特別乗車体験車輌の3車輌を紹介します。

現在、有田川鉄道公園にはSLやDL、モーターカーなどたくさんの車輌を展示しますが、今回このプロジェクトで特別運転体験車輌となっている３車輌（キハ５８００３・ハイモ１８０−１０１・キテツ−１）を紹介します。

 

○キハ５８ 003

山梨県の富士急行より有田鉄道に譲渡された車両で、国鉄キハ５８系のコピーです。国鉄にはなかった、両運転台車（製造時から）で、単行で運転ができたので、有田鉄道ではハイモ運行前に主力として活躍していました。この車両は有田鉄道入線時にエンジンを1台取り外しているので、実質はキハ２８形相当の性能でした。

経歴上、国鉄所有となったことはありませんが、客室天井に設置している扇風機にはJNRのマークがあるなど国鉄車と同一の部品を多く使用しています。しかし座席指定用の席番表示プレートが側窓上ではなく、シート背ずりの上部に貼付されているなど、国鉄車と細かい相違があります。

現在は、エンジンが故障してしまい、DL１７と電気系統をつなぐことで、キハ５８００３を運転することができます。

 

○ハイモ１８０−１０１

岐阜県の樽見鉄道から有田鉄道に譲渡されたレールバスで、富士重工がローカル線向けの軽快気動車として開発したLE-Car２の初の実用車です。有田鉄道では、塗装変更等の整備を受け、１９９４年5月２１日から運行を開始しました。車内は通路を挟んで逆向きに固定シートとロングシートが並んでいます。有田鉄道線初の冷房装備車両で、最末期の主力車両でした。

現在、有田川鉄道公園で乗車体験の主力車両です。

 

○キテツ−１

和歌山県御坊市の紀州鉄道が兵庫県の北条鉄道から譲渡されたレールバスで、ハイモ１８０−１０１と同様の富士重工が開発したLE-Car2シリーズの車両で、紀州鉄道では２０００年から運用を開始しました。

２０１７年3月４日の午後９時、地域の方や鉄道愛好家に見送られながら紀伊御坊駅から搬出され、翌朝には有田川鉄道公園への搬入が完了し、紀州鉄道から有田川町へと車両が譲渡されました。

 

普段は運転体験を行っていませんが、キハやハイモでは乗車体験を行っています。ぜひ車両たちを見にきてみてください。