支援総額
目標金額 700,000円
- 支援者
- 64人
- 募集終了日
- 2020年10月16日
希望のまちを諦めない、抱樸をひとりにしない|緊急プロジェクト
#まちづくり
- 現在
- 41,016,000円
- 支援者
- 2,011人
- 残り
- 26日
災害時等における避難行動要支援者等の笑顔を守るサポーター募集!
#医療・福祉
- 総計
- 4人
ミャンマー洪水緊急支援|農村地の被災者を支え、被災医療施設の復旧へ
#国際協力
- 現在
- 888,000円
- 寄付者
- 66人
- 残り
- 23日
能登での実践から、臨時福祉避難所立上げセットの配備にご支援を!
#医療・福祉
- 現在
- 650,000円
- 寄付者
- 26人
- 残り
- 22日
【犬とともに社会に貢献する】活動する犬たちのサポーター募集中!!
#子ども・教育
- 総計
- 21人
動物たちが安全に暮らせるように。沖縄の保護牧場「ちゅらん」再建へ!
#子ども・教育
- 現在
- 13,476,000円
- 支援者
- 256人
- 残り
- 2日
【エフエム西東京】地域への情報発信のため老朽化した機材を購入したい
#地域文化
- 現在
- 2,420,000円
- 支援者
- 193人
- 残り
- 9日
プロジェクト本文
終了報告を読む
人を助けるために全力を尽くす消防士の心の健康を守るために、
消防士同士が助け合うぴあサポートを確立したい
ページをご覧いただき、ありがとうございます。惨事ストレス研究会代表の笹川真紀子です。私は災害救援者、主に消防職員のストレスケアについて学び、カウンセリングやカウンセリングを行う側の教育などを消防職員に実施してきました。この分野に関わってから約20年になります。
豪雨災害・地震・巨大台風などが毎年のように発生し、日本は災害大国であるといえます。私自身、何度も被災地を訪問してきました。目をおおいたくなるような惨状を心にきざみ、被災地支援に協力しつつ、現地の消防職員の応援をさせていただきました。そこで心に刻んだこと、「人が人を助ける、支える」とはどういうことかを身をもって学ばせていただいたことが、今後もこの分野に私の「命をささげて」いきたいと心を決めた理由の一つです。人を助けるために全力を尽くす消防士自身の心身の健康を守ることが重要です。
日本ではまだまだ消防士の心の健康を守る仕組みが十分ではないと感じております。そんな中、今年も大きな災害が次々と襲いかかっています。もっと消防士のメンタルヘルスケアを浸透させたい。特に消防士同士が互いを支え合う、ピア(仲間)サポートシステムを確立したいと思っています。
そんな思いで今回2回目となるクラウドファンディングを立ち上げました。
どうか皆様、ご支援のほどなにとぞよろしくお願い致します。
皆様のご支援のおかげで米国の先進的な消防士のストレスケアを学びました!
私は昨年、クラウドファンディングに挑戦し、アメリカで消防士のストレスケアの実際を学んできました。たくさんの方からのあたたかいご支援を受け、無事渡米し惨事ストレスケアについて学ぶことができました。本当にありがとうございます。(当時のプロジェクトはこちら)
そこで「災害救援者のサポートシステム」が見事に構築され、長年、運営されている状況を見ることができました。
アメリカの災害救援者のサポートシステムは、おおまかに説明すると、傾聴やストレス反応等の教育を受けた、消防職員(ピアサポーター)、ピアサポーターを後方支援する、専門家(メンタルヘルスカウンセラー)、有事の際にいちはやく臨場し、ケアニーズの交通整理をする牧師からなり、これらの人々がチームとなって迅速なケアを提供します。これを可能にするためには、ピアサポーターの教育が必要です。アメリカでは定期的なトレーニング、研修への参加システムができあがっています。
また、現場活動における事故・受傷・殉職等の非常事態や、大規模災害が発生した際、上記のチームがすぐに終結し、現地へと赴きます。ここで行うのはいわゆる「こころのケア」ではありません。消防職員同士だからこそ、仲間のところにいち早くかけつけ、「どういうサポートが必要か」という「御用聞き」をするのです。この初動体制の迅速さは、今の日本のサポートシステムにもっとも欠けている点であると思います。
私は、日本における消防職員のピアサポートシステムを構築するために、まず、トレーニングを定期的に開催し、いざというとき、現地に迅速に赴くことができるピアサポーターを養成したいのです。
そして、〇〇の土地の消防職員が苦しんでいる!と知ったら、すぐさま「御用聞き」にはせ参じたいのです。大変な思いをしている仲間の手助けをしに来たと、とるものもとりあえずかけつけた、ということができるようになるために、活動資金がどうしても必要です。
昨年、クラウドファンディングでご支援いただいた資金をもとに、日本の消防ピアサポートシステムを構築するべく、活動してきました。たとえば、定期的に消防職員のための傾聴研修を実施したり、惨事ストレス反応についての教育活動をしてきました。また、守秘義務遵守のため、固有名詞はだせないのですが、東海・西日本・甲信越・関東などの地域で発生した惨事ストレス事案に対し、実際現地に赴いたり、リモートで現地の消防職員のみなさんのケアに関するアドバイスを行ってきました。
今回のプロジェクトではさらにこうした取り組みを発展、定着させていくためのチャレンジをしたいと思っています。
消防職員だからこそ仲間を助けられる。その仕組みを作りたい。
渡米し、アメリカでは「災害救援者のサポートシステム」が見事に構築され、長年、運営されている状況を見ることができました。その知識をもとに、私は「日本の災害救援者のサポートシステム」を作りたいのです。
日本においても、「総務省消防庁緊急時メンタルサポートチーム」という制度があります。私自身もそのメンバーです。国レベルで、惨事ストレスケアを提供するシステムがあることは素晴らしいことです。一方で、このシステムは「専門家が、惨事ストレスを受けた消防職員の話を聞いて”病気になっていないか、その危険性はないか”とアセスメントする」「組織の対応を支援する」というのが、第一義であると思われます。
私がアメリカで学んだのは、「専門家がアセスメンし助言する」モデルはもちろん必要ですが、それだけだけではなく「ピア(消防職員同士)」にしかできないサポートを提供することの重要性です。
たとえば仲間が殉職してしまったとしましょう。つらくて苦しくて、涙が止まらない。よく眠れない。これは人としてあたりまえのことなのに、「涙がとまらなかったり眠れない、何の病気だろう?」という目で近づいていくことは許されないと私は思うのです。もちろん、何らかの病気になってしまったら、専門家が助けるべきです。しかし、人としてあたりまえの悲しみを前に、ピアだからこそ「こういう気持ちなのではないか」「こういうサポートをしたらいいのではないか」とわかることがあるはずです。これは、専門家と言われる人達が、なかなかわからない部分であると思います。
専門家のケアとピアのケアは、決してお互い否定しあうものではありません。守備範囲が違うのです。日本でも、専門家とピア、両方のケアが提供できるようにシステムを作りたいと切に願うのです。
活動の柱は2本です。
まず、災害救援者のメンタルヘルスについて、教育や研修を行うことです。
次に、災害・事故・殉職等の衝撃的なできごとが発生した際、まず、初動として現地の消防職員にサポートを提供することです。
アメリカには「国際惨事ストレス財団」(International Critical Incident Stress Foundation)という非営利団体がありますが、そこでは、非常にバラエティ豊かな教育を災害救援者に提供しています。私も2度、研修会に参加しましたが、「殉職が起きたら何をすべきか」「多数の死傷者が発生する事故・事件が発生したら、どうするか」といった、非常にリアルな、現実的な研修でした。また、この財団は全米にホットラインを設けて、何かストレスを受けた消防士がいた場合、現地に直接赴くか、メールや電話等でサポートを提供しています。
私はこれを日本でもやりたいと考え、活動をしております。
これまでの日本の消防士に対するメンタルヘルスケア(惨事ストレスケア含む)は、「専門家が来て、何かの病気になっていないか、調べて、病気の人は治療する」というスタンスであったと思います。
もちろんそれも大切です。しかし私は「ピアサポートシステム」を作りたいのです。(※ピアとは、同じ仲間、という意味です)
「支援者が支援者を助ける」。同じ消防士同士でなければわからないことがあります。
例えば大きな自然災害が発生し、住民からの救助要請の通報が殺到したのに、すぐにかけつけられなかったとしましょう。電話の向こうの住民は「もうダメです、死にたくない」と言いながら電話が切れてしまったとしましょう。そんな時、消防士はプロとして、どれほど無念で、どれほどつらい思いをすることでしょう。それを、同じ消防の仲間が多くを語らずとも「それは無念だろうなぁ」と深く共感してくれることで、心の傷が少しずつ癒されていくのです。実際、長年の活動の中で、私はそのような状況を数え切れないほど、見て来ました。
もう一度、言わせてください。
私は、このプロジェクトが成立したら、消防士のためのメンタルヘルスケアに関する研修や教育をしたいです。そして、仲間同士(ピア)のサポートを現地に行ったり、リモートなどで行う活動資金とさせていただきます。もちろん、ピアなら誰でもできるわけではありません。私は長年、ストレスケアを学びたいという消防職員の有志の方にトレーニングを実施し、ピアサポーターを育ててきました。ピアでカバーできない人に対しては、専門家として、私が責任を持って活動いたします。
消防士も消防士である以前に人です。だからこそ私たちと同じように傷つきます。
これは個人の責任で終わらせていい問題ではありません。
日本においては「消防士が現場活動でストレスを受けるようなら、消防士という仕事に向いていないから、辞めればよい」という考えがありました。
しかし、消防士である以前に人間です。同じ現場にいって、全員が同じストレスを受けるわけではありません。悲惨な遺体を見てインパクトを受ける人。自分の子どもと同じ年頃の子どもの大けがを見て心を痛める人。助けるために全力を尽くしたのに、目の前で絶命した人に対する強い自責感を感じる人。何が、どの状況がストレスになるかは、その人によって違うのです。
さらに自然災害が頻発してます。人知の及ばない災害に対応し、全力を尽くしたけれども、多くの人命が失われた……その無力感を認め、サポートが受けられなければ「もう、これ以上は、消防職員として、頑張れない……」という判断をしてしまう人が出てきても不思議ではありません。これだけ、毎年大規模災害が発生している日本において、「プロだから、自分のストレスケアは自分でやれ」と、個人の問題に帰することができる時代は、もう過ぎ去っていると思います。
消防士の勤務は、交代制の場合24時間です。災害出場となれば、早朝でも、夜中でも、現場にかけつけます。わずかな仮眠時間の間に指令が流れると、飛び起きて現場に向かいます。その活動は生命にかかわるものであるため、強い緊張感が求められ、失敗は許されません。現場活動はいつも「ハッピーエンド」というわけにはいきません。必死の活動をしても助けられない生命があります。そのような時、一般市民から激しい言葉で非難されたり、時にはマスコミに追いかけられることもあります。プロとはいえども、非常に厳しい負荷を与えられながら職務に立ち向かっています。
これがストレスでなくて、なんでしょうか。
現在のコロナ禍においても、自らも感染の不安を抱えながら、必死で活動しています。なぜなら、消防士は「助けて」と言われたら、「いいえ、できませんのであきらめてください」とは言えないからです。
心のバケツがあると思ってください。私たちの心のバケツには、プライベートなこと、心身の不調、仕事でのストレスなど、たくさんのストレスが入っています。消防士は、その基礎的なストレスに加え、今まで述べてきたような、プロフェッショナルとしての負荷が大きいのです。
さらに、災害や事故、事件などで活動する消防士は、現場活動で強いストレスを受けることがあります。これを「惨事ストレス」と言います。消防士は必ず助ける!という「使命感」、自分がやらないで誰がやるんだ!という「責任感」をもっています。プロフェッショナルとして当然かもしれません。しかし、使命感と責任感があるからこそ、「自分がああしていれば、こうしなければよかったのでは……」「もっと自分の能力が高ければ助かったかも……」という自責の念につながるのです。
被災者だけでなく、災害救援者にもストレスケアが必要です。災害救援者の健全なメンタルヘルスが、地域の安全・安心につながるのです。
惨事ストレスケアはなんのために必要なのでしょうか?
昨年アメリカで教えてもらったことがその答えの一つになると思います。「結局、なんのために惨事ストレスに対してピアサポートを提供するのか?」という私の質問に、このように明快に答えてくれました。
「消防士というのは、数ある職業の一つでしかない。仕事をする上で受けるストレスを無視して、何とか定年まで勤めあげたとして、リタイアしたとたん、病気になって死んでしまうようでは、明らかにおかしい。職業上受けるストレスを上手に管理し、職業以外でのQOL(生活の質)を向上させるために、惨事ストレスケアがある」。
もはや、消防士のストレスケアは、個人が取り組めばよいという時代ではありません。
さらに、惨事ストレスやピアサポートを学んだ消防士が多くなれば、全体的に消防士のメンタルヘルスが向上すると思います。そのことは、ひいては防災力の向上にもつながると確信しています。
いだだいたご支援は今後の活動費に使わせていただきます
消防士を助けたい。この思いを実現するために、教育体制の充実と、具体的なピアサポート提供のための資金を得たいと願っています。守秘義務厳守のため、これからサポートに入る場所等はお伝えできなにですが、いただいたご支援は団体の運営費としてより多くの消防職員を助けるための活動費として、大切に使わせていただきます。
人を助ける消防士が、心身ともに元気であること、そして互いに助け合う文化がより定着すること。これによって、消防士に助けてもらう私たちが安心することができるのだと考えています。
災害に立ち向かう人たちのメンタルケアシステムをつくりたい
今回のプロジェクトを契機に、消防士の惨事ストレスケアの知識の普及とピアサポートの実技を見につけられる教育体制を確立します。これまでは「こういう仕事なのだから、消防士は多少はストレスを受けても仕方がない。自分で乗り越えろ」という感じでした。もちろん、自分で乗り越えることは大切ですが、その前に、正しい知識をもつことが重要です。
また、正しい知識を身につけた消防士が、災害や大事故等、傷ついた仲間が発生した現場におもむいて、ピアサポートを提供する必要がありますが手弁当・自腹では、せっかく良い支援も長続きしません。活動資金がどうしても必要です。
私の将来的な望みは、消防士だけではなく、災害救援者(消防・医療・福祉など)のメンタルヘルスケアシステムを作り上げることです。その一歩として、今回、チャレンジしています。
どうか皆様のあたたかいご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
◆応援コメント
◆Firefighters peer support 代表 木家 浩司
私は笹川先生からは6年前に職場での研修で惨事ストレスについての講義を受けて以来、継続的にストレスケアについて学ばせていただいています。
また、過去に起こった殉職事故の時にはご自身が真っ先に現場に駆け付けて花を手向けていただくなど、消防職員の心を守りたいという強い情熱をいつも持っていただいていることにとても感謝しています。
笹川先生のスゴいところは、実習時のときに一番感じます。
ここまで消防の事情に精通している、心理の専門家は他にはいないというほどに、私たちの職場のこと、職員の心理についてをよくご存じで、実習の時にクライアント役をされているときには、本物の職員と話しているのではないかと思わせるほどの熱演(!?)ぶりに実習であることを忘れさられることもしばしばです。
研修や実際の職員へのピアサポートに同行させていただき感じることは、消防職員を絶対に守るという強い信念をいつもお持ちだということです。
そして、仲間を助けるためには仲間である消防職員自身が仲間を守れる実力を持たなくてはならないということを常に私たちに説われています。
消防職員を守り、仲間同士が支え合うための力を消防職員に伝える笹川先生の活動に私は多いに賛同いたします。
私もこのクラウドファンディンを成功させるため、全力で応援します!!
◆消防職員 K.Tさん
惨事ストレスに多く直面し、不規則な生活をする我々消防士にとって、常に隣り合わせで決して切り離すことができないメンタルヘルス。そんな消防士を助けようと活動なさっている先生のプロジェクトを応援します!頑張って下さい!
◆消防職員 T.Iさん
いつも笹川先生には大変お世話になっております。
現在、世界的問題となっている新型コロナウイルス感染症に対応する救急隊員のためのストレスケアを始め、惨事ストレスに関わる対応など、消防職員のメンタルのために様々な活動をしてくださっております。
災害の多いこの日本において、消防職員をはじめとする救援者のストレスケアは必須であります。
今後も、そんな救援者を支えるために先生の活発な活動を留めてはいけないと思っております。
先生の活動を継続して応援、そして支援していきたいです。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
筑波大学大学院修士課程修了後、災害や事件・事故の被災者・被害者への精神的サポートを続けてきました。約20年前から、災害救援者、特に消防職員のストレスケアにたずさわり、「惨事ストレス」の分野で学び、経験を重ねています。現在は「惨事ストレス研究会」代表として、東京を中心に全国各地で活動しています。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
リターン
5,000円
プロジェクトサポーターコースA
・サンクスレター
・メッセージ入りクリアホルダー
- 申込数
- 30
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年1月
10,000円
プロジェクトサポーターコースB
・サンクスレター
・メッセージ入りコットンバッグ
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年1月
5,000円
プロジェクトサポーターコースA
・サンクスレター
・メッセージ入りクリアホルダー
- 申込数
- 30
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年1月
10,000円
プロジェクトサポーターコースB
・サンクスレター
・メッセージ入りコットンバッグ
- 申込数
- 5
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2021年1月
プロフィール
筑波大学大学院修士課程修了後、災害や事件・事故の被災者・被害者への精神的サポートを続けてきました。約20年前から、災害救援者、特に消防職員のストレスケアにたずさわり、「惨事ストレス」の分野で学び、経験を重ねています。現在は「惨事ストレス研究会」代表として、東京を中心に全国各地で活動しています。