
支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 407人
- 募集終了日
- 2025年1月31日
もっと詳しく|なぜ小松に「食堂車」?
改めてページをご覧いただきありがとうございます。
こちらの活動報告では「食堂車が単なる鉄道車両ではない」「どうして憧れが強い存在か」について、皆様にご理解と共感をいただきたく、より詳細にご説明しております。
なぜ、食堂車=「小松市」なのか?
小松と食堂車の関連を紐解くと、一人の偉人が密接に関わっています。それは日本のホテル王「犬丸徹三」です。
日本の食堂車の歴史を学ぶうちに触れなければならないのが、1953年に占領軍の統治から脱した国鉄が、いよいよ日本の復興発展の為に旅客サービスを進展する上で、戦時中に統合して寡占状態だった食堂車事業のホスピタリティ(おもてなし)水準を向上させる為に参入を促した、帝国ホテルです。
当時の社長、犬丸徹三は小松市の隣、能美市福島町の出身で、高等商業学校(現:一橋大学)を卒業してから南満州鉄道系列の長春ヤマトホテルから一貫してホテルマンの下積みに従事しながら上海、ロンドン、ニューヨークと料理人修業をした後に帝国ホテル副支配人として招かれ、大正の関東大震災前後、昭和の戦前戦後を支え抜くという偉業を持ちます。
その中で日本に観光産業を欧米へ紹介する人脈にも長け、現在のJTBや当時の国鉄へも常に進言を続けた功労者でもありました。
地元愛が深かった犬丸徹三は1929年に福島町の日吉神社に大鳥居を奉納しており、
2024年能登半島地震を経ても今も無傷で立っている
食堂車と帝国ホテル
犬丸徹三のホスピタリティは、現在のホテルサービスの原点でもありますが、鉄道専門書では食堂車の歴史においては帝国ホテルがもたらした食事サービスの実態には踏み込まれていません。
既に食堂車事業から撤退して30年以上を経た帝国ホテル側からの目線を示した歴史が残っていないか、直接にでも伺って調査したいと思い、同社に問合せ致しましたところ、1日も置かずに様々な資料をご提供頂くというご厚情を賜りました。この場を借りて帝国ホテルご担当各位に心よりお礼申し上げます。
ご提供の資料によると、「帝国ホテル100年史」「ホテルと共に七十年」という2冊の表題に目が留まり、地元の小松市立図書館に収蔵されていないか確認に伺いますと、いずれもちゃんと閲覧棚に保管して下さっていました。 特に「ホテルと共に七十年」は犬丸徹三ご本人の著書にして、今から60年前の昭和39年にご本人自ら小松市に寄贈されていたものでした。
この資料には人脈に厚い犬丸徹三らしい回想が多く、昵懇の仲でもあった、後に新幹線開業当時の国鉄総裁石田禮助からも観光サービスには一目置かれていた事が理解出来、特急列車の食堂サービスに帝国ホテルが如何に他の同業他社に奮起をもたらしたか想像に難くありませんでした。
小松市立図書館にあった犬丸徹三の著書。
読み重ねられた表装は題名さえ読み取れないものの、
落丁なく60年間に渡り多くの郷土史の原書となっています。
設計変更された食堂車
帝国ホテルの食堂サービスはホテルレストラン並みと好評で、名士列車と呼ばれた「つばめ」のそれは大変好評だったと、同ホテル料理長だった村上信夫シェフの回想にも記されていました。
しかし昭和28年に参入した当時の食堂車は石炭レンジ(グリル)を用いた過酷な環境で、揺れる車内での調理は戦場さながらだった事は多くの経験談にも記されていましたから、国鉄も電気化を試みていました。
ただ火力が弱い電気レンジでは帝国ホテル自慢の神戸牛ステーキが満足に焼けなかったなど不評が重なり、国鉄も新型車両設計に合わせて食堂車調理室を既存から脱却を図る事になります。
特急つばめ食堂車サシ151車内の貴重な写真
「つばめ」の電車化と同時に連結された151系食堂車「サシ151」は、帝国ホテル側の要求に叶う電気レンジの搭載になり、同時に自動扉やエアータオルという利用者側への新機軸も採用。 その後、新幹線客室の設計にも応用されていく先鞭となったものでした。
犬丸徹三はサシ151形に遡る事約40年も前、帝国ホテルの招聘を受けてニューヨークのウォルドルフ・アストリアホテルから帰国の際、新築中のライト館の設計者、フランク・ロイド・ライトからレストラン調理部の設計を一任された経験から、料理スタッフの労務環境改善にも寄与する食堂車設計変更の時代に、利用者と従事者双方のWell-Beingを探求したのかもしれません。
1964年12月、試運転を重ねていた雷鳥・しらさぎ用481系車内にて
1964年12月、試運転を重ねていた雷鳥・しらさぎ用481系車内にて
食堂車近代化から学ぶ、鉄道サービスがもたらした「シビックプライド」
犬丸徹三の料理人としての誇り、ホテルマンとして下積みから登り詰めた実績、両面においてこの小松や南加賀地域の誇りであり、次代に語り継ぎたい偉大な先人です。 それを多くの方に共感して頂ける可能性が、「つばめ」に始まる近代化食堂車の末裔であり現存最後の「サシ481-48」です。
この食堂車と同じ系列、489系保存車のクハ489-501は2012年度末、「地方創生」の新たな国の補助政策として小松市で保存された車両です。 その後の利活用は当局が責任を持って努めているつもりではありますが、12年が経過し、これはスタートアップではなく、地域をかがやかせるという意味で、ブラッシュアップを兼ねたものではないでしょうか。
クハ489-501が在る土居原町を含む小松駅周辺は、芦城(ろじょう)小学校という230年以上の歴史を重ねる日本最古の町民学校です。 そして130年近く前、犬丸徹三もまた、この芦城小学校高等科に5年間通学した共通点を持ちます。
偉大な先輩が日本に根付かせたホテル制度と食堂車サービスは、いわば無形近代化遺産とも言えるもので、現代には常識になりつつあるものの、本質は全く異なる性格であるが故、その犬丸徹三の原点、芦城小学校校区で新たにサシ481-48を誘致する事が、単なる「ハコモノ」ではない、カタリバの意味を持つならば幸甚の限りです。
かつて食堂車という戦場を経験した方は、チーフからアルバイトに至るまで全国に多くいらっしゃいます。 偉大な先輩方にも共感が得られるよう努力致しまして、当プロジェクトの結果、心の通った「電車の〇○」「〇○特急電車」「〇○食堂車」になるよう、このプロジェクトを出発点にして走り続けたいです!
ほぼ同じ位置から撮影された1983年2月頃の485系白鳥
リターン
50,000円+システム利用料

追加【第一&第二目標達成祈願】「ひばり」応援コース
【1枠限定】国鉄時代のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)をお届けします。
●お礼のメール
●D型硬券「クハ489-501運転席乗車記念」
●缶バッヂ「サシ481-48食堂車」
●485系特急「ひばり」のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)
- 申込数
- 1
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年4月
50,000円+システム利用料

追加【第一&第二目標達成祈願】「やまびこ」応援コース
【1枠限定】国鉄時代のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)をお届けします。
●お礼のメール
●D型硬券「クハ489-501運転席乗車記念」
●缶バッヂ「サシ481-48食堂車」
●485系特急「やまびこ」のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)
- 申込数
- 1
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年4月
50,000円+システム利用料

追加【第一&第二目標達成祈願】「ひばり」応援コース
【1枠限定】国鉄時代のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)をお届けします。
●お礼のメール
●D型硬券「クハ489-501運転席乗車記念」
●缶バッヂ「サシ481-48食堂車」
●485系特急「ひばり」のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)
- 申込数
- 1
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年4月
50,000円+システム利用料

追加【第一&第二目標達成祈願】「やまびこ」応援コース
【1枠限定】国鉄時代のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)をお届けします。
●お礼のメール
●D型硬券「クハ489-501運転席乗車記念」
●缶バッヂ「サシ481-48食堂車」
●485系特急「やまびこ」のイラストヘッドマーク(シルクスクリーン印刷/レプリカ)
- 申込数
- 1
- 在庫数
- 完売
- 発送完了予定月
- 2025年4月

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