フィンランドで日本の木のおもちゃの魅力を伝えたい

フィンランドで日本の木のおもちゃの魅力を伝えたい

支援総額

637,000

目標金額 500,000円

支援者
28人
募集終了日
2023年3月31日

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2023年08月06日 06:32

フィンランド国立森林文化博物館Lustoを訪問

みなさんこんにちは!

今回は、東フィンランドのプンカハルユという、湖と森が氷河期そのままの姿で残る尾根で続く絶景の街にある「Lusto(ルスト)」という名前の国立森林文化博物館を訪ねてきました。建物の入り口近くには、馬搬で丸太を運び出すようすの銅像が訪問する人をお迎えしていました。

 

この国立森林文化博物館の構想は、1980年代に農林省や森林組合などによって始まったそうです。複数の市町村が手を挙げたコンペティションの後にプンカハルユの土地が選ばれ、1990年代に入り116件の企画応募のなかから現在のLustoが選ばれ、設計案が公開され、その2年後の1994年に開館しました。コンクリート造りではありますが、外壁や内装にはふんだんに木材が使われています。

 

チケット売り場の先には、子どもたちの行くツリーハウスのような順路と、大人の行く緩やかなスロープがあります。どうしてもツリーハウスが気になった私は、子どもたちに話しかけられながらツリーハウスを降りていきました。うまく写真では撮れなかったのですが、鳥の赤ちゃんのぬいぐるみがあったり、木を住処としている動物たちを身近に感じられるような工夫があり、リスが大好きな私としても、こんなふうに動物たちは住んでいるのかもしれないと想像することができて楽しかったです。地面に近づくとすべり台があったり、森に関する布の絵本があったり、森についてのお絵描きや塗り絵ができるテーブルがあったりと、子どもたちが森というテーマから離れることなく飽きずにいられる空間になっていて、素晴らしいと思いました。

 

ツリーハウスのすぐ近くには、4分の1サイズほどの木のトラックがありました。森や木の仕事には欠かせないトラックが、木材によってとても身近に感じられるようになっていました。

 

お絵描きの絵は、こんなふうに中央のスペースに素敵に飾られていました。子どもたちの森の絵からは、楽しいエネルギーがたくさん伝わってきました。

 

壁際には、ログハウスの歴史がフィンランド語と英語で説明されていて、フロアプランを見ることができるミニチュアの模型も展示されていました。この模型から、ログハウスに住んでいた人たちの暮らしを想像することができました。

 

フィンランドは湖や川がたくさんあるため、1990年代までは水運を利用して丸太を運んでいたそうです。おもしろいと思ったのは、大きないかだの上で2匹の馬が歯車を歩いて回す力を丸太を運ぶ力に変えていたことです。馬たちにとっては、どうしてここをぐるぐる歩いてるんだろうという疑問があったかもしれないですが、電気を一切使わないで丸太を運ぶ知恵があったことに驚きました。

 

冬は雪や氷の上を運ぶための大きなソリが必要だったようです。どういう形がうまく雪上を進んで行けるのか、効率よく丸太を積めるかなど、たくさんの工夫が詰まった形になっています。

 

フィンランドは有名な木タールの産地でもあります。木炭の工程のなかで、木材を加熱して出てくるドロドロの抽出物が冷えて二層に分かれた上層の木酢液を取り除いた油状の部分が木タールになるそうです。木タールは木材の保護のために使われていた歴史があり、船のコーティングや教会の屋根のコーティングとしても機能していたようです。自然由来のもので木を腐食から守る知恵が、良いデザインにもつながっていると思いました。

 

ログハウスの四隅の組み方は全部で20種類近くあるそうなのですが、そのうち6種類の実例が展示されていました。地域によって、組み方を分類することができた時代もあったそうです。

 

「森の神さま」という名前がついた大きなアカマツの幹が丸ごと展示されていました。木に神様が宿っているという信仰は日本にもありますが、自然のなかになにか大きな力を感じる部分でフィンランドの人の信仰にも共通点がありそうですね。

 

木目や樹皮を見て樹種を当てるクイズもありました。難しいですが楽しいクイズです。樹皮までついているのを見たのは初めてかもしれません。全部の樹種がわからなくても、私は好きな樹種はちゃんと覚えていて答えられたらすごく嬉しくなります。

 

特別展示として、「PUUTALO(プータロ)」という1940年代に設立された会社が戦後に小さな木造住宅を設計・販売していった歴史が紹介されていました。組み立てやすく、住みやすい家のデザインが戦後のフィンランドを立て直していったことを想像しました。

 

開館から30年が経とうとしているこの国立森林文化博物館では、リノベーションが少しずつ行われています。今後の博物館の方向性を示す展示には、やわらかい素材で表現された森の休憩所がありました。森のことを伝えるには、木材を使うだけではなく色んな方法がありますね。

 

受付のまわりには木工品やタールの製品、森に関する本、はちみつなどがお土産として購入できるようになっています。森林と関わってフィンランドの人が暮らしてきた文化を学んだ後には、これらのものが訪れる前よりも親しみやすいものになっているかもしれません。

 

フィンランド国立森林文化博物館はいかがでしたでしょうか。私は、プロフェッショナルとして森や木材と関わる人たちが力を合わせて作ったこの博物館で、とても充実した時間を過ごすことができました。子どもたちには森のことをとても楽しい体験といっしょに伝えていて、大人には森林の文化の歴史をわかりやすく伝えていて、素晴らしい工夫が詰まっていると思います。素敵な遊び心のある遊具に将来の木のおもちゃの遊び場のインスピレーションをいただいて、ヘルシンキへの帰路につきました。

リターン

3,000+システム利用料


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3千円コース【感謝のメール】

感謝のメッセージをフィンランドからメールでお届けします!

支援者
9人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月

10,000+システム利用料


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1万円コース【紙のポストカード】

直筆の感謝のメッセージ書いた紙のポストカードをフィンランドからお送りします!

支援者
15人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月

30,000+システム利用料


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3万円コース【木のポストカード】

直筆の感謝のメッセージ書いた木のポストカードをフィンランドからお送りします!

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月

50,000+システム利用料


5万円コース【木製組み立てオブジェのポストカード】

5万円コース【木製組み立てオブジェのポストカード】

フィンランドのミニチュアドールハウス工房GEPETTO(ゲペット)さんの木製組み立てオブジェのポストカードをフィンランドからお送りします!

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2023年5月

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