18歳未満の子どもたちを対象とした、障害者支援の場を新設へ！

こんにちは。しょうぶ学園、福森伸です。

本プロジェクト公開から約２0日。多くの方にご支援、ご声援をいただき感謝の日々です。改めて、ありがとうございます。

引き続き、チャレンジ成功に向けて、そして新施設「しょうぶ文化芸術支援センター Bushland HOUSE」オープンに向けて邁進して行きたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。

 

今日は、しょうぶ学園の物作りのベースとなっている「工房しょうぶ」についてお話ししたいと思います。

 

しょうぶ学園は私の両親が1973年にスタートさせました。私は福祉を勉強したことはなかったのですが、東京の大学やアメリカへの遊学を経てしょうぶ学園に入ったとき、施設を利用しているみんなと物作りをしたい、と思いました。

 

家具作りや民芸に心を惹かれ、利用者2名と私の計３名で、小さな木の工房をスタートさせました。ここが工房しょうぶの始まりです。

 

はじめは世間に流通している既製品と同じクオリティのものを作ることが目標でした。利用者のみんなだって、できるんだ。そんな風に気負っていたのかもしれません。

 

ところが。

木をまっすぐに切る。均一に削る。正円に近づける。

利用者の方々にはそうした作業が苦手な人も多く「既製品と同じクオリティのもの」という目標達成は難航。木工だけでなく、陶芸、刺繍、和紙・造形と工房は広がっていきましたが、どの工房も同じ問題に直面していました。

 

そんな中、僕の妻である副施設長が、刺繍班で作業をしながら言いました。「まっすぐに縫うことをお願いするのは、利用者にとっても自分にとってもおもしろいことではない。不思議な形に歪んだ、利用者の方が楽しんで作った刺繍そのものの方がおもしろいんじゃない？」

 

視点が変わった瞬間でした。

 

 

まっすぐに切る、縫う、貼り合わせる。そこに価値を置いて、利用者の皆さんを導いていたつもりでしたが、彼らが楽しんで作っている過程そのものに価値があるのではないか。そう考え始め、工房しょうぶは大きく形を変えたのです。

 

今年の6月25日、NHKの番組『日曜美術館』に工房しょうぶの刺繍班「nui project」が取り上げられました。利用者の方が、それぞれに自分の創造性を思い切り布の上で爆発させている、シャツやオブジェ。これらの作品が取り上げられると、全国から反響の声をいただき、うれしく思うと同時に、改めて工房しょうぶの歴史に思いを馳せました。私が木工を始めてから、30年ほどが経っていました。

 

 

また現在、東京や大阪の家具ショップ「IDEE」にて、minä perhonenの皆川明さん監修によるPOOLとしょうぶ学園展が行われています。そして、11月には国立新美術館館内のミュージアムショップ、スーベニア フロム トーキョーにて工房しょうぶのクラフト作品の展示会も開催。ありがたいことに、利用者のみんなの作るクラフトが、このような機会を得るようになりました。

http://www.idee-online.com/shop/features/102_shobu.aspx

https://www.souvenirfromtokyo.jp/

今回のクラウドファンディングのリターンにも、「工房しょうぶの工房ワークショップ」や「工房しょうぶのクラフト商品券」をご用意しています。工房しょうぶの思い思いの創意にぜひ、あなたも直接触れて頂ければ嬉しいです。

最後に、物を作るということは、人間として大切なことだと思っています。
上手になるということより、作り続けていける環境を守っていきたいです。