会場となる旧日本銀行広島支店に行ってきました！

先日、「平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク」開催会場となる、旧日本銀行広島支店に視覚障害者のアテンドとともに行ってまいりました。

爆心地から南東わずか380メートルの近距離にあったにも関わらず、奇跡的に建物の倒壊は免れた旧日本銀行広島支店。

当時の吉川智慧丸支店長の指示により強固な防災が施されたおかげで、現金も無事に守られました。

そこで吉川支店長は、自身が大きな罹災をしているにも関わらず8月8日には銀行業務再開の指示を出し、「市民の言い値を信じて払出しを行うように」と指示します。

「人は信じうる存在なのだから」と。

平時に出入金を調べたところ、ほとんど誤差がなかったことから「日銀の奇跡」と呼ばれる物語です。

日本銀行ではずっとこの物語が言い伝えられており、阪神淡路大震災や東日本大震災の際にも、「言い値での払出し」が行われました。

支店長室には、吉川智慧丸支店長の三男でいらっしゃる、吉川清さんが贈った掛け時計が。

「広島原子爆弾被災六十周年　往事を永遠に慎み之を献す」と書かれています。

爆風により窓ガラスは飛び散り、部屋の奥の扉や壁にまでガラス片が刺さったと言います。

まだ残るガラス片を触って確かめるアテンドたち。

暗闇のなかで、どのように対等な対話を作り上げようか？

怖がらせるのではなく、当時の広島のかたがたに想いを馳せるにはどうしたら良いかな？

そんなことを話し合いながら、銀行の１つ１つを触って確かめます。

みなさまのご支援があってこそ、こうして現地に足を運び、丁寧な企画の作り込みができるのです。

本当にありがとうございます。

「平和のためのダイアログ・イン・ザ・ダーク」、制作の裏側でした。