プロジェクトのご報告
サルタック・シクシャのクラウドファンディング、「ネパールの子供達が学校閉鎖中も学習できるように支援したい!」へのご支援ありがとうございました。インド・ネパールを中心とする南アジアでは、依然として新型コロナの状況が思わしくなく、感染者数・死者数共に増加傾向にあります。このような中で、子供達の学びを止めないように学習教材の配布と学習支援を行えるのは、皆様のご支援のお陰です。サルタック・シクシャとしても、また、ネパールの子供達に代わっても、みなさまに厚く御礼申し上げます。
学習教材配布プロジェクトですが、これを進める上で、実は想定外の事が起こってしまいました。当初、普段からサルタックが支援している学校に学習教材を直接配布する予定でした。しかし、学校閉鎖が始まったのが、新しい学年が始まる前であったために、各学校に新一年と幼児教育に誰が何人在籍するのかが完全に不透明な状況となっていました。誰が入学・入園してくるのか分からない以上、学校に直接学習教材を配布しても子供達の手に行き届くことはありません。
そこで、学校への直接の配布は断念し、市役所と連携して子供達に学習教材を配布する事にしました。市内のどの地域に配布するか協議した結果、パタン市の外れにあり、首都圏の一部であるにも拘らず道路などのインフラも整備されておらず、子供の教育状況も芳しくない、バグマティ・農村部事務所と連携することにしました。
当初の計画では、合計で1000人の子供達に対して、学習教材と文房具を配布する予定でした。しかし、バグマティ・農村事務所からこの地域の子供をカバーするために、合計で1680人分の学習教材と文房具を配布してもらえないかと依頼が来ました。しかし、1000人分の学習教材と文房具の予算しかないため、色々考えた結果、2年生と3年生は既に少なくとも1年間は学校に通っていたわけで、文房具を配布しなくても何とかなるだろうということで、2年生と3年生には学習教材のみを配布し、1年生と幼児教育対象者には学習教材と文房具をセットで配布する事にしました。
9月の最終週には学習教材の印刷も終了し、モニタリングで使用する携帯電話の準備も完了し、さあ配布だというとこまで来たのですが、ネパール全土で9月末に大雨が降り続き、9月24日にはパタン市内でも地滑りが起こり(現地の報道)、バグマティ・農村事務所へと行くための一本道の何か所かが塞がれてしまいました。
現地では急ピッチで復旧が進む・・・わけがネパールではなく、のんびりと道路の復旧作業が続いていましたが、近日中にはバグマティ・農村事務所へ通じる道が通行可能になると現地から報告を受けています。道が通じて、学習教材の引き渡しが行われ次第、その様子の写真を新着情報の方で掲載したいと思います。
現在の所の収支は以下の通りとなっています。
幼稚園・保育園児用の学習教材と文房具:530個×750ルピー
小学校一年生用の学習教材と文房具:390個×750ルピー
小学校二年生用の学習教材:360個×200ルピー
小学校三年生用の学習教材:400個×200ルピー
合計:842,000 ネパールルピー = 7551.97ドル = 800508円
今後の見通しですが、学習教材の配布場所が当初の想定よりも遠く行きづらい場所となってしまったため、ボランティアやモニタリングのコストが当初の見積もりよりも多く必要となり、15万円から20万円程度かかってくると見込んでいます。また、クラウドファンディングの手数料として、142560円をReadyforさんにお支払いしています。
リターンの発送予定についてもご報告させて頂きます。まず報告書についてですが、3度に分けてお送りさせて頂こうと考えています。一度目は、学習教材引き渡し後に、引き渡し報告書をお送りします、10月末頃になる予定です。二度目は、学習教材がちゃんと使われているか携帯電話を使用してモニタリングするので、その中間報告書をお送りします。三度目はネパールの学年終わりに、この学習教材の配布がどのようなものであったかをまとめた最終報告書をお送りします。
次にお礼の品についてですが、現地で調達済みで、今週末にネパールに行かれる方に持って帰って来て頂くので、今月末、遅くとも来月中旬には発送予定です。ぜひ楽しみにお待ちください。
今後に尽きましては、モニタリングの情報が入り次第、皆様に新着情報・報告書を通じてアップデートさせて頂こうと思います。また、新型コロナが落ち着くと考えられる2022年度には通常の活動へと戻り、読書推進活動を通じて、子供達が国語以外の科目を学ぶ上でもその土台となるリテラシーの育成に努めていきます。さらに、サルタック・シクシャが深い知見を持つ、教員支援・幼児教育分野にも、予算が確保でき次第乗り込んでいく予定です。全ての子供達に有意義な教育を届けるためにも、今後ともサルタック・シクシャのことをどうぞよろしくお願いいたします。