【ver3.6.2】「周囲測量（簡易版）」「標準地調査」の各機能について、さらなる修正を行いました。

周囲測量（簡易版）

計測値について、RTK版を正として現地での検証を行った結果、簡易版では計測中に移動するにつれて「角度・向き」の誤差が積み重なることが、精度に影響を与えているのではないかという仮説を得ました。

実際、計測値の内「移動総距離」自体は、300~400m移動しても大体0.0~0.5%以内には収まる一方で、面積の誤差は最大で3~5%ズレることもあるという実態があったからです。

この「角度・向き」の把握に難があるという点は、元々AR機能全般において持っている印象でもあり、また今回の周囲測量結果を地図上にマッピングすることでも、上の課題感を確認することが出来ました。

この課題に対し、「3点目以降のN点目を確定する時に、N-1点、N-2点に対して目視で向きを調整できる」という機能を追加しました。

これにより、各点間の移動距離の精度はそのままに、N・N-1・N-2の三点が作る角度を毎回適正に修正することで、全体としての「角度・向き」による誤差最小化につながります。

この機能の使用においては、N点目の杭から、N-1点、N-2点の「向き」を目視できるという条件が必要となり、林業においてはこの点に対応できるかが課題となるかもしれません。

一方で今回の機能追加により、この条件を満たしやすい現場（平地での作業、工事現場など）での利用においては、より一層使える機能になったと言えると思います。

またRTKを用いない簡易版での周囲測量後に、1点目と2点目のみに対してGPS位置情報を付与することで、（あくまでGPSの精度となり「大体」ではありますが）サポートページのマップ上に計測結果を描画できる機能も追加しています。

標準地調査

こちらも、以下2点の改良・機能追加を行いました。

1. LiDARスキャンによる幹径計測のワンタッチ化
2. 樹高測定機能の追加

「1. LiDARスキャンによる幹径計測」は、もう少し分かりやすい仕様にすることに加え、「牛の胴回りの計測」等にも応用するべく改良を続けています。

また「2. 樹高測定」については、ビルや電柱など広い分野での使用も想定されるため、別途「距離計測」にも機能として追加しました。

今回の改良版につきましては、Agri-ARの「ver3.6.2」でご利用頂けます。

今後も機能の改良・追加を続けて参りますので、ご意見等あれば随時お知らせ頂けますと幸いです。