たる信念をもった「神の子羊」の聖歌へといたります。3声部の独唱と4声部合唱、管楽器群に弦合奏の加わった、小品ながら崇高・厳粛な名曲として定評があります。

「カンタータ第34番」は、最晩年(1746/47年ごろ)のもの。曲想も一転、精霊降臨の熱気あふれる讃美の音楽となっています。結婚カンタータが原曲となっていて、祝福の愛情に満ちた聖書の内容(われを愛する者はわが言葉を守らん)にふさわしい歌詞へと改編されています。中間に置かれたアルト・アリア1曲だけでも一見、一聴の価値あり。独唱3声部、合唱4声部、フルート・オーボエ各2本、トランペット3本にティンパニ、弦合奏という大掛かりな編成です。

・東京バッハ合唱団では、この2曲を含む定期演奏会を準備しています(2024年-25年に予定)。詳細は近日中に公表の予定です。本年7月から、本格的な譜読み練習が始まります。新規の合唱参加も可能です。お問い合わせください(合唱団ホームページ、下掲)

http://www.bachchor-tokyo.jp/

 

▼プロジェクトの展望・ビジョン

このたびの「スタート企画」を端緒に、残り108曲のバッハ・カンタータ日本語版楽譜を発行し、全集を完結させようとするのが、当プロジェクトの最終目標です。対象となる全曲の訳詞原稿は、すでに完成しています。基本的には、年間11曲ほどのペースで、10年かけて完結させようと考えています。かつて、年間10曲ずつを5か年で完結させた「バッハ・カンタータ50曲選」の実績があり、その後、版下づくりに活用する機材もソフトウエアも大幅に改良されているので、作業効率も向上しているはずです。

 

大まかな「完結計画」としては、計画第1年次(2024年)から第10年次(2033年)に分割して進める構想です。その間に未刊分楽譜を、原則としてBWV番号の若い順に11曲ずつ割り振って、制作・出版を進めていきます。ただし、合唱団での今後の公演計画次第では、取り上げる作品の楽譜準備が優先されることになるでしょう。また事情によっては、選曲や差し替えもあり得ますので、年間に選ばれる11曲の中身はあくまで原則です。長期の計画となります。年間制作の曲数、計画年数もふくめ、柔軟に実践していくことになります。

 

以下の曲名(BWV番号による)は、未刊曲の中から、原則的に番号の若い順に並べています。

●スタート企画(計画0年次、2024年)………BWV 23、34 (2曲)

●計画第1年次(2024年) …… BWV 2、3、5、7、9、10、13、18、20、24(10曲)

●計画第2年次(2025年) …… BWV 25、27、31、32、33、35、37、38、43、44、46(11曲)

●計画第3年次(2026年) …… BWV 48、49、50、51、54、55、57、58、59、60、64 (11曲)

●計画第4年次(2027年) …… BWV 66、69、70、73、74、83、85、86、87、88、89 (11曲)

●計画第5年次(2028年) …… BWV 90、91、94、95、96、98、100、101、103、105、107 (11曲)

●計画第6年次(2029年) …… BWV 108、112、114、115、117、118、119、120、121、125、126 (11曲)

●計画第7年次(2030年) …… BWV 127、128、130、132、133、134、135、136、138、139、143 (11曲)

●計画第8年次(2031年) …… BWV 144、145、146、149、151、152、153、154、155、157、158 (11曲)

●計画第9年次(2032年) …… BWV 159、161、162、163、164、165、168、170、171、172、173 (11曲)

●計画第10年次(2033年)…… BWV 174、175、179、181、183、185、186、193、195、198、199 (11曲)

 

壮大なプロジェクトと言わざるを得ません。

2000年の秋ごろだったでしょか、出来上がったばかりの「バッハ・カンタータ50曲選」の最初の10曲の楽譜をもって、ライプツィヒのバッハ記念博物館(Bach Archiv Leizig)の当時の所長クルムビーゲル氏を、妻・大村恵美子(訳詞者)とともに表敬訪問したことがありました。この10曲(BWV 4、6、8、16、19、21、56、84、106、156)を手始めに、毎年10曲ずつを発行し、送るから収蔵してほしい、と伝えました。

 

その会話のなかで、「あながたの仕事は国のやるべきレベル。なんで個人がやっているのか?  あなたの国の文化政策はどうなってるの?」と尋ねられたことが、強く印象に残っています。夢中で計画し、制作しつづけていた数年間だったので、困難が実感できなかったのかもしれません。その後、四半世紀が経過し、さまざまな例外的な困難に出会いながら、全バッハ・カンタータの4割強を自費出版で発行してきて、実際にステージでの上演も果たした今は、国家プロジェクトは大げさでも、たしかに「個人の仕事ではない」とつくずく実感しています。

 

東京バッハ合唱団には有能なタレントが何人も在籍していますので、今後は、出版局の業務を引き継ぎ引き継ぎ、当プロジェクトを成就にいたらせてくれるに違いありません。そして何よりも、サポーターの皆さんの厚い志に大いに期待しています。

 

プロジェクト実行責任者:
大村 健二 (東京バッハ合唱団出版局)
プロジェクト実施完了日:
2024年8月20日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

東京バッハ合唱団出版局が新規の楽譜2曲を出版する(記載発行日は5/20。すでに印刷製本し、入荷済み)。 集まった資金は、印刷製本費のうち実行者立替え分(27万)と版下作成費(23万)に充てる。 資金提供者には上記の楽譜を贈呈する(頒価2冊で4200円、実施完了日7/20を目途に発送する)。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額(100万)と目標金額(50万)の差額は自己資金で補填する。

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