独りで悩まないで。全国の女性医師たち15名と、苦しむ女性を救いたい

独りで悩まないで。全国の女性医師たち15名と、苦しむ女性を救いたい

支援総額

6,343,000

目標金額 2,500,000円

支援者
371人
募集終了日
2021年8月31日

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2021年08月03日 09:25

【フェムシップドクターへのインタビュー】対馬ルリ子先生

 

 

ー現場ではどんな活動を行い、どのように女性達をフォローされていたのでしょうか。

 

2002年に銀座で女性の健康相談窓口としてのクリニックを開業してから、さまざまな女性たちの訴えを聞き続けてきました。

 

開業直後、幼少時の性被害(被害者は幼稚園のお友達、本人は目撃者)のトラウマにより、男性と付き合えず、母親からはレズビアンだと思われているという北海道の田舎からの来院者がいました。

 

幸せになりたいのに、あの時の嫌な思い出が彼女を何10年も苦しめていました。被害者になったお友達は、性非行を繰り返し、何度も結婚、離婚し、シングルマザーになり、すっかり健康を壊していると語っていました。

 

私の新聞記事を見て、北海道の片田舎から私を訪ねてくれた彼女に、「よくぞ来てくれた。今すぐに私はあなたの問題を解決できないけど、絶対にこのことを忘れずに、あなたが安心できて生きていける社会にするように頑張るから」と誓いました。

 

そのときは、医師になって16年目でした。それから20年、何100人もの同じような経験をした女性たちを見てきました。たった今レイプされて逃げてきた人も、何年も苦しんできた人も、自分が被害にあってきたことを気がつかずにいた人たちもいます。

 

今、私は一緒に怒り行動できる力を持った人たち、相談できる弁護士や、トラウマ精神科医、医師など、支援者たちの地域ネットワークも持っています。これを日本女性財団を通じてより強力に、全国いたる所に、このような痛ましい被害を救済するネットワークを広げたい思います。

 

 

ーコロナ禍ということで2020年度に限ってサポートした人数・症例がございましたらお教えください。

 

症例数がとても増えたわけではありませんが、コロナ禍で露見した、あるいは凶悪化した例を5~6例見聞しました。他団体からの紹介者も増え、また、ネットワークを通じて、埋もれていた被害者を見つけることができたと考えています。

 

 

ー今までサポートしてきた女性たちは、どんな背景の方が多くいらっしゃったのでしょうか。

 

どこの地域の、どこの階層や職業の人たちにも、同じような被害があります。医師・弁護士・警察官や教師、上司、政治家も、加害者になっています。

 

貧困な人たちは、既にわかりやすい暴力や生活困窮下にあり、児相や行政窓口が把握していますが、一般家庭や富裕層、社会的パワーのある人たちの暴力や支配については、その被害にあっている人たちは、相談する窓口がありません。

 

被害者は「そのことが世間に知られることになると殺されるかもしれない」という恐怖を持っていますし、そもそも我慢するしかないと諦めている女性が多いからです。

 

 

ー女性たちは、どのようにして先生方の元に相談に来るのでしょうか?

 

私が掲載された新聞記事、雑誌などの切り抜きを何年も持っていて、相談に来られる方もいらっしゃいます。緊急避妊の場合は、ネットで調べて駆け込んで来られます。

 

 

ー支援者の皆様に一つでも多く先生のご経験を通じ、診療体験を共有できればと考えています。特に心に残るエピソード頭ございましたらご教示いただけますでしょうか。

 

21歳の女性の話です。

 

東京近郊の医学系女子学生達が、エリートサラリーマン達と合コンをしました。その中で最もカッコいい人に、飯でも食おうと誘われ、駅で待ち合わせたところ、車で迎えに来て、そのまま相手の自宅に拉致されました。

 

三日三晩、ひどい暴行を繰り返され、命の危険を感じ、なんとしても生きて帰りたい一心で、彼をおだて、また会いたいと偽って、なんとか解放してもらったそうです。

 

解放されてまっすぐ私のクリニックを受診されました。「(3日間以内に)緊急避妊をしなければ」「性感染症の検査と予防だけは」と駆け込んでこられました。

 

しかし、「相手の仕返しが怖くて警察へ届けることはできない。命を守って帰ってこれただけでも自分を褒めてあげたい」と泣いていました。

 

もう1つは、20歳の女性の話です。

 

コロナ禍でひと気のない渋谷の街に、「付き合っている彼のことで相談がある」と知り合いの女の子に呼び出された。行ってみると、緊急事態下で静まりかえったビルの中に連れ込まれ、6人に集団暴行を受け写真も撮られそうです。

 

被害後はショックで思考停止し、仕事(出社)もしていたが、不眠、便秘、冷えがあり全く眠れず排便も止まったままで体調不良となり、支援者に付き添われ受診。被害から10日経っていました。月経はこの間に発来していましたが、性感染症の検査をしました。上肢、下肢に多数の打撲傷と思われる青あざがありました。

 

 

ー今まで先生が活動をしてきた中で、個々だとフォローでききれなかった課題でも、財団という形にしたことでフォローできる内容が増えたことなどがあればお教えください。

 

ボンドプロジェクト、S A R C東京、東京都女性支援センター、婦人保護施設など、知っている支援グループ、支援相談窓口につないでいますが、その後どうなったか心配で知りたいですし、医療的支援も継続したいと考えています。

 

 

ー最後に、今回のクラウドファンディングへの思い、フェムシップドクターとしての思いをお教えください。

 

もともと、産婦人科医師の中では、このような事態に対応しようと努力している医師たち、特に女性医師は、あちこちにいたと思います。

 

その中で、2000年ごろから女性医師が中心となり(当事者の目線を有し)、性差医療の理念を背景に、「女性外来」を各地でオープンした女性医師達が、女性医療ネットワークを作って、真に女性の生涯健康に寄与する医療のあり方について考え、包括的な女性の健康支援について提言してきました。

 

ひとりひとりの少女や女性が、人間として尊重され、持てる力を伸ばし、心身の健康を実現することは、とりもなおさず家族や地域社会が活力を保つことになります。

 

財団の活動を通じて、差別や暴力を排し、女性が主体的に人生を生きていく力を、たくさんの人たちの賛同から伝えていきます。

リターン

3,000


alt

¥3,000のご支援

■ お礼状の送付

支援者
125人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

10,000


alt

¥10,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
168人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

30,000


alt

¥30,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
42人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

50,000


alt

¥50,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
24人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

100,000


alt

¥100,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
12人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

300,000


alt

¥300,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

500,000


alt

¥500,000のご支援

■ お礼状の送付
■ 日本女性財団のホームページ上に1年間お名前記載(希望制)

支援者
0人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年10月

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