バイオガスが生成されるようになりました

ブルンジから明けましておめでとうございます。ドゥサベ（坂野）友香です。

ご支援頂きました標記のプロジェクトについて、以下3点のご報告があり、ご連絡させて頂いております。

 

１．バイオガスが生成されるようになりました

２．植樹をしました

３．次のプロジェクトにつながりつつあります

 

１．バイオガスが生成されるようになりました

バイオガス生成器（ダイジェスター）の建設が完成して以降、安定したガス生成に向けて試行錯誤を続けました。糞などの有機物を扱うため、簡単ではありません。

ダイジェスター　奥からインプット、ドーム、アウトプット

 

実はブルンジでは80年代に公共事業にて複数のダイジェスターが建設された歴史があります。93年から10年以上続いた紛争により、現在でも稼働しているものは全くありませんが、当時の建設に従事した老齢エンジニアの協力を得始めることができました。彼の助言で、ダイジェスターに投入する糞と水の比率を調整したり、ガス漏れ箇所を修正したり、工夫を凝らした末、ようやくガスが生成されるようになりました。

初めてコンロに火が灯った際は、関係者一同で歓声を上げました。

コンロへの点火

 

２．植樹をしました

苗木が順調に育ったため、山肌に苗木を植えました。

生活（主に炊事）や建設のために木々が伐採し続けられているために、裸になった山や、細い木しか生えていない山が多く存在します。これは、土壌の劣化や生態系の破壊に直結し、伝統的な農業に依存せざるを得ない国民の飢えにつながっています。また、土砂崩れも頻繁に引き起こされています。

地域の小中学校の生徒を動員して、そのような山肌に苗木を1つ1つ植えていきました。

 

３．次のプロジェクトにつながりつつあります

上述のように、80年代には、寄宿学校などに調理用のバイオガスダイジェスターが複数建設されていました。紛争下で維持管理されることがなく、現在でも稼働しているものはありませんが、ドームなど構造物の一部が残っています。

現在の国家開発計画においても、バイオガスを含む再生可能エネルギー開発は重視されており、また、大統領の個人的な関心も大きいことから、80年代のように学校を中心にバイオガスダイジェスターが公共事業にて建設されようとしています。そこで、当方や上述の老齢エンジニアで構成される「ブルンジ バイオガスチーム」が、今後継続的に活躍できる予定です。

一方、寄宿学校におけるダイジェスターなど大規模のものとは別に、一般家庭用の小規模なものも普及したい思いがあり、また、大統領の個人的関心が大きいということも相まって、大統領の弟をクライアントとして、小規模モデルの建設にも挑戦しております。価格を抑えたモデルを完成させ、一般家庭向けの商品として販売するというのも、今後の長期的な目標です。