今までにない「避難生活」をテーマに被災地から学ぶ場を作りたい

今までにない「避難生活」をテーマに被災地から学ぶ場を作りたい

支援総額

3,083,000

目標金額 2,400,000円

支援者
153人
募集終了日
2014年1月20日

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2013年12月24日 12:52

避難所内での情報管理について

READY FOR?をご覧のみなさまこんにちは、(社)復興応援団の佐藤秀一です。

 避難生活をする上でどのようなことが起こりえて、またどのような備えが必要なのか、これまでのインタビューをふまえていくつかご紹介していきたいと思います。本日は第5回目。避難所における「情報管理」についてです。

 

 

(外部からの被災情報について)

 

 東日本大震災では津波が自宅や職場の傍まで迫ってきて命からがら避難されてきた方もたくさんいらっしゃいますが、一方で周辺の被災の状況を知らないまま避難されてきた方も多かったようです。発災当初数日間はインターネット、携帯電話などはほとんどつながらず、ワンセグTVで他地域の状況は知ることはできても自分達が避難してきた周辺地域の被災状況はわからないまま数日を過ごした避難所が多かったと聞きます。
 とある避難所では、避難者の一人が周辺の被害状況を携帯の動画で撮り、それをテレビに映し、避難者はこれを見てはじめて自分達が甚大な被害を受け、避難生活が長期化するということを認識しました。そしてこれがきっかけで「自分達で避難所を運営していかないといけない」という雰囲気に変わっていったそうです。
 避難者同士が生活再建という一つの目標をもって同じ方向を向き、避難生活を送るためには、外部からの適正かつ客観的な情報を適宜入手し、これを避難者同士で共有することが重要な要素の一つであると気づかされます。

 

(名簿の作成・管理)
 

 避難所における情報管理の重要なものの一つに「避難者名簿」の作成・管理があげられます。避難者名簿に基づき、安否の確認や食料・物資の配給、そのほかスペシャルニーズの把握、ボランティア派遣の要請などが行われます。しかし避難者は時とともに出たり入ったりしますし、さらに一日避難所にいる方、昼は自宅の片づけなどに出かける方、不安なので夜だけ寝に来る方、在宅避難で物資だけもらいに来る方など多種多様の人が出入りするため、避難者を適切に把握し、適時名簿をメンテナンスしていくことはなかなか難しいです。
 上記の問題をふまえ、名簿のフォーマット、作成のタイミング、メンテナンスの方法などについては予めシミュレーションした上で具体的な管理方法を検討しておくべきです。またパソコンの表計算ソフトなどを用いると格段に管理しやすくなります。インターネットにつながないスタンドアロンのパソコンを用いるなど個人情報保護の問題に一定の配慮をしつつ、可能な限りパソコンを利用した名簿管理が望ましいと思います。

 

(情報をオープンにすべきかクローズにすべきか?)
 

 とある避難所では行政の職員が中心となって避難所運営を行っており、職員は物資の保管部屋で寝泊りをしていました。寝ている間カーテンを閉めたところ、多くの避難住民の方から、「なぜカーテンを閉めるのか?」「いいものを先に取っているのではないか」といった非難を多く受けたそうです。
 物資の状況など避難所が持っている情報についてオープンにすべきかクローズにすべきかについてはとても難しい問題です。クローズにすると避難運営者と避難者間で信頼関係が築けないといった問題は起こる一方、オープンにしすぎると盗難などの問題も発生します。その行政の職員は「一長一短はあるがオープンにした方が確実に避難所の雰囲気は良くなる」「反対に一度情報を含めた統制をしくとあれもこれもすべて統制しなければならないため避難所運営側に多大な負荷がかかる」とおっしゃっていました。

 

(情報発信の重要性)

 

 宮城県多賀城市では発災後4日目まで外部に対して何も情報を発信できない状況でした。そこで多賀城市市民活動サポートセンターが中心になって市から情報を集め、事前のアポイントメントなしでNHKに情報を伝えにいきました。これがきっかけでNHKの記者が常駐し、様々な情報を発信してもらえるようになり、はじめて外部からの支援が受けれるようになりました。
 外部からの支援を受けるためには情報を発信できる環境をいかに整えることができるかが重要な要素の一つになると思われます。

 

(避難所間の情報共有について)
 

 避難所間でコミュニケーションをとりあい、避難者の状況やニーズ、食料・物資の支援状況、避難所運営のいい例や悪い例などを共有することで避難所における生活格差を是正することができます。
 石巻など、一部の地域では避難所管理者間のネットワークがあり、物資の融通など行われていた事例はありましたが、我々がインタビューさせていただいた避難所では避難所間で情報共有や物資の融通をしあっていたという事例はほとんどありませんでした
非常事態の中、慣れない避難所運営の中でどうしても自分達の避難所に意識が閉じがちになります。また、行政が中心の避難所運営だとどうしても縦ラインの指揮命令系統になり、横の連携がしにくい状況にあるといったことも要因の一つかと思われます。
 したがって大災害が起こる前から近隣の避難所になりえる施設同士で協議を行い、有事の時には連携をするような関係を作っておくことが非常に重要だと思います。
 

リターン

3,000


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1.お礼メール
2.CCJ×アサヒ 非常飲食物ギフトセット

支援者
81人
在庫数
制限なし

10,000


alt

1.お礼メール
2.CCJ×アサヒ 非常飲食物ギフトセット
3.公開勉強会に無料ご招待(1回)

支援者
38人
在庫数
62

20,000


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1.お礼メール
2.CCJ×アサヒ 非常飲食物ギフトセット
3. 公開勉強会に無料ご招待(1回)
4.制作する「大震災のリアル〜共助の手引き〜(仮称)」を1冊プレゼント

支援者
34人
在庫数
16

100,000


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1.お礼メール
2.CCJ×アサヒ 非常飲食物ギフトセット
3.公開勉強会に無料ご招待(1回)
4.制作する「大震災のリアル〜共助の手引き〜(仮称)」を1冊プレゼント
5.制作する「大震災のリアル〜共助の手引き〜(仮称)」にお名前を掲載

支援者
2人
在庫数
8

200,000


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1.お礼メール
2.CCJ×アサヒ 非常飲食物ギフトセット
3.公開勉強会に無料ご招待(1回)
4.制作する「大震災のリアル〜共助の手引き〜(仮称)」を1冊プレゼント
5.制作する「大震災のリアル〜共助の手引き〜(仮称)」にお名前を掲載
6.モニターツアーに1回無料ご招待

支援者
1人
在庫数
2

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