ホームページ中でも軽く触れましたが、ここで扱われている『蛇籠(じゃかご(和)-gabion(英)』とはそもそも何だろう、と思われている方は多いのではないでしょうか。実は、街中や郊外で気づかないうちに目にしているかもしれません。日本では、災害復旧等の現場で使用される仮設工法の一つとして知られていることが多いと思います。金網製のかごに天然石、砕石などを中詰めして河川や治山等の工事に用いる伝統的な工法なのです。


さて、この蛇籠、起源は紀元前360年~250年頃、中国四川省都江堰の聖牛工が起源とされています。都江堰の築堤のため、竹を材料に亀甲型網目の円筒形の籠を編み、内部に玉石、割石などを充填して河川工事に使用され始めたそうです。円筒形の竹籠が蛇に似ていることから“蛇籠”なんですね。一昨年、都江堰に行って見て参りました。今日では、施工が容易で安価なため世界各国で使用されています。


古事記(712年)にはすでに利活用の記載があるようで、日本への伝来は380年〜640年頃だそうです。古墳時代~飛鳥時代にあたるでしょうか。主には河川堤防等の洗掘箇所の防御資材を主に用いられてきました。時間が経って、明治期には鉄線が用いられるようになり、昭和に入り、1954年には亜鉛メッキ鉄線製蛇籠が規格化(日本工業規格(JIS A 5513))されています。


この中国から伝来した石と金網で作る不思議な構造物、皆さん、少々気を付けながら、お散歩でもしてみませんか?地味ながらもしっかりと役立っています。きっとどこかで発見できると思いますよ。

 


 

※「じゃかご工法の手引きと解説(日本じゃかご協会)」等を参考とさせていただきました。

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