18歳未満の子どもたちを対象とした、障害者支援の場を新設へ！

こんにちは。しょうぶ学園の福森伸です。

本プロジェクトをスタートして約56日。

スタート以来ご支援、ご声援をいただいた皆様に心より御礼申し上げます。
 

チャレンジ成功まで、そして子どもたちのための新施設オープンまで、今後とも応援のほど、よろしくお願いいたします。

今回はしょうぶ学園の「食」を中心に置いた交流についてお話ししたいと思います。園内には、そば屋「凡太」、パスタ&カフェ「Otafuku」、パン菓子「ポンピ堂」という３つの飲食店があります。休日にはそれらの店を目当てに、たくさんの方が学園に遊びに来てくださいます。家族連れやカップルも多く、中には「思い出の場所だから」と園庭でウェディングフォトを撮りに来られたカップルもいらっしゃいました。

 

 

障害者支援センターにデートに来る人がいるなんて、夢みたいだ。未だにそう思うんです。地域の人が、学園をふらりと遊びにきて来れる場所に育ててくださったことに喜びを感じます。

 

　夢といえば、学園にそば屋ができたのも不思議な気持ちがします。両親が設立したしょうぶ学園に、僕が二代目として入ったのが1985年。僕はそこから利用者のみんなと物作りをしようと思い立ち、木工、陶芸、刺繍（nui）、和紙・造形、と工房を作ってきました。

 

　そんな中、父はときどき「そば屋でもやろうか」と冗談交じりに言ったものです。その時は、本当にそば屋を作ることになるとは夢にも思いませんでした。しかし、父の言葉はいつしか僕の中で発芽し、育っていたようで、まずは趣味としてそば打ちを始めました。そして3年余り悪戦苦闘を繰り返しながら、就労継続支援事業の舞台として2011年に「凡太」をオープンさせるに至ったのです。

 

 

　今は亡き父は、しょうぶ学園を始めるまで新聞記者をしていました。実はそんな父の記者時代のペンネームが「凡太」。自分で言うのもなんですが、父の思いから生まれたそば屋は、手打ちのそばと、鹿児島では珍しいきりっとしたつゆが自慢の本格派。人々の集まるそば屋「凡太」に、父は生き続けているように思います。

 

 

　「Otafuku」の看板メニューは手打ちの生パスタ。利用者の方が中心になって、毎日手作りでパスタを仕込んでいます。

 

 

またお出ししているコーヒーは、鹿児島市内でいちばん美味しいと個人的に思っている専門店の豆を手挽きして、注文ごとにドリップしています。風が吹き抜ける、屋外のツリーハウスの席も人気です。時間を忘れて、思い思いに過ごす時間は格別です。

 

 

 

　パン菓子「ポンピ堂」は、フランスのミュージアム「ポンピドゥーセンター」から名前を借りました。しょうぶ学園のパーカッションバンド「otto&orabu」にも「ポンピドゥ〜道化師の唄」という曲があるのですが、これはポンピドゥーセンターの中庭で出てきた鼻歌から生まれたものです。

 

 

　「ポンピ堂」は全粒粉の小麦粉で作るパンと焼き菓子がメニューに並びます。食パンと深焼きのパンが看板商品で、利用者が描いた絵を型どったクッキーも人気です。そして、パン屋で働く利用者の1人が毎日、店頭に出す黒板日記も名物になっています。

 

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　それぞれの店で、就労の場として利用者のみんなが生き生きと接客や調理、配膳をしている姿は、いつ見てもうれしくなる光景です。来店されたお客様も利用者と接して、笑顔になる方が多いように思います。今後さらに、障害に関係なく過ごせる空間、気持ちが楽になる時間、障害者施設でデートしたい気持ちになる場所に育てていきたいと思っています。

 

　

　来年スタートする新施設も、利用者さんたちのケアを大切にしながら、福祉という枠に捕らわれすぎず多様な人が笑顔で過ごせる居場所にできたらいいな、と夢を思い描いています。障害のある子どものための施設Bushland HOUSEの開設につき、皆様のご協力のほどよろしくお願いいたします。