健康は体の健康だけではありません。私たちは心身の健やかな状態がそろってはじめて、健康であると言えると考えています。


 ASHA fusionは、人々の心と体の健康をトータルで支える基盤になりたいとの想いから、一般的な診察だけでなく、精神科外来・心理支援の記録を残すことも念頭に開発されています。

 

 実際に3月に私たちが現地を訪れ、ヘルスキャンプを行って印象に残ったのは「○○が痛む」「なにか薬がほしい」といった声の多さでした。よくよく話を聞くと、息子たちが都会へ出て自分の将来を心配する高齢の方や、感電をきっかけにパニック発作などの症状を繰り返している方もおり、体の病気の薬だけでは改善策にならない例もありました。

 

 

 しかし、ネパールでは精神科に特化したクリニックは少なく、精神科領域専門の医師は100人程度、心理専門職は13人ほどしかおらず、カトマンズに固まっているようです。昨年の大震災を契機に精神科の医療や心理支援は、少しずつ地方の人々にも知られつつあるようですが、まだ身近なものではありません。そのため、一般の人々にとって、精神症状はめずらしいもので、ときに偏見の対象にもなりえるようです。身体の異変にはある程度意識が向いても、それが心の状態に起因するというような考え方はされにくいのでしょう。このような精神医療の問題を解決することはネパールにとって大事なことです。

 

そこで、ASHA fusionには、現地の精神科医と心理士との議論を元に、簡易的な精神症状のスクリーニングツールと、詳細な診断にも利用できる記録ツールの両方を取り入れており、必要に応じて活用できます。

これにより、「身体と心」両方の情報の一元管理・共有を手助けし、より適切かつ迅速に、患者さんが一番必要とする医療へつなぐサポートとなればと考えています。


 少しずつ、心へのアプローチが現地の人々にとって身近なものとなることを願って。

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