シャンティの菊池です。

 

このプロジェクトへの挑戦を始めて8日目、たくさんの方からエールをいただくうちに、難民キャンプの図書館のことや、人や、暮らしなど、もっと知ってほしいという気持ちが高まっています。引き続き、色々な側面からお伝えできればと思っていますので、ぜひお付き合いください。

 

さて、出入りが厳しく制限されたキャンプという空間で、人びとはどのように暮らしているのでしょうか。今日は、難民キャンプでの生活についてご紹介したいと思います。

 

質問1:どんな家に住んでいますか?

 

家は、竹などの木材を使用して難民自身によって建てられています。コンクリートなど、恒久的な材料は基本的に使用が禁止されています。屋根は、チークの葉やトゥンと呼ばれる亜熱帯樹木の葉やなどを組んで作られています。雨季が半年近くあるこの地域では、雨漏りなどへの対策、定期的な屋根の張り替えが必須です。多くの家では、毎年乾季になると、部分的もしくは全体の屋根の葉を取り替えたりして家を補修します。またその一方で、非常に燃えやすい材料でできているために、火災への注意も必要です。火事に備えて、水の入ったビニール袋を火消し用に窓にいくつも吊るして防火対策をしていたり、軒下に砂の入った袋が常備している家をよく見かけます。

 

一般的にみられるカレン族の高床式の家です。(バンドンヤン難民キャンプ)

 

建設中の様子です。(メラ難民キャンプ)

 

 

質問2 カレン料理について教えてください。

 

多くの人びとにとっての主食はごはんです。お米は食糧配給に含まれています。その他、豆や塩、油なども配給も受けていますが、新鮮な野菜や果物、肉魚類は自ら購入、もしくは育てる必要があります。キャンプ内では食用のニワトリやブタなどが放し飼いにされている光景もよく見られます。また、カレン族の人びとを中心として、この地域の人びとは唐辛子を用いた非常に辛い食べものを好みます。フィッシュペーストや唐辛子などをごはんと混ぜて、多くは手を使って食べます。カレン族の人たちが育てる唐辛子は、辛い料理が大好きなタイの人たちの間でも「一番辛い」と評判なのです。

 

キャンプ内の朝市の様子です。(ヌポ難民キャンプ)

 

とあるお昼時の光景です。(ヌポ難民キャンプ)

 

 

質問3 カレン族の人たちの手織りの布が好きです。

     衣服について教えてください。

 

カレン族の人たちがつくる手織りの布は素朴な風合いで、私も大好きです。

難民キャンプに暮らす人々にとって自分たちの文化的アイデンティティを維持し表現できるものの一つが、服装です。カレン族が大多数を占める7カ所のキャンプでは、カレンシャツを身にまとう難民の人びとを多く見かけます。カレンシャツを手縫いで飾り付けるカレンの女性もいます。多くのキャンプでは、教育を管理するキャンプ内組織が学生を対象に、週に一度決められた曜日にはみなが自分の民族の伝統的な服装を着て登校する日を設定しています。

カレン以外にも、例えばムスリムの間では男性なら帽子、女性ならスカーフといたような、文化的な装飾品を身に着けている人びとを目にします。

 

細やかな模様を刺繍で施すカレンシャツ(メラウ難民キャンプ)

 

手作りのカレンシャツを身にまとう図書館員(メラウ難民キャンプ)

 

 

質問4 難民キャンプでは、どのような仕事がありますか?

 

食糧や医療の支援があるものの、収入がなければキャンプでの生活は大変厳しいものとなります。衣服や新鮮な野菜、子どもの教育にかかるいくらかの費用などを賄うためです。とはいっても、労働市場へのアクセスが非常に限られている難民生活で、職を見つけることは容易ではありません。支援活動を行うNGOに雇用される、キャンプ内で商売をする、農業をする、キャンプ内の学校で教員として働く、キャンプ内組織の職員として働く、などが考えられます。得られる収入や雇用の機会も多くないために、キャンプ外に出てより良い収入を確保しようとする人びともいます。実際に難民キャンプの出入りはタイ政府によって厳しく管理されておいますが、生活、家族を支えるために欠かせない収入源を得るためにも、特に働き盛りの男性を中心として、キャンプ外で働く難民もいるのが現状です。

 

衣料店を営むムスリムの女性(メラ難民キャンプ)

 

キャンプの一角で野菜を育てる少年(メラ難民キャンプ)

 

質問5 難民キャンプの人々の信仰について教えてください。

 

難民キャンプでは多様な宗教・信仰が混在しており、教会や寺院、モスクといった宗教施設も見受けられます。9カ所のキャンプ全体では、2018年2月末時点のUMHCRの統計によると、キリスト教徒が50%と最多であり、次に仏教徒が36%、その他自然信仰やイスラム教徒の住人が居住しています。教育機関も、キリスト教系のものや仏教系、イスラム教系の学校が作られています。

 

バンドンヤン難民キャンプにある教会です。

 

メラ難民キャンプ内にある寺院です。

 

ムスリムの児童が通う小学校(メラ難民キャンプ)

 

難民としての生活を余儀なくされた人びとに対して、少しでも日々の生活に彩りを与えられるような文化・教育支援活動を、今後も継続していきたいと思います。

 

どうか、本プロジェクトへのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

 

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