算数と数学の違いわかりますか?全国に「ずるい中学数学」を広めたい

算数と数学の違いわかりますか?全国に「ずるい中学数学」を広めたい
目標金額を達成した場合のみ、実行者は集まった支援金を受け取ることができます(All-or-Nothing方式)。支援募集は7月4日(木)午後11:00までです。

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プロジェクト本文

当プロジェクトをご覧いただきありがとうございます。

「ずるい中学数学」オンライン講座を企画しております株式会社ezTimesの由利正忠です。以前、国内外の大学、国立研究機関で物理学の教員、研究者として働いていました。(自己紹介  https://eztimes.jp/yuri/ )

高校入試問題を使って「複数条件を与えられた応用問題」を解く力をつける「ずるい中学数学」を、できるだけ多くの方に認知ご賛同いただきたく、クラウドファンディングに応募した次第です。小中学生をお持ちの方、お子さんの伸びしろは大きいです。社会に対応できる科学的思考方法を与えてください。教育に携わっている方々、「ずるい中学数学」を広めるのにお力をお貸しください。もう一度中学数学を学び直してみようかなと思っている方、これまでとは違った考え方を身に付けるのにお役に立てると思います。

 

ここで書かれていることは算数と数学の違いについてなどいくつかネットに出回っている解答と大きく異なる内容もあります。国内外の先達の言葉を借りて説明していますので、長文ですが、お読みいただき、ご支援のほどよろしくお願い致します。

 

 「算数と数学は何が違うのか」考えたことありますか? ●

本プロジェクトは高校入試問題を練習問題として使い数学的な見方考え方を学ぶことを目標とします。自然を探求する科学が西洋でうまれました。中学校では,理科,数学ともに日本的な考え方から西洋的な考え方に切り替わります。 学習指導要領によると,小学校と中学校の理科教育の違いは「」です。自然に寄り添う日本人の自然観「自然を愛する心情」から自然を克服する西洋の分析的客観的な「自然の事物・現象に進んで関わり」に学習内容は変わります。 では,算数と数学の違いは何でしょうか?

 

アインシュタインに先駆けて相対性理論の基礎を築いた数学者ポアンカレは次のように言っています。

数学は論理的なものの見方と直観的なものの見方がある。解析学者は論理的傾向,幾何学者は直観的傾向が強い。

「 数学において,論理は解析と呼ばれ,解析は分解を意味する。論理と直観はそれぞれ役割がある。論理は証明の道具であり,直観は創案の道具である。

中学では数学問題を通して論理力直観力を鍛えます。

学習指導要領,

    算数:「筋道を立てて考察する力」
    数学:「論理的に考察する力」

 

数学では「筋道」が外され,「論理的」に変わったということは,全体的な「筋道」を分断することで,問題を単純な形に分解するという項目が数学で新たに付け加えられたということです。

数学を筋道を立てて考える学問と思っている方には,ポアンカレや学習指導要領に書かれていることは衝撃的な内容だと思います。

 

 

● 義務教育の取りこぼし ●

 

            

 

長年学力,特に数学の学力低下が叫ばれています。図は21年間にわたる8万人あまりの都立高校受験生の成績を分析した結果です。計算問題(斜線)はほとんどの受験生が正答していますが,この21年間応用問題(赤)は,100人あたり5人未満(多くてもクラスに 1, 2人)しか正解していないという問題が飛びぬけて多いという結果です。公立高校入試数学でときどき正答率0.0%という問題が話題になります。こんな科目は全受験科目中数学だけです。理工系大学に進学する割合が20%ある中,そのほとんどの学生が中学校の応用問題を理解していなかったというのが現実です。いままでいかに計算に偏った教育がなされていたのかがお判りいただけたかと思います。ここまでお読みになった方はきっとこう思うことでしょう。出題者がつくる問題が難しすぎなんだと。私も初めはそう思いました。何年もの過去問を解いていくと,さらに驚くべきことがわかりました。これら応用問題は毎年同じ考え方で解くことができます。毎年同様な問題が出題されていて,出題者側が無理な難問を出題しているわけではなかったんです。少し条件を変えただけで全く違った問題と受験生は思ってしまうのでしょう。国英理社の試験結果を見るとこれほど偏った結果は漢字の読み書きだけです。中学校では「読み書きそろばん」だけは生徒全員にしっかり教育してきたということです。義務教育で唯一の取りこぼしである数学応用問題。ここに教育委員会をはじめとした行政は危機感を持ってもらいたいものです。

過去20年間応用問題が出来なかったのはいま示したとおりです。でも,本当に数学の学力は低下しているのでしょうか。

 

 

● 数学の学力は低下はほんとうか? ●

教育現場は、いつから数学応用問題を放棄してしまったのか?

私が中学生だった50年前の数学教育は,教科書の復刻版なるものがいま現在市販されているほど特別な数学教育の現代化と呼ばれる米ソ冷戦の時代でした。詰め込み教育の最高点で,多くの生徒がついていけなくなり,後のゆとり世代を生み出すきっかけとなりました。集合が数学学習の基盤となり,なかでも関数が集合からの導入で教えられていました。果たして当時,数学の成績がよかった生徒は数学的な考え方をしていたのか?中学当時を振り返ってみると,確かに問題を解くことはできましたが,それはここで広めようとしている「数学的な方法」とは全く異なる「算数的」方法で解いていました。直接大学で問題の単純化を学んだわけではないのですが,物理学を学んでいくうち,自然と単純化という科学的思考方法が身についていくようになっていきました。恥ずかしながら物理学の教鞭をとっていても理解できていなかった基礎的な物理現象がいくつかありました。それらが分かったのは30を過ぎてからでした。かなり遠回りをしたと思います。中学数学に戻ると,中学校で私が学んでいた当時から「数学的」ではなく「算数的」の解き方を学んでいたのです。つまり学力低下は計算テクニックに関するものであり,数学の考え方は低下どころか当時から学んでいなかったということです。応用問題が出来ないのは当たり前で,ワザワザ直観力がものをいう「算数的」解き方で応用問題に向かうよう仕向けられていたからです。毎年同様の入試問題が出題されているということは,高校側では問題の単純化という「数学的な考え方」ができる子を入学させたいので対処してほしいというメッセージの発信,しかし,中学側ではそれに答えていない。ここに大きなギャップがあると思います。では「算数」になくて「数学」にあるものは何でしょうか?これがわからないと子供たちはこれからもずっと数学で苦しめられ続けます。平成16・17年度文部科学省委嘱調査「義務教育に関する意識調査」報告書 を見ても算数と数学の接続がうまくいっていません。

    

 

 

●「コツコツ算数」と「ずるい数学」●

中学入試の特殊算という応用問題は難しく「まるで手品のような巧妙な工夫をしないと,答が出ない問題だ」(湯川秀樹)。そのわけは,算数の応用問題は頭の中で一歩ずつ「コツコツ」と筋道をたてて答えを導き出さなければいけないからです。この「筋道を立てる」ことがやっかいで,答えまでたどり着くのが迷路に迷い込んだように難しく,直観力が高い手品師だけが解けるようにできています。多くの人が応用問題を解けるようにするためには,「筋道」という迷路を外して考える方法を与えてやる必要があります。そのための解決策として学ぶのが中学数学です。なので,ルール(数学の文法)さえ覚えれば,手品師だけでなく,多くの子たちが理解できる,というような教育をし,数学の学習に対して自信をつけさすことが教育者の責務と私は思います。それを調査報告書が示したようにさらに苦手にさせ,きらいにさせるという教育を行う意味が分かりません。

もういちど学習指導要領にもどると,算数にある「筋道を立てて考察する力」が数学では外され,より一般的な「論理的に考察する力」にわざわざ書き換えたということは,そこに重点を置き算数を踏み台として中学数学を学んでいけということです。中学数学で初めに学ぶ代数は、「逆向きに進む」(ニュートン「普遍算術」より)ことができます。これにより,順序にとらわれず,筋道という悪夢を断ち切り,問題文を分割単純化でき,問題を解くハードルを一気に下げることができます。一旦,抽象的な数式へと翻訳さえしてしまえば,後は機械的に「論理のすじ道をまっすぐにたどって行けば苦もなく解ける」(湯川秀樹「旅人」より)ことができます。代数とは何かというアインシュタイン少年の質問にかれの叔父さんが「代数はずるい算数」と答えたと「吾輩は猫である」に登場する寺田寅彦が書き残しています。数学はずるをし,できるだけ頭を使わずに楽をするためにつくられて来た歴史,誰にでも使えるように改良されていった大衆化の歴史があります。アインシュタインのことばとして伝わる「物事は全て、出来る限り単純にすべきだ」は,複雑な問題を単純な問題に分割するデカルトの方法序説に始まる科学者共通の分析的思考方法で,応用問題を解く指標でもあり,その考え方は現代社会を形づくってきました。

 

  

 

 

● 複雑なまま解くよう教え込まされている ●

例えば関数と図形は異なる分野で,その複合問題は入試問題の定番です。もともと違う分野の関数と図形をそれぞれ異なる個別の問題として分離し単純化する数学的考え方は自然と思われるかもしれません。それにもかかわらず,関数と図形を分離して解いている例は参考書や問題集,ネットの解説を含めこれまで一度も見たことがありません(もしあったら教えてください)。どれも,関数の式を図形の位置座標として使い,算数的な筋道をたどる考え方をしています。科学的手法の「分割して単純化」を行っていませんし,過去の教育でも教えられていません。分割して考えるとは,関数の条件,図形の条件,ときにはもう一つ範囲の条件,それぞれに対して別々に数式をたて,いずれに対しても満足するような解を「機械的に」求めるということです。実際には各条件(具体的)をそれぞれ方程式に翻訳(抽象化)して,連立方程式を解いて解を求める(具体化)ことをします。条件を数式に翻訳するのはどの順番からでもよく,「筋道をたてることを回避」しています。

    

 

● 問題を分割し筋道を断ち切る例

大切なことなのでもう一度書きます。「物事は全て、出来る限り単純にすべきだ」

灘中に使用許可をいたいたので,食塩水の問題を連立方程式を使って解く例題としてアインシュタインのこの言葉に沿って解説します。

 

問題文通りに表に入力していくと,値が与えられていない欄が出てきます。算数的な考え方のまま代数を使うと,問題文を行ったり来たりしながら頭を使ってその欄(よくある解答例は表は使わないのでその欄に相当する値)を計算することになります。ここでは,問題文にそって穴埋めをするときにであう,問題文には無い食塩水の量をa, bと置くことで,各列が独立した方程式をつくることができます。これが「出来る限り単純」です。例として適当かどうかはわかりませんが関係代名詞や分詞構文を駆使した長く複雑なわかりにくい文章を頭から翻訳するのか,日本語の文法に沿うように筋道を立て英文を行ったり来たりして翻訳するか,の違いに似ていると思っています。文章が複雑になればなるほど困難さが増します。数学ではそれが顕著に入試結果に表れています。灘中が一次方程式なのに対し灘高の食塩水の問題は講座中で解説しますが更に複雑で二次方程式になります。算数的な代数で考えていては中学生はおろか大学生でも解けません。しかし,数学的な考え方に沿って縦に分割すれば方程式はこの問題と変わりなく誰にでも作れてしまします。ただし,未知数が増え,計算量は多くなるので,時間内に解答できるかどうかは計算能力を別途訓練する必要がありますが,学校を離れれば計算はコンピュータがやってくれます。

 

● 世界は線形 ●

なぜこの3行の表が有効なのか?それは世界はA=(A/B)Bの形になるようにつくられているからです。もちろん例外はありますが。

スピードメーターを見てください。(km/h)とあるでしょう。 km=(km/h)h,個=(個/人)人,円=(円/本)本,・・・

単位に注目しさえすればこの表が自動的に作れてしまいます。

 

● 大衆化 ●

ポアンカレのいうように,数学における論理的方法は問題を分解し単純化します。手品師(算数的に頭のいい子)から優位性を奪い,誰にでも問題が解けるよう大衆化のために考案されたのが代数です。 この代数による大衆化をマニュアル車(算数),オートマ車(数学)に例える人もいます。 

我々は問題文(具体的)を数式(抽象化)に翻訳できる思考力を育む教育をすべきではないでしょうか?いずれにしても応用問題は筋道を追っていっては解けないことが入試結果から証明されているので,計算道具は与えるとしても考え方を算数教育にとどめるのか,ずるい中学数学を教えるのか,それともできないままうやむやにするのかの選択です。数学ができないのは子供たちの勉強不足のせいでしょうか?わざわざ難しく教えているので子供たちが自信を無くすのは当然だと思いませんか?

 

● 風が吹けば桶屋が儲かる ●

 

上の例の論理的なものの見方とは違った直感的なものの見方に対しても応用問題を解くためには単純化が必要で,その一つが「風が吹けば桶屋が儲かる」です。

 

風と桶屋をむすびつけるとき,「出来る限り単純」な要素に分解していきます。

風と桶屋のように直接関係づけるのが難しい問題も途中に補助的要素を介して,結び付けられることを期待し問題に取り組んでください。

例えば金星と地球の関係,食料獲得や天災回避など暦は早くから必要とされ,天体の運動観測から作られていました。そして惑星という名がつけられた金星の軌道は古代からの人類の大問題でした。古代人は複雑な仕組みを取り入れ軌道を予測しました。のちに科学者といわれる人たちは,そこに仲介役として太陽を中心に持ってきたわけです。うまい補助要素を見つけることで問題は単純化され解くことが出来るようになります。

 

 

問題文に従っていけば自然と数式が出来上がる食塩水など特殊算とは違って,図形の補助線などの補助要素を探すには直観が必要となります。現実社会は直観に頼る場面が多く,直観力を鍛える訓練には数学応用問題は適しています。ほとんどすべての図形の応用問題はこれに当たります。辺の長さが与えられ,面積または体積を求める問題が多く出題されています。どこかで面積,体積から長さへ変換する関係が入っくるはずです。桶屋方式は比を扱っていることから,約分,因数分解が大きな武器となります。「ずるい中学数学」ではずべての図形応用問題で桶屋方式をとっています。

 

 

● 問題を変形 ●

 

もう一つの単純化の方法が変形です。次の例は立体図形の体積を求める問題です。底辺の長さと高さが等しい平行四辺形や三角形の面しいという算数で学ぶ等積変形という方法を使って単純化しています。

 

 

 

● 問題文にないなら何でもありの特殊化 ●

底辺の長さがaの平行四辺形とあったら平方四辺形を書いてしまいませんか?ほかに条件がないのなら私ならまず正方形を書きます。場合によっては長方形の方が考えやすいときもあるでしょう。角度も指定が無ければ直角や30度,60度と自分で決めてしまいます。とにかく,「出来る限り単純」をこころがけましょう。特殊算は特殊化の宝庫です。勝手に単位を決めて簡単にしましょう。丸や三角で書いていた比も,分数による比の値を使うと単位は約分され消えるので,好きな単位を選んでください。

 

 

● ルールを覚えることと使うこと ●

中学数学では、問題を解く武器である計算や図形の数学文法を3年間かけて学んでいます。国文法や英文法だけを3年間ずっと教わることを考えてみてください。ぞっとします。国文法を完璧に覚えても論文が書けるわけではないように、数学文法を習得できても数学の考え方を学んでいるわけではありません。一方、高校入試問題を見て分かる通り、高校側が要求しているのは、応用問題が解ける数学的な考え方を身に付けた生徒です。需要と供給に大きな隔たりがあります。応用問題に「手に入れた武器」を使って初めて数学を学ぶ意味があると思っています。文法に主眼を置きすぎることは、まるでルールだけ覚えてゲームで遊ばない、スポーツの試合をしない、英文法だけ覚えて英語の文章を読まない、話さない、そういったことと同じで、生徒はやっていて面白くも何ともないのは当然です。辞書をAから順に全部覚える必要はないように文法は使いながら覚えるほうがはるかに効率的です。出来なかったことを、少しずつ出来るようになっていくことは、達成感があり楽しいことのはずです。それを数学の文法を覚えさせ基礎体力トレーニングの計算や公式への代入で終わる基礎問題ばかりやらせることでは数学に興味がわくはずがありません。

             

 

 

 

● 入試数学応用問題を使って数学を学習

入学試験応用問題の良問を使って,問題の単純化に主眼を置く「ずるい中学数学」の習得を目指します。「ずるい中学数学」では,分析,変形,特殊化という手法を使って問題を単純化し,単位に注目して問題文を数式に翻訳していきます。「数学は量の学問。数とは単位に対する量の比」と大数学者オイラーはいっています。ずるい中学数学では主に比を使って単位変換しながら問題を解いていきます。

 

「東京都立高校入試数学過去問合格への徹底解説2024年度版」を,本プロジェクトの株式会社ezTimesから出版(ISBN出版社コードあり)しました。電子書籍は Amazon Kindle で販売中,書籍版もAmazonで販売申請中です。本プロジェクト参加のご参考にしてください。

 

    

 

 

● なぜ数学を学ぶのか?

算数の特殊算はつるかめ算をはじめとして仕事算,ニュートン算,旅人算,植木算,流水算,過不足算,...と数限りない場合分けを必要とします。これら場合分けした問題ですら直観にたよる道筋はつかみにくいものです。中学数学ではこれらの問題を「世の中のしくみは線形でつくられている」というひとことでかたづけ,現実の具体例を扱っている特殊算はひとつの考え方で答にたどり着くことができます。講座ではその方法も学ぶことができます。かといって中学受験だけで使われる特殊算の学習は意味がないのかと問われれば,直観力を鍛えるという意味で学ぶ価値はあり,問題を解く楽しさもあるのではと思っています。しかし,直観力が不十分な段階で教え込むことで挫折させるより,論理的手法でとにかく問題を解けるようにさせることが先と考えます。

 

「教育とは学校で学んだことをすべて忘れた後に残るものである」(「教育について」より)とアインシュタインはいっています。

 

中学数学は関数や図形それ自体を学ぶというよりは,デカルトが行ったように(後述),もっと汎用性の高い「考え方の訓練」をする舞台ととらえ学習していきましょう。

 

都立入試を例にとると,毎年大問が5題(計算,代数長文問題,関数と図形,平面図形,空間図形)出題されています。

4問出題される応用問題に対してとるべき手法は一貫していて,抽象化,分析,単位変換,変形を数学問題を通して学べるよう問題が考えられています。

代数長文問題:抽象化(文章読解と数式への翻訳)

関数と図形:分析(異なる問題にわける)

平面図形:単位変換(2つの異なるものをつなげる)

空間図形:変形(単純な形につくりかえる)

目標が考え方の習得なので,条件を変えているだけの類題が毎年出題されています。もし平面図形などそのものを学ばせたいのなら,毎年異なる考え方を用いて解答させる問題を出題するのではないでしょうか。

 

いくつか例を挙げます

応用問題:「立体図形」の面積を「変形」により単純化

応用問題:「関数と図形」の図形を「分離」、図形の長さに関数の式を使わない

計算問題:「連立方程式」の解の公式で計算を簡単化

基礎問題:直線の式を傾きから求める

 

 

 

現在講座テキストは計算,関数,図形に分かれていて,講座の一部を公開していますのでご覧ください。

計算 https://eztimes.jp/index_a/

関数 https://eztimes.jp/index_f/

図形 

また,だれでも利用できる無料公開サイトをつくっていきます。自ら手を使って操作することで理解が深まります。

例:連立方程式の解が加減法でどのように求まるのかを,2直線の式の引き算をグラフ上で自分で操作できるようにした教材。

方程式の係数もある程度変えられます。加減法は (2)-2(1) で y を消去しますが,ここでは等価である (1)-0.5(2) としています。

t=0 のときは,緑の線は(1)の赤線に重なっています。 t の絶対値を大きくしていくと,(2) の割合が増えていき,緑に線は (2)の青線に近づいていきます。あるところで緑の線は y 軸と平行になります。つまり,x が交点のx に等しく,y はすべて値をとる直線です。このときのx の値が x の解となります。同様にx 軸に平行になるように(2)を引いてやると,x にはよらず y だけが決まり,この値が y の解となります。

一度係数を変えて操作してみてください。

s.eztimes.jp/sim.eq.html

 

 

プログラムはまだ勉強中ですが,時間をかけて徐々に見栄えのいいものにしていこうと思ってます。

 

● かけ算の順序問題  (wikipedia)

かけ算の文章問題で、「6人のこどもに、1人4こずつみかんをあたえたい。みかんはいくつあればよいでしょうか。」という設問に対する,「(しき)6 × 4 = 24(こたえ)24 個」という解答を不正解にすべきかどうかが問題となった。

ときどき湧き上がるこのかけ算の順序問題,長い間にわたる数学者や教育専門家を巻き込んだこの論争の決着はついていません。論点がずれているなと私は思うんです。この問題の争点は子供たちにとって順序を学ぶことは得になるのかならないのか?この一点だと私は思っています。得になるのなら順序は大切だし,ならないのなら順序は考える必要はない。この論争を見るとどれも教師目線であって子ども目線でみていないことが,計算重視の教育につながっているのではと思っています。ちなみに私の考えは公開している講座の中に書いてあるのでお読みください。

    

 

● 科学的方法 ● 

自然科学,社会科学,人文科学の科学と呼ばれるものはデカルトの四段階の科学的(数学的)思考方法を基礎としています。

デカルトは「この方法を,いかなる特殊な問題にも限らなかったので,代数学の難問に用いたのと同じくらい,ほかの学問の難問にも有効に適用できる」といって,「使いこなす練習をつづけていった。」(デカルト「方法序説」より)

以下数学応用問題の例で説明します。

現実の問題(具体的)  ➡  数式(抽象化)  ➡  現実の問題の解答(具体化)

と、(抽象的な)数式を挟むことで,数限りない問題を,いくつかのパターンに落とし込み対処します。
    ____________________ デカルト の方法 ____________________

  1. 明証:数学の文法習得と,与えられた条件の確認。考えるための土台。
  2. 分析:問題を単純化。問題文(具体的)を数式へ翻訳(抽象化)
  3. 総合:分解した問題を一つにまとめる。連立方程式を解く(具体化)
  4. 枚挙:すべての条件と矛盾がないか検討。検算(特殊化)
    ________________________________________________________

「抽象化」を挟むことで,少ない知識で多くの問題を解決できるようになり,現在の科学技術の社会が形成されました。

 

学校を卒業して数学の計算は使わないかもしれません。しかし,古代ギリシャの時代より現在に至るまで,数学的抽象化の考え方は全ての分野で有効であると思われ続けてきました。ヨーロッパで大学が設立された当初から数学が必須科目だったのはこのためです。決して計算の道具を学んでいるわけではありません。

 

 

● 考え方ではなくテクニックを教えている 

底円の半径と母線が与えられた円すいの側面積を求める方法は中学で次のように教えられています。

底面の円周 ➡ おうぎ形の弧の長さ ➡ おうぎ形の弧の長さと母線を半径とした円周との比 ➡ おうぎ形の中心角 ➡ おうぎ形と円の面積比 ➡ 円の面積 ➡ おうぎ形の面積 

まさに,コツコツ算数の典型のような問題です。

でも,小学校で円の面積の求め方を学んだときのことを思い出してください。円をおうぎ形に細かく分解(分析)して,おうぎ形の面積が半径を高さ,弧を底辺とした三角形の面積と等しいとみなして(明証),おうぎ形を足し合わせ(総合)て円の面積の公式を求めたんです(補足として記述のある数学教科書もある)。この考え方は、高校で微分積分を学ぶとき使われます。

科学の基礎である「明証、分析、総合」の考え方を小学校から教えられていたんです。

円すいの側面積を求める方法は本来,おうぎ形を三角形と見なすことで(円弧)x(母線)/2 となり、

底面の円周 ➡ おうぎ形の弧の長さ ➡ おうぎ形の面積

です。それをあたかも「おうぎ形の面積の公式」として受験テクニックを教える風習があります。

小学校で学んだ考え方を忘れていなければ,円すいの表面積の計算は「円の面積の公式」、ましてや「おうぎ形の面積の公式」などという公式テクニックにたよる必要など全くないはずです。抽象的な概念は何度も何度も繰り返し具体例を出し教えていかなければなかなか理解できないものです。人により納得する具体例は異なるので,自分に合った具体例に出会えれば,ずーと分からなかった概念がある日突然理解できるものです。頭脳明晰ではなっかた私は物理学の分野で何度もこのことを経験しました。この応用範囲の広い抽象的な概念の束である数学を教わる側に明示し繰り返し例を出して教え込む必要があります。そのための応用問題です。入試配点が高くなく学習コスパが悪いと応用問題を学習することから逃げてはいけません。生涯にわたる学習コスパは極めて高いのですから。

 

   

 

 

● 教育学者と教育現場との乖離 

「ずるい中学数学」は当然ながら 私が考え出したものではありません。何人もの人たちが数学教育への科学的(数学的)手法導入を書籍や論文の形で解説しています。特にスタンフォード大学のポリア教授の「いかにして問題をとくか」はデカルトを拡張し分類しなおしたもので、数学教育書の古典となっています。しかし実際の問題に適用し詳しく解説をした例は少なく,入試応用問題の解答結果をみる限り,先人たちの努力が教育現場には行き渡っていないと言わざるを得ません。

日本を技術立国として復興させるためには,教育学者と教育現場との間にぽっかり空いた大きな穴を埋める仲介という役割が重要となります。これには「ずるい中学数学」の教育内容だけでなく,全生徒に行き渡らせる広報活動の成果にかかっています。

 

 

● お願い 

貴重なお時間を使いここまで長文をお読みいただきありがとうございます。(入試結果からの予測として)これまで顧みられなかった数学応用問題を使って科学的思考方法を習得してもらおうというプロジェクトです。地域格差経済格差を縮め,公平な学習環境をつくるため,講座を無料および学習塾に比べはるかに安価で提供します。地方自治体の援助が得られれば無料ですべての子供たちに学習してもらうこともできるはずです。趣旨にご賛同いただけたなら,どうか周りの先生方,地方議員の方々にこのプロジェクトで紹介している「数学の考え方」をお伝えください。先生方,地方議員の方々には地元教育委員会への働きかけをお願いいたします。

 

 

● リターン及びいただいた支援金の使い道 ●

1.ずるい中学数学オンラインテキスト講座とオンラインライブ授業:

   学習管理システムSuiteDashを使った「ずるい中学数学」講座:

    メールでお送りするフォームリンクより会員登録をし,SuiteDashにログインしてご使用ください。

    講座内容に関しての質問。Q&AはSuiteDash内で会員に公開します。

    宿題作成と配布。添削の一部をSuiteDash内で会員と共有し学習効率を高めます。

    有効期限は発行月より小中学生は中学校卒業まで,その他は1年間。

   顔出しなし zoomオンラインライブ授業:

    有効期限は発行月を含め3ヶ月間。期間延長の場合あり。

    周1回を予定。発問しながら授業を行います。

 

   

2.由利正忠オンライン家庭教師個別授業:

   zoomを使った双方向のオンライン家庭教師を行います。

   1回につき90分,合計10回。

   限定10名様。有効期限は発行日から6カ月内。

   授業前の打ち合わせ,宿題作成,添削を経てから90分の授業を行います。

   タブレットまたはスマホとスタイラスペンをご用意ください。

   「ずるい中学数学」を身に付けたい方のための授業です。

   中学校の授業の進め方とは異なりますので,ご了承の上お申し込みください。

   教育改革の草の根運動です。申込者は「ずるい中学数学」が有効だと判断した場合,周りに広めていただきたくお願いします。

 

3.由利正忠1日出張講演:

   限定30組。有効期限は発行日から6カ月内。

   内容、日時はご相談に応じます。

   教育改革の草の根運動です。ご賛同いただければ幸いです。 

   別途東京からの交通費・滞在費を実費でいただきます。

   講義内容は数学,物理学,台湾関係,撮影関係の範囲でお受けできます。

   「ずるい中学数学」を使った応用問題をお話しします。対象者とともに,「関数と図形」を教えてほしいや「ニュートン算」など特殊算を「ずるい中学数学」で解説してほしいなど,ご興味のある話題をお知らせください。

   「ずるい中学数学」のほかは,人類がいかに楽をしようと数学をつくってきたかを幾何学の始まりと測量(ピラミッドの東西南北),円周角と大工さんの曲尺(実演),単位変換と桶屋など,歴史や実生活と数学を絡めて,また,1から100までを足す問題や2つの円に挟まれた面積など有名な問題を一段上から見下ろすような考え方,物理学では一般書とは違って物理法則とは何かから入る相対性理論,不透明な石とルビーなど透明な色付き石の違いなど,中学生にも興味を持ってもらえる話題を他ではあまり見ない角度からお話しすることができます。

   時間が許せば,悪者ではないキングダムの始皇帝の道路整備と地震での建物の倒壊,ブランコやラジオなど全く違ったものを一つの物理現象の観点から見ることを雑談として付け加えてお話しするつもりです。

   学校,クラブ活動,学習塾,社内教育など,にご活用ください。

 

4.応援:

   応援いただいた方にはお礼のお手紙をお送りします。

   数学教育に興味があり趣旨に賛同し口コミで広めていただける方,ご支援のほどよろしくお願いいたします。

   一緒に教育改革をしていただける方は大歓迎です。備考欄にどの様な協力方法が可能なのかのコメントお願いします。

   今後こうしてほしいというご要望も頂けるとたすかります。

 

  

 

いただいたご支援は,以下の費用として使用します。

【資金の使途】 オンラインサイトの制作費,アプリケーションソフト,プロジェクターなどの設備投資の補填とランニングコスト,講師の講演料,広告費用などの運営費の一部に使用します。

 

 

 

● 今後の予定 ●

オンライン中学数学講座を入会金5000円,月額1000円として運営

オンライン家庭教師を一回5000円で行う

 

 

● 自己紹介 ●

 

          

 

 

掲載しているイラスト画像はDepositphotosにて㈱ezTimesが購入,掲載許諾を得て掲載しています。

その他の画像は㈱ezTimesが作成したものです。

都立高校入試問題は使用許可をいただき,解説書の制作をしています。

プロジェクト実行責任者:
由利正忠(株式会社ezTimes)
プロジェクト実施完了日:
2025年6月30日

プロジェクト概要と集めた資金の使途

【プロジェクト実施完了日までに何をするのか】 オンライン講座:オンライン中学数学講座会員限定サイトの利用、zoomによるオンライン授業への参加 オンライン家庭教師:zoomによるオンライン個別授業 出張講演:講演の予約と実現 【資金の使途】 【資金の使途】 オンラインサイトの制作費、アプリケーションソフト設備投資の補填とランニングコスト、講師の講演料、広告費用などの運営費の一部に使用します。

リスク&チャレンジ

プロジェクトに必要な金額と目標金額の差額について
必要金額と目標金額との差額は自己資金にて補填します。

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リターン

1,000+システム利用料


応援1

応援1

応援いただいた方にはお礼のお手紙をお送りします。
数学教育に興味があり趣旨に賛同し口コミで広めていただける方,ご支援のほどよろしくお願いいたします。
一緒に教育改革をしていただける方は大歓迎です。備考欄にどの様な協力方法が可能なのかのコメントお願いします。
今後こうしてほしいというご要望も頂けるとたすかります。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年8月

5,000+システム利用料


オンラインテキスト講座+オンラインライブ授業

オンラインテキスト講座+オンラインライブ授業

ずるい中学数学オンラインテキスト講座とオンラインライブ授業:
● 学習管理システムSuiteDashを使った「ずるい中学数学」講座:
  メールでお送りするフォームリンクより会員登録をし,SuiteDashにログインしてご使用ください。
  講座内容に関しての質問。Q&AはSuiteDash内で会員に公開します。
  宿題作成と配布。添削の一部をSuiteDash内で会員と共有し学習効率を高めます。
  有効期限は発行月より小中学生は中学校卒業まで,その他は1年間。

● 顔出しなし zoomオンラインライブ授業:
  有効期限は発行月を含め3ヶ月間。期間延長の場合あり。
  周1回を予定。発問しながら授業を行います。 

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年8月

10,000+システム利用料


由利正忠1日出張講演

由利正忠1日出張講演

限定30組。有効期限は発行日から6カ月内。
内容、日時はご相談に応じます。
教育改革の草の根運動です。ご賛同いただければ幸いです。 
別途東京からの交通費・滞在費を実費でいただきます。
講義内容は数学,物理学,台湾関係,撮影関係の範囲でお受けできます。
「ずるい中学数学」を使った応用問題をお話しします。対象者とともに,「関数と図形」を教えてほしいや「ニュートン算」など特殊算を「ずるい中学数学」で解説してほしいなど,ご興味のある話題をお知らせください。
「ずるい中学数学」のほかは,人類がいかに楽をしようと数学をつくってきたかを幾何学の始まりと測量(ピラミッドの東西南北),円周角と大工さんの曲尺(実演),単位変換と桶屋など,歴史や実生活と数学を絡めて,また,1から100までを足す問題や2つの円に挟まれた面積など有名な問題を一段上から見下ろすような考え方,物理学では一般書とは違って物理法則とは何かから入る相対性理論,不透明な石とルビーなど透明な色付き石の違いなど,中学生にも興味を持ってもらえる話題を他ではあまり見ない角度からお話しすることができます。

支援者
0人
在庫数
30
発送完了予定月
2024年12月

10,000+システム利用料


応援2

応援2

応援いただいた方にはお礼のお手紙をお送りします。
数学教育に興味があり趣旨に賛同し口コミで広めていただける方,ご支援のほどよろしくお願いいたします。
一緒に教育改革をしていただける方は大歓迎です。備考欄にどの様な協力方法が可能なのかのコメントお願いします。
今後こうしてほしいというご要望も頂けるとたすかります。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年8月

30,000+システム利用料


由利正忠のオンライン家庭教師個別授業10回チケット

由利正忠のオンライン家庭教師個別授業10回チケット

zoomを使った双方向のオンライン家庭教師を行います。
1回につき90分,合計10回。
限定10名様。有効期限は発行日から6カ月内。
授業前の打ち合わせ,宿題作成,添削を経てから90分の授業を行います。
タブレットまたはスマホとスタイラスペンをご用意ください。
「ずるい中学数学」を身に付けたい方のための授業です。
中学校の授業の進め方とは異なりますので,ご了承の上お申し込みください。
教育改革の草の根運動です。申込者は「ずるい中学数学」が有効だと判断した場合,周りに広めていただきたくお願いします。

支援者
0人
在庫数
10
発送完了予定月
2024年12月

30,000+システム利用料


応援3

応援3

応援いただいた方にはお礼のお手紙をお送りします。
数学教育に興味があり趣旨に賛同し口コミで広めていただける方,ご支援のほどよろしくお願いいたします。
一緒に教育改革をしていただける方は大歓迎です。備考欄にどの様な協力方法が可能なのかのコメントお願いします。
今後こうしてほしいというご要望も頂けるとたすかります。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年8月

100,000+システム利用料


応援4

応援4

応援いただいた方にはお礼のお手紙をお送りします。
数学教育に興味があり趣旨に賛同し口コミで広めていただける方,ご支援のほどよろしくお願いいたします。
一緒に教育改革をしていただける方は大歓迎です。備考欄にどの様な協力方法が可能なのかのコメントお願いします。
今後こうしてほしいというご要望も頂けるとたすかります。

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2024年8月

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