丹波篠山から未来へ。古典写真技法を守り繋ぐ。理科室が暗室に変わる!

支援総額
目標金額 3,600,000円
- 支援者
- 67人
- 募集終了日
- 2025年6月30日

ママパパに自分時間を!完全預かり型の知育教室を名古屋につくりたい!
#子ども・教育
- 現在
- 718,000円
- 支援者
- 30人
- 残り
- 18時間

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#地域文化
- 総計
- 56人

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#地域文化
- 総計
- 20人

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#地域文化
- 総計
- 2人

Ricco bambiサポーター募集|未来の子どもたちのために
#地域文化
- 総計
- 0人

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#地域文化
- 現在
- 5,110,000円
- 支援者
- 124人
- 残り
- 40日

文学とジャズで世界をつなぐ-村上春樹ライブラリーの挑戦にご支援を
#子ども・教育
- 現在
- 4,949,000円
- 寄付者
- 208人
- 残り
- 71日
プロジェクト本文
代理支援について
インターネットでのご支援が難しい方向けに代理支援も対応しています。詳細はこちら
【リターン紹介】「24x30” カロタイプ体験撮影 Nega + print」
今回のプロジェクトのために特別にご用意したリターンコースです。軽トラに積載された世界でも類を見ない画像ネガサイズ62x77cmのカロタイプ専用巨大カメラを使用した写真撮影を体験いただけます。詳細はこちら
目次
丹波篠山から未来へ繋ぐ!
伝統的な写真技法の魅力と価値を守り継承していく
一般社団法人Center for Slow Photographyは、今年5月12日に生まれた総合的なアート写真制作のメンバー制アソシエーションです。
2021年にKoichiro Kuritaが自身のアトリエとギャラリー「FOTOZUMI」を設立。丹波篠山市の廃校になった小学校の一室を改装し、19世紀に生まれた古典的な写真技法を用いたアート作品を創作しています。
私たちのミッションは、クラシックな写真技法の魅力とその文化的価値を未来に繋げていくことです。
皆さまからのご支援は、丹波篠山市福住の旧小学校2階「FOTOZUMI(Koichiro Kuritaのスタジオ)」を母体とし、1階のかつて理科室だった場所を借りて、新たに写真暗室とワークスペースを設けるために活用させていただきます。
単なる制作スペースにとどまらず、アート写真制作の拠点として、多くのアーティストや写真家にとって貴重な場所となり、さらには地域社会への貢献や交流の場になることを目指していきます。

古典的な写真技法は、デジタル化とAI技術が進む現代ではますます少数派となっています。しかし、これらの手法には、見る人の心を動かす温かみと力強さがあります。私たちは、魅力的な写真技法を次世代のアーティストたちが経験できる場所を作りたいと考え、今回このプロジェクトに挑戦することを決めました。
どうか、この活動に共感し、私たちの挑戦を支えていただけると嬉しいです。
本来の写真の魅力を再発見し、共にその価値を未来へ繋げていくために、温かいご支援をお願いいたします。
English Page
For those who wish to support us in English, please kindly refer to the link below.
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If that's difficult, you can also support us via “proxy support” — simply transfer your donation directly to Slow Photography, and we’ll handle the process for you. Please see the link below for details.
Slow Photographyとは?
“Slow Photography”は、Koichiro Kuritaが2023年より始めた新たなプロジェクトです。
「Slow」は「ゆっくり」という意味だけでなく、Sustainable=持続可能な、Local=地域の、Organic=自然の、Wholesome=健全な、という言葉の集まりでもあります。
1989年にイタリアで「Slow Foods」という運動が起こりました。簡単で早いFast foodが世界を席巻し始めた頃、食に対する関心の薄れや地域的な食文化の衰退を憂いたためです。やがて世界に広がり、「Slow Life」というムーブメントになりました。
フォトグラフの世界もデジタルやAI化で大きく変わりました。この「Slow」の言葉を借り、自然に寄り添い、何よりも人の手による写真制作を行うため、“Slow Photography”を提唱しています。
現在は、丹波篠山の地域に今なお残る江戸時代後期からの建造物や文化遺産、そしてそれらを育んできた自然をテーマにした作品を、同じ江戸期に英国で生まれた写真の原点ともいえる写真技法「カロタイプ」(紙にネガを作る技法)で撮影をするプロジェクトを進めています。
「カロタイプ」とは?
カロタイプは、1841年(天保11年)に英国のHenry Fox Talbotが発明した写真技法です。
それまでの銀板写真では、画像は一点限りで複製ができず、しかも左右が反転していました。新たに発明されたカロタイプでは、ガラスや現在のプラスチックのような透明な支持体が使えなかった時代に、紙に画像を陰画(ネガ)として写し、そのネガから複数の陽画(ポジ)を作ることができました。
これはデジタル映像が出現するまで続いたネガ-ポジ法式の現代写真の起点になるもので、写真史上において大変重要な発明とされています。

アトリエ・ギャラリー「FOTOZUMI」
2021年に、廃校となった小学校の家庭科室を借り、地域活性化の一環としてアート写真に親しんでもらおうと、ギャラリーと暗室を設けました。当時はコロナ禍だったため、思うように活動できない時期が続いておりましたが、2023年よりようやく本格的に活動ができるようになりました。
そしてこれまでに、海外作家を含む6回の企画展示と4度のレクチャーを開催して、地域の方々や写真に携わる方々などの多くの方に来廊いただいております。
団体設立までの軌跡
団体のはじまり
一般社団法人Center for Slow Photographyは、兵庫県丹波篠山市福住を拠点に、写真家・Koichiro Kuritaを中心として、19世紀に生まれた写真の古典技法を用いたアート作品を創っています。そして、写真黎明期に発展した様々なプリント技法を紹介し、その文化的価値を未来に継承していくことをミッションとしています。
Kuritaはヘンリー・D・ソローの“Walden: 森の生活”に影響され、自然をテーマとする作品作りをめざし、広告写真家からアート写真に転向。1990年に米国に移住し、そこで数多くの古典写真技法(プラチナプリント、アルビュメンプリント、ガムプリント、ソルトプリント、シアノタイプ、カロタイプ等)と出会いました。
それ以降ニューヨークでの30年間の活動で、大型和紙を使ったプラチナプリント作家として国際的に知られ、日欧米の多くの美術館に作品が収蔵されています。
2020年に帰国し、兵庫県丹波篠山市福住に伝統的な写真技法のための暗室とギャラリーFOTOZUMIを開設しました。趣旨に賛同し一緒に活動する仲間と共に、アート写真の制作や企画展示、ワークショップなど、地域振興や文化発展のための活動を続けています。
雁皮紙にプラチナプリント 22x34インチ ©︎Koichiro Kurita
活動を続けるなかで見えてきた課題感
現在の制作の中心のカロタイプという写真技法には、「拡大」という概念がありません。
24x30インチの大きな写真を制作するために、「ならば大きなカメラを作ろう」と設計から制作まで1年をかけて、世界でも類を見ないカロタイプ専用ネガサイズ62x77cm、最長170cmの大型カメラをつくりました。軽トラに載せて常時4〜5人で撮影とネガ現像をしています。
カロタイプでは想像を超える複雑で油断のならない工程が続きます。世界でもこの技法で作品制作をしている写真家は稀な上、この大きさです。撮影やプリントはスリルに富んでいて、良い作品になった時の達成感は極上です。人手も必要ですが、この究極の手作り写真に共感する仲間たちが二人三人と集まり、今では関西圏ばかりではなく東京や四国からも10名ほどがボランティアとして集まっています。
そういった活動を続ける中で、アメリカに比べて日本の人々のアートに対する親近感が弱いように感じました。また、制作に必要な薬品などは、日本では厳しい法律の規制があり、購入時に印鑑の捺印が求められたり、専門の店がほとんど存在せず価格も高価だったりと、入手が困難な状況です。
アメリカでは19世紀の古典技法作家たちも多く、情報やヒントも得られました。ギャラリーも活発で、一般の人も気軽にフォトグラフを購入します。10万件を超える民間のアート団体からの支援もアーティストにとって大きな支えになります。
「羨望するよりはそんな環境を自分たちで作ろう」「自分と同じように感じるアーティストもいるはず」との想いから、アーティストだけでなく、一般の方々も含めて写真に携わる人を総合的に支え、古典的な写真技法を未来に繋ぐための団体の立ち上げを考えはじめました。
団体設立に至るまで
写真家として近頃ずっと考えてきたことですが、写真映像180年の歴史は、高画質、利便性と産業利潤を追求し続けながら進歩し、高度な科学技術の頂点の一つとして今日のデジタルAI画像に至っています。高度なテクノロジーを得て、写真の世界のみならず生活環境すべてで、我々はその恩恵を受けつつも、一方で感覚(Sense)や情緒(Emotion)といった人の持つ属性を、知らず知らずのうちに鈍らせつつあります。
そんな今だからこそ、人の手による古典技法で制作することを “Slow Photography”と名付けました。懐古的な目的ではなく、古典技法の持つ表現力に現在の感性を加えて、今の時代にふさわしいアートのかたちを模索する試みです。
そしてKuritaは日本に戻り、今では、そんな想いに共感してくれる仲間たちがここ丹波篠山に集まりました。
現在の仲間の多くは、ニューヨークで活動していた頃にワークショップに参加してくれた縁ある人たちです。帰国後に開いた展覧会を奇跡的に見つけて来てくれた人、日本での活動再開を聞きつけて来てくれた人、懐かしくも20年ぶりの再会でした。時間と距離があったにも関わらず、デジタルネイティブばかりになった現在にあっても、頑なに昔のフィルム写真を忘れなかった人たちでした。そして新たに、丹波篠山でのスタジオ建設や巨大カメラ作りに参加してくれた若い人たちも加わり、幅広い集まりになりました。
団体設立のために集まってもらったのではなく、日々の活動や作品づくりを通して、「この仲間たちとなら、伝統技法を守り広めていくための事業ができる」と確信し、皆の賛同を得たという経緯です。今後はさらにたくさんの仲間を増やしながら、人の感性や能力を高める文化芸術の場所を目指します。
兵庫県丹波篠山市で活動する理由
丹波篠山市にはかつて徳川家康の篠山城があり、広大な篠山盆地のなかに、城下町・街道集落・農村集落が生き続け、今なお「日本の原風景」が人々によって紡がれています。
連なる低い山々から見る自然や、時代とともにその用途を変えていき、今なおそこに佇む建造物。それらを守る人々がこの地に住み、育んできた丹波篠山市。昔から根付いている地域文化は、古き良きものとして我々を安心させてくれます。それらの成り立ちを気候や地理、経済や歴史などの学びの観点からでなく、その意匠や佇まいを作り、愛で、守り続ける人々の心を知りたいと思い、この地を選び活動を始めました。
また、丹波篠山市は大阪、京都、神戸といった関西の都市から1時間余りの距離にありながら、豊かな自然に囲まれており、アートを学び・鑑賞し・制作するには絶好の環境です。
「FOTOZUMI」ギャラリーと新施設のある廃小学校は丹波篠山市の「福住」にあります。
福住は、かつて江戸の時代には京都と大坂をつなぐ宿場町であり、旅籠や商店で栄えた街でしたが、産業の発展とともに農村集落として人々の生活も移ろいでいきました。それゆえ宿場町と農村集落という異なる歴史的景観が立ち並び、緩くカーブする旧街道にその名残を感じさせてくれます。平成24年には、国指定の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。
「Slow Photography」の技法も、19世紀に発明されたものであり、この地域の成り立ちと同時代であります。江戸の時代から始まり、さまざまな発展を遂げ、失われてきた場所や想いがきっとここにはあります。
私たちの仕事は、古き良き写真術を通したノンバーバル(言葉を使わない)な作品創りですが、カメラを向けると被写体への情念のような感覚を覚えます。人と人、場所と人との間にも情動があり、それらが作品として活きてくるのです。
私たちの古き良き写真術も、「ここでならきっと上手くいく」と、そう感じています。
団体の活動内容
①創る:アートフォトグラフ制作事業
世界に類を見ない超大型のカロタイプ専用24x30インチのカメラによる、自然並びに伝統的建築物の撮影を丹波篠山市福住を中心に行っています。同時に、さまざまな古典技法による写真作品の制作や会員作家によるテーマ別のアート写真制作もしています。
②教える:芸術普及と写真教育事業
一般向けに、芸術全般のレクチャーや勉強会、伝統的な写真のワークショップを主催しています。アーティストへの制作支援やアート学生向けのアーティスト養成ワークショップも行っています。また、学校提携プログラム(大学ハンズオンラーニング)も開催し、アーティストだけではなく広く一般に向けた写真教育事業に携わっています。
③観せる:ギャラリー業務
一般社団法人Center for Slow Photographyが管理するFOTOZUMIは、かつて小学校の家庭科室だった空間を改装して生まれました。ギャラリーでは、企画展示、メンバーの個展作品の紹介、ギャラリートーク、作品販売 (委託販売を含む)、海外の招待作家の展示、レジデンシー(滞在制作)等を行っています。
④交わる:国際交流事業
海外アーティストやアートの専門家の講演会やワークショップを主催したり、日本のアーティストや研究者の海外派遣にも携わり、写真を起点とした人の交わりを生み出しています。
⑤支える:制作関連材料販売(通販) ※今後活動予定
今回のクラウドファンディングで第三目標を達成した場合は、暗室の横の理科準備室で写真薬品や材料の販売(一部は輸入販売)をする予定です。さらに、撮影や制作機材の販売(一部は制作)も行い、一般的には手に入りにくい写真制作のための道具を販売したいと考えています。
⑥伝える:出版事業 ※今後活動予定
これからはニュースレターの発行や写真制作プロセスの教科書の出版も実施する予定です。現地に来られない方に向けても写真制作について伝えるための活動をすすめます。
クラウドファンディングの詳細
皆さまからのご支援は、丹波篠山市福住の旧小学校2階「FOTOZUMI(Koichiro Kuritaのスタジオ)」を母体とし、かつて理科室だった1階の場所を借りて、新たに写真暗室とワークスペースを設けるために活用させていただきます。
ご支援の使い道
私たちが改修する元福住小学校は10年前に廃校となり、理科室はこれまで近隣高校の味噌の保管場所として使われていたようで、工事などはされておらず、学校の理科室そのままの姿が残っておりました。小学生の高さに合わせた机や、手洗い場。天井から伸びた電源コード。先生だけが入れる秘密の理科準備室。懐かしの理科室がここにあります。
使い古された思い出残る机や棚はできるだけ有効活用し、必要最小限の工事を実施する予定で、用途に応じた2つの暗室をつくります。カロタイプの作品製作用の大暗室と、フィルム写真用の小暗室です。
そして、講義やミーティングが可能なワークスペースをつくり、ここでは額やマットの製作もできるように道具を取り揃えていきます。ここまでを第一目標で目指します。

また、暗室にはさまざまな機材が必要となります。大型の浄水設備や耐薬品パレット、大小のフィルムプリントの引き伸ばし機、コンタクトプリントをするためUVプリンター、ドライマウントプレスなどの専門機材...。そのほとんどが今では入手困難な機材となっています。もちろん自分たちで作らなければならない機材もあります。これらの製作に必要な機材を揃えるため、第二目標を設定します。
さらに、理科準備室は、薬品の保管・販売のスペースとして活用していきます。毒物・劇物取扱責任者の資格を持ったスタッフもいるので、安心安全な薬品の取り扱いと、販売ができるよう設備を取り揃えていくことが第三目標となります。
いただいたご支援で何が変わるのか?
新たな暗室は、単なる制作スペースにとどまらず、写真のアート制作の拠点として、多くのアーティストや写真家にとって貴重な場所となり、さらには地域社会への貢献や交流の場にもなることを目指していきます。

新たな創作拠点「FOTOZUMI」の進化
|暗室のオープン:誰でも楽しめる写真制作空間
小学校の旧理科室を改修した新しい暗室は設備が整えられ、私たちのミッションに賛同してくださったメンバーの方々が利用できるように開放します。またアートとしての創造的写真制作ができるように技術的なサポートのみならず、美学を伴った作品制作ができるように全面的に支援します。希望者には作品のポートフォリオレビューを経て、2Fのギャラリーでの展示や販売をする可能性があります。
|写真の全てがここに:制作から販売、薬品まで
写真家が常駐し、古典プリントを中心とした作品制作を行います。作品の保管(アーカイブのノウハウ)や展示用マット作りなども指導いたします。手に入りにくい写真用薬品の販売や調合も行う予定です。薬品保管庫も整備され、受注や貯蔵、発送の拠点として活用されます。将来的に多様な制作に対応ができるように目指しています。
|アーティストとのコラボレーション:広がるアートの輪
古典プリントを手がける国内外のアーティストを招き、展示会やトーク、ワークショップを展開します。これにより、作家として活動している先輩たちの写真制作の技術やアプローチを学びながら、また情報交換など、写真アートの魅力を広げることができます。
クラウドファンディングに挑戦する理由は資金調達だけではありません。
デジタル化とAI化が進む現代、クラシックな写真技法はますます少数派となり、ニッチなジャンルとなりつつあります。しかし、これらの手法には深い魅力があります。写真本来の現像液に浸し、化学反応で浮かび上がる画像には見る人の心を引きつけ、時に胸に響くほどの暖かみと力強さが宿っています。
どうか、この機会に古典的な写真の世界を覗いてみてください。手漉き和紙に浮かび上がる19世紀に発明されたプラチナプリントや、アルブメンプリントなどを見てください。写真の概念が変わります。
私たちは、19世紀の魅力的な古典技法を次世代のアーティストたちが経験できる場所を作りたいと考えています。
それが、Center for SlowPhotographyであり、私たちがこのプロジェクトで目指すものです。この活動に共感し、私たちの挑戦を支えていただければ嬉しいです。
クラウドファンディング概要
■第一目標金額:360万円
■資金使途:暗室とワークスペースの工事費用
※第一目標金額を超えた場合は、暗室の器具や機材の購入、薬品販売(通販事業)のシステム構築、クラウドファンディング諸経費等に充てさせていただきます。
◆第二目標金額:暗室の器具や機材の購入=930万円
◆最終目標金額:薬品販売(通販事業)のシステム構築=1,200万円
※本プロジェクトはAll or Nothing方式での挑戦となります。万が一募集終了日までに第一目標金額に到達しなかった場合、いただいたご支援は全額返金いたします。
私たちの描く未来
日本における文化芸術活動は、非常に厳しい現実に直面していると考えています。
例えば、文化行政における国民一人当たりの支出額は、フランスが8,743円、韓国が8,426円であるのに対し、日本はわずか878円にとどまっています※。さらに、米国では芸術と文化に関わる民間の基金や組織が11万団体以上も存在し、アーティストたちはさまざまな支援を受けることができる環境にあります。しかし、日本では美術館やギャラリーなど、アートを紹介する施設も少なく、またそのほとんどが都市部に集中しています。
※文化庁2024年資料及び企業メセナ協議会国際シンポジウムより
私たちが携わるフォトグラフの分野でも、急速に進化するデジタル化とAI技術により、伝統的な手法による写真制作の環境が非常に脆弱になっています。特に、日本においては、欧米に比べてその環境が圧倒的に限られており、私たちの活動は伝統的な技法を未来へと繋ぐために、今、非常に重要な役割を果たしています。
一般社団法人Center for Slow Photographyでは、このプロジェクトを起点に、フォトグラフの分野にとどまらず、アート全般に関する環境の場を広げ、次の世代へと私たちが学んできた技術と精神をこれからの時代にしっかりと継承していくことが、何よりも大切だと感じています。
私たちが活動するこの丹波篠山市は、静かな佇まいと豊かな自然に恵まれた場所です。ここで、アートに触れ、自分自身と向き合う時間を持てるような場所を作り、地域の文化や歴史を振興し続けていきます。
この拠点で、写真暗室、ワークスペース、ギャラリー、材料の販売店舗といった、アートフォトグラフを学ぶ、創る、観る、買うための総合的な環境を整備し、訪れるすべての方々に、写真を通じて様々な体験を提供したいと考えています。
失われつつあるものを未来へ繋げていくために、ぜひ温かいご支援とご賛同を賜りますようお願い申し上げます。
リターン一覧表
|
リターンタイトル |
在庫数 |
金額 |
| ポストカード3枚 | ¥10,000 | |
| 限定Tシャツ | ¥15,000 | |
| 限定グッズ2種セット | ¥20,000 | |
| 新暗室にアナタのお名前を | ¥30,000 | |
| ワークショップ参加権Digital meets classic│シアノタイププリント | 10 | ¥30,000 |
| 暗室のオープニングレセプション参加権 | 20 | ¥50,000 |
| ワークショップ参加権 Digital meets classic│アルブメンプリント | 5 | ¥50,000 |
| オープニングイベントの花飾りにお名前掲載│アイアンスタンド | 5 | ¥200,000 |
| ヴィンテージプリント:A | 1 | ¥300,000 |
| ヴィンテージプリント:B | 1 | ¥300,000 |
| ヴィンテージプリント:C | 1 | ¥300,000 |
| ヴィンテージプリント:D | 1 | ¥300,000 |
| ヴィンテージプリント:E | 1 | ¥300,000 |
| スポンサーコース│軽トラにロゴ掲載 | 10 | ¥300,000 |
| 24x30” カロタイプ体験撮影 Nega + print | 1 | ¥4,500,000 |
| 応援コース│3,000円 | ¥3,000 | |
| 応援コース│10,000円 | ¥10,000 | |
| 応援コース│30,000円 | ¥30,000 | |
| 応援コース│50,000円 | ¥50,000 | |
| 応援コース│100,000円 | ¥100,000 | |
| 応援コース│300,000円 | ¥300,000 | |
| 応援コース│500,000円 | ¥500,000 | |
| The Course for who live outside Japan [¥15,000/about $103] | ¥15,000 | |
| The Course for who live outside Japan [¥75,000/about $517] | ¥75,000 | |
| The Course for who live outside Japan [¥150,000/about $1034] | ¥150,000 | |
| The Course for who live outside Japan [¥450,000/about $3103] | ¥450,000 | |
写真家・Koichiro Kurita
略歴:
関西学院大学で視覚心理学を学ぶ。東京で広告写真家として活動していたが、ソローのWalden『森の生活』 を読み、八ヶ岳にアトリエを作り、自然と人間との関係を軸にしたファインアート写真制作を目指す。1990年にACC(ロックフェラー財団)のグラントを受けニューヨークで研修後、活動の場をニューヨークに移す。滞米活動30年の間、アート写真家として国際的にギャラリーや美術館、美術大学などで作品を発表し、古典写真技法のプラチナプリント作家として知られる。特に手漉きの大型雁皮紙に施したプリントは欧米で高く評価され、NY Times やArt in USAにも掲載される。ここ15年ほどは写真の原点に遡り、写真の父と言われるタルボットの発明した写真初期技法・カロタイプ(紙ネガ制作技法)でアルビュメンプリントやソルトプリントで全て手作りの作品を制作している。2020年に帰国、丹波篠山でギャラリーとスタジオを設け、新たなプロジェクト「Slow Photography」を始め、古典技法の紹介と継承に務める。作品は東京国立近代美術館、東京富士美術館、東京工芸大学、ブルックリン美術館、ボストン美術館、ハーバード大学フォッグ美術館、プリンストン大学美術館、RISD, ジョージイーストマン国際美術館、ロサンジェルス郡美術館、ヒューストン美術館、ミネアポリス美術館、パリ写真美術館、フランス国立図書館、その他多数に収蔵されている。
主な活動実績:
| 1991年 | ローレンス・ミラーギャラリーNYで初めての個展。 |
| 1993年 | ギャラリーエンリコ・ナバラ(代官山ヒルサイドテラス)で個展。 |
| 1994年 | 「Bibliothèque nationale de France」(パリ)ポスター、招待状、カタログ表紙に選ばれる。 |
| 1995年 |
ギャラリーカメラオブスクラ・パリで個展。 ギャラリーエンリコ・ナバラ(代官山ヒルサイドテラス)で個展。 |
| 1998年 | リスボン国立図書館でグループ展。 |
| 1999年 | アルル国際写真展30周年(フランス)に参加。 |
| 2000年 |
“地水気” NYのギャラリーで個展 NY times, Art in USA アートレビュー掲載。 “Paysages Plure” エクサンプロバンス市美術館で個展。 |
| 2004年 | “Motion/Tranquility” 個展、東京工芸大学 |
| 2005年 | “地水気” PGI ギャラリー |
| 2007年 | マイケル・ホッペンギャラリー・ロンドンで展示。 |
| 2009年 | “Perceiving/Urbansphere” 個展 Sepia International Gallery, NY |
| 2010〜2017年 |
“Beyond Spheres”プロジェクト“もしソローが写真家だったら”という副題で、19世紀の写真術で50点を制作。 各地の大学、美術館、アートインステイテユートで展示、トーク、レクチュアー、ワークショップを開催。 |
| 2011年 | “Meditation on Thoreau”. Waterfall Arts, Belfast, ME.デイリーニュース、リパブリカンに掲載。 |
| 2012年 | Audubon Society,NY. RISD, RI. Bennington College, VT |
| 2013年 | Tenri Cultural Institute, NY. |
| 2016年 |
“From the Smallest Leaf” Farnsworth Art Museum, MEで個展。 メインプレス・ヘラルド掲載。 |
| 2017年 |
“Voice of the Woods” Griffin Museum of Photography, MAで個展。 ソロー生誕200年イベントとしてカタログ出版。 |
| 2020年 |
丹波篠山市にアトリエと「ギャラリーFOTOZUMI」を構える。 19世紀のアート写真技法の作品展示やワークショップを行なう。 |
| 2022年 | NYからアーティスト、学芸員を招き、展示、トーク、ポートフォリオレビューなど行なう。 |
| 2023年 |
大学のハンズオンラーニング授業などを実施し、芸術文化への啓蒙活動及び地域活性化に繋げる。 |
| 2023年 |
新たなプロジェクト“SLOW Photography”の始動。 カロタイプネガからプリントまで全て手作りの作品制作を有志と共に進行中。 |
| 2023〜2024年 |
「Bibliothèque nationale de France」“Noir & Blanc-写真の美学展”(パリ)に参加。 美術館 M+(香港)で巡回展。 |
| 2024年 | Johanna Breede Fotokunst(ベルリン)で個展。Taggespiegel 紙にアートレビュー掲載。 |
| 2025年 |
Rhode Island School of Design(アメリカ)でのグループ展“Intersection of Print and Photography 1825 to Today”に参加。 |
| 2026年 | カロタイプ作品の個展がベルリンのJohanna Breede Fotokunstで開催予定。 |
実行者・メンバーのメッセージ

Koichiro Kurita
Center for Slow Photographyへの支援をお願いいたします。
広告写真家をやめ、ファインアート写真作家を目指して、ACC(ロックフェラー財団)のグラントを得て、NYに行ったのが50歳少し前でした。その後30年をNYやボストンで写真アートの最前線を見て参りました。日本に戻ってからの作品制作の環境のギャップをなんとかしたいと、20代から60代の熱い気持ちを持った10人ほどの仲間と一緒になって、Center for Slow Photographyを立ち上げます。
今回クラウドファンディングで皆さまにご協力を賜りたいと思います。趣旨に賛同していただける人たちのご支援と、一緒に活動していきたい人たちの参加をお待ちしています。私のエネルギーの続く限り頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします。
スタッフ一同のメッセージ
栗田真知子 / 山本幹夫 / 山本功巳 /
石山勝敏 / 加藤正博 / 平田道也 /
Hiro Takaoka / 細馬千佳子 /
福川真理子 / 荒木耕祐
私たちはそれぞれが、アーティストとして活動し制作を続けておりますが、古くて新しい古典的技法を現代に生かして作品をつくることは、デジタル化が進む今だからこそ、特別な意味があると感じています。またプロジェクトをお手伝いすることで自分たちの作品づくりに反映させていけるので大型カロタイプ紙ネガプロジェクトは貴重な体験です。
Center for Slow Photographyは、そうした技法や感性を次の世代に繋いでいくためのワークスペースと暗室をつくります。
一枚の写真に込められた想いや手ざわりを大切にできる場所です。小さな一歩が、未来の誰かの創作の原点になると信じています。
応援メッセージのご紹介
―丹波篠山をクリエイティブの里に―
アートディレクターとして活動していた東京から丹波篠山に移住しました。そんな自然溢れる里山で栗田紘一郎夫妻と出会い、彼らが主宰するギャラリーで古典写真技法を駆使した素晴らしい作品を見ました。ニューヨークで何度か撮影をお願いしていた写真家と同じギャラリーに所属されていたという偶然もありました。以降、デザインと写真というクリエイティブな世界が近く、懇意にさせていただいています。我が家は築200年の茅葺きの旧家に住んでおり、彼らのSlow Photographyプロジェクトとして江戸時代から続く家屋を超大型カメラで撮影していただき、アート性の高い作品に仕上がりました。これからの時代の創作を牽引していく価値のある活動にエールを送りたいと思います。ご協力をよろしくお願いいたします。
Slow Photographyプロジェクトを応援します。
Koichiro KuritaさんのSlow Photographyプロジェクトは、現在のデジタル時代に、あえてプラチナプリント、カロタイプ古典技法、アルビュメンプリントなど、写真の古典技法を駆使し、オリジナリティの高い作品を制作されていて、その取り組みにいつも感銘を受けています。私の学生たちが参加したワークショップでは、栗田さんの考え方や作品制作へのアプローチなどを自然の中で学び、太陽光で焼き付けたシアノタイプ作品に挑戦した貴重な体験でした。丹波篠山で新たな暗室を作り、地域や、若い写真家たちに開放してアート写真基地にしようという計画を応援します。
Slow Photography is a movement of contemporary photographers who work with historic processes that were invented and in use at the very beginnings of photography from 1826 onward.
It is fitting that Koichiro Kurita, a world renown photographer and master of Slow Photography, would choose to set up his studio in Tamba Sasayama City and now go onto create The Center for Slow Photography (CSP) in a city where much of the architecture and culture date from the Edo period.
His commitment to teaching and building community were quite apparent when we visited his studio in 2023. The Center for Slow Photography deserves both local and international support to continue unique photographic practices into the future. A contribution to the CSP is a fitting way to celebrate Slow Photography and the revitalization of Tamba Sasayama City.
日本語訳
Slow Photographyは、1826年以降の写真黎明期に発明され使用されていた、歴史的なプロセスを用いて作品を制作する現代写真家のムーブメントです。世界的に知られた写真家であり、Slow Photographyの巨匠であるMr. Kuritaが、江戸時代の建築物や文化が残る丹波篠山市にスタジオを構え、Slow Photographyのセンターを設立したことはまさに相応しいことであります。2023年にMr. Kuritaのスタジオを訪れた際、彼の教育やコミュニティ形成への取り組みが明確に伝わってきました。CSP(Center for Slow Photography)は、ユニークな活動を将来に向けて継続させるために、国内外からの支援に値し、その寄付は、Slow Photographyと丹波篠山の活性化を祝うにふさわしい方法だと思います。
<Slow Photographyプロジェクトを応援しています>
KOICHIRO KURITAさんは丹波篠山で江戸時代後期から残る歴史的な建物や風景などを、当時に使われていた写真術「カロタイプ」でネガを作り、アルビューメン(鶏卵紙)プリント等、独自な写真表現で制作をされているアートな写真家です。この度古典写真技法を継承する為の「Center for Slow Photography」を立ち上げましたので、応援いたします。理科室を再利用した暗室でのワークショップが楽しみです。
Koichiro Kurita is my onshi, a special mentor, literally a teacher to whom I am indebted. Why? Because he taught me how to spend time and gaze through the lens. His work speaks volumes through refined minimalism, though it is also crafted through the luxury of time. Something may have become lost when photography became digital; it became faster and more convenient, though we may have forgotten to spend ample time creating images, and to spend time seeing. I am so delighted that more students will have the chance to learn from him through the art of crafting images, slowly over time.
日本語訳
Koichiro Kurita さんは、私の恩師です。なぜなら、レンズを通して時間をかけて被写体を「見つめる」ことの大切さを教えてくださったからです。彼の作品は、匠なミニマリズムを通じて達成されるフラクタルな意味合いを秘めた表現ですが、ゆっくりとした「時」の贅沢な起用により作り上げられてもいます。写真がデジタルになり、作業は早く、便利になりました。しかし、「イメージを創作すること」、そして「世を観察すること」に十分な時間をかけることが忘れられがちになってしまったようにも思います。だからこそ、これからより多くの方が、時間をかけて栗田さんから学ぶ機会を得られることを、心から望んでいます。
プロジェクトに関するご留意事項
・第一目標金額達成後のキャンセル・返金のご対応は致しかねますので、何卒ご了承ください。
・何らかのご事情により体験型のコースにご参加いただけなかった場合でも、キャンセル・返金のご対応は致しかねますので、何卒ご了承ください。
・本文内に掲載している画像はご本人様より掲載許諾を得ています。
・支援完了時に「応援コメント」としていただいたメッセージは、本プロジェクトのPRのために利用させていただく場合があります。
・本プロジェクトのリターンのうち、【お名前掲載】に関するリターンの条件詳細については、リンク先(https://readyfor.jp/terms_of_service#appendix)の「支援契約」の中にある「●命名権、メッセージの掲載その他これに類するリターン」をご確認ください。
- プロジェクト実行責任者:
- 栗田紘一郎(一般社団法人Center for Slow Photography)
- プロジェクト実施完了日:
- 2025年9月30日
プロジェクト概要と集めた資金の使途
一般社団法人Center for Slow Photographyの立ち上げとともに、アート写真の暗室とワークスペースを丹波篠山市福住に作ります。 いただいた支援金は暗室とワークスペースの工事に充てられます。
リスク&チャレンジ
- リターンを実施する上でのリスクについて
- ワークショップイベントのリターンは、天気によって日程や内容が変わる可能性がございます。
- プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
- 団体の自己資金で負担。
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
プロフィール
兵庫県丹波篠山市福住 地域に根ざしたアート写真関連の非営利法人 代表:写真家Koichiro Kurita 有志が集い団体を立ち上げました。 ・古典的な写真技法を用いた24'x30'「カロタイプ」での撮影 ・自然に沿った、何よりも人の手による作品作り「Slow Photography」を提唱 ・暗室を作り、アート作家を目指す人々を支援する ・写真作成用薬品の通信販売 ・国際的な写真作家のギャラリー展示
あなたのシェアでプロジェクトをさらに応援しよう!
リターン
10,000円+システム利用料

ポストカード3枚
●ポストカード3枚
・Kuritaの代表的イメージ3枚をポストカードにして、郵送します。
※作品3点:
①“Dark Cloud” Yatsugatake, Nagano.1989
②Fall Mystic River, CT 1991
③Melting Snow Yatsugatake, Nagano 1988
●お礼メール
- 申込数
- 15
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年7月
15,000円+システム利用料

限定Tシャツ
●Tシャツ
・クラウドファンディング限定のロゴ入りTシャツです。
・サイズはM・L、色はアイボリー・スモークブラックよりお選びいただけます。
●お礼メール
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年7月
10,000円+システム利用料

ポストカード3枚
●ポストカード3枚
・Kuritaの代表的イメージ3枚をポストカードにして、郵送します。
※作品3点:
①“Dark Cloud” Yatsugatake, Nagano.1989
②Fall Mystic River, CT 1991
③Melting Snow Yatsugatake, Nagano 1988
●お礼メール
- 申込数
- 15
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年7月
15,000円+システム利用料

限定Tシャツ
●Tシャツ
・クラウドファンディング限定のロゴ入りTシャツです。
・サイズはM・L、色はアイボリー・スモークブラックよりお選びいただけます。
●お礼メール
- 申込数
- 14
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2025年7月
プロフィール
兵庫県丹波篠山市福住 地域に根ざしたアート写真関連の非営利法人 代表:写真家Koichiro Kurita 有志が集い団体を立ち上げました。 ・古典的な写真技法を用いた24'x30'「カロタイプ」での撮影 ・自然に沿った、何よりも人の手による作品作り「Slow Photography」を提唱 ・暗室を作り、アート作家を目指す人々を支援する ・写真作成用薬品の通信販売 ・国際的な写真作家のギャラリー展示












