水をかけられて迫害されていた、生まれたばかりの親子ネコ～その2～ひかり親子の成長

～その1の続きです～

 

ひかり親子が保護されて一週間。

保護直後に比べると、子ネコの体重は増えひかりも私たちにたくさん甘えてくれるようになりました。子ネコの風邪症状も大分和らぎ、目も完全に開くように。

 

ひかりは特によく食べる子で、授乳中ということもあって普通のネコの何倍もご飯を食べていました。まん丸のお腹が歩く度に「ぽよんぽよん」と揺れてとても可愛らしかったです。外で暮らしていた時代に人間からご飯をもらっていたのか、ふくよかで穏やかな人間大好きっ子です。本当に元野良猫なの？と聞きたくなるくらい、おちゃめで可愛い子です。

 

 

るりとちぐさもあおも、徐々に自力で歩けるようになると室内を元気いっぱい走り回るやんちゃな子どもたちに成長していきました。

毎日一生懸命ひかりのミルクを飲むためにふみふみをし、お腹いっぱいになると眠る、目が覚めて一通り遊んだ後はまた爆睡。本当に可愛くて可愛くて仕方がなかったです。

3 匹ともネコも人も大好きな子に育ちました。

 

 

前回の冒頭の話しに戻りますが、この子たちが保護された理由は「近隣に水をかけて迫害しようとしている人がいる」からでした。

保護後、ひかり親子の面倒を見ながら「どうしてそんな事をしたんだろう。」と何度も考えました。

 

人に愛されるひかり親子の姿を見ていると、命に対する温かい気持ちを持てない人がいることに、どうしても胸が苦しくなります。けれど、この親子を保護する中で、ひかりや子ネコたちが笑顔や癒しをたくさん与えてくれる姿を目の当たりにして、「人とねこがともに幸せに暮らせる未来を作りたい。」と更に強く思うようになりました。

 

 

保護してから２カ月後には、あおの体調も徐々に安定し、るりやちぐさと一緒に遊ぶ姿も見られるようになりました。

3 匹がじゃれ合う様子や、ひかりが愛おしそうに毛づくろいをしている姿を見るたびに、守るべき命の尊さを改めて実感します。

 

 

その後の検査で、ひかりがエイズキャリアであることが分かりました。エイズキャリアという診断は、ひかり自身には大きな問題がない場合も多いのですが、新しい家族を探す上でのハードルが高くなることも事実です。しかし、ひかりはその事実に負けることなく、毎日を一生懸命生きています。

 

子ネコたちは、その後もすくすくと成長し、全員に素敵な里親さんとのご縁がつながりました。それぞれの家でたっぷりと愛情を受け、幸せに暮らしている姿を見るたびに、この親子の保護ができたことを心から嬉しく思います。

 

 

一方でひかり自身はこれまでの困難の連続だった生活を乗り越えながらも、持ち前のやさしさや甘えん坊な性格で私たちを癒してくれる毎日です。そして今も、ひかりが安心して暮らせる「ずっとのお家」を探しています。

ひかりが安心して暮らせる「ずっとのお家」が見つかるその日まで、私たちはこの小さな命を全力で支えていきます。この活動を応援してくださる皆様のあたたかいご支援やご協力が、ひかりのような猫たちの未来を明るく照らします。

 

これからも、命の大切さを伝えながら、ひとつでも多くの幸せをつなげていきたいと思っています。ひかりの幸せを一緒に願い、見守っていただけたら幸いです。