Readyfor?6日目、後27日間
今日は普段している人力車の仕事についての物語です。
今日も日中は人力車を引いて来ました。
なぜ人力車の仕事をしているか、3つの理由でお答えします。

 

「僕は日本の事について、自分の愛する母国の事について何も知らないんだ。」

 

 

 

2005年22歳の時、大学を休学して南米を自転車で縦断しました。これが僕にとっての初めての海外でした。その頃、日本の事があまり好きではありませんでした。日本、学校、大人・・・、全ての事に嫌気がさし、半ば飛び出すように旅立った南米。旅を続ける内に、南米諸国を知り、日本が始めて他国と比較対象できるものとして浮かび上がりました。そこで気付いた事。


「日本ってなんて美しい国なんだ」


自然・文化・宗教・食物・人・建築物。祖国の全ての物の美しさに始めて気付きました。
ただ、祖国について何も知らない僕はそれを説明する術を持っていませんでした。
では、南米の人はどうだったか?出会った欧米諸国の旅人はどうだったか?
「僕の国は○○な問題があるけど、○○っていう良い部分もあって、自分の国が世界で最高だと思っているんだ」と、目をキラキラさせながら祖国の事を話す彼らがものすごく格好良く見えました。
では、僕は?彼らが日本対して質問された時にどう答えたか?
「僕は僕の国について良く知らないんだ。あまり祖国に対する知識がないんだ・・・」
自分を恥ずかしく感じました。悔しいとさえ思いました。だって、日本が美しい国なんだから。その魅力を伝えられない自分が情けなかった。

 

国立秋田大学を卒業し、就職はしませんでした。
就職せずにどこに行ったか?浅草へ向かったのです。
なぜ浅草に行ったか?人力車の仕事をする為です。

 

 

 

 


理由が3つあります。

 


1つ目、仕事とトレーニングの両立。
仕事をした後に冒険に向けたトレーニングをするのは大変です。それならば1本化してしまえばいいんです。人力車を引いて走れば足腰が鍛えられる。冒険をする人間にとってこれ以上、最適な仕事はありません。

 


2つ目、コミュニケーション能力の向上
講演活動をしていますが、実はとても口下手です。初めての人と話す時は、何を言って良いのか分からなくて、緊張してシドロモドロ。挙句の果て、言葉が噛み噛みになってしまって、怪しい人みたいになってしまいます。だから、それを少しでも良くする為なのです。人力車の仕事は車を引くだけではなく、お客様をガイドして周ります。老若男女、それぞれに合わせた話し方の勉強になります。習うより慣れろ。それを実践できる仕事なのです。

 


3つ目、日本文化の勉強
悔しかったんです。愛する祖国について何も知らない事が。
人力車の仕事は体力も大事ですが、もっとも大事なのはガイド能力です。人力車を引きながらお客様にガイドをします。浅草近辺を周り、浅草の魅力・歴史・文化・宗教などを面白くわかり易く伝える。その為には多くの知識を学ぶ必要がある。つまり、働きながら日本文化を勉強できるのです。


以上、3つの理由。
僕が欲している全ての条件を満たす物こそが浅草の人力車だったのです。

 

人力車の仕事のやりがいは?


お客様の笑顔。

 

 

友人を乗せてご案内

 

 


これに尽きます。人力車は乗り心地が良く、ガイドも楽しいので、乗車中のお客様からは笑顔がこぼれます。降車時は「本当に楽しかった。有難う」と握手をしてくれて笑顔で歩いて行くのです。これに優るやりがいはありません。確かに僕は僕の夢の実現の為に働いています。でも、何の為に働いているかというと、お客様の笑顔、これに尽きるのです。

 

感謝すべきは会社


在籍する人力車の会社「時代屋」には心から感謝しています。

時代屋http://www.jidaiya.biz/

 

僕はワガママな従業員です。年に数ヶ月は冒険でいなくなります。1年以上いなかった事もありました。


そのくせ、外国から連絡を入れて、「来月、日本に戻ります。食っていくお金も無いんで、また人力車引かせて下さい」とムチャクチャなお願いをするのです。その度に
「分かりました。阿部くんを応援してるので待ってます。」と快い返事をくれるのです。


僕が何とか今まで冒険に行けているのは、この時代屋という会社のあるお陰なのです。

 

 

 

この記事も写真も時代屋の快諾を得て、作成・公開しています。感謝!!
 

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