支援総額
目標金額 500,000円
- 支援者
- 28人
- 募集終了日
- 2023年3月31日
フィンランドで木の動物パズルを作り続けているHaapareppuを訪問
みなさんこんにちは!
夏の休暇で住んでいる人は少なく、でも観光の人は多いヘルシンキにおりますが、たっぷりエネルギーをチャージして晩夏のイベントに備えていきたいと思っています。気温が20度前後で、まだどうにか夏にとどまっていてほしいと思う今日この頃です。
今回は、ヘルシンキからバスで3時間弱のヨウツァというの町の中心部から車で30分の場所に自宅兼工房を持つ「Haapareppu(ハーパレップ)」のEija(エイヤ)さんとSirkka(スィルッカ)さんを訪問しました。お二人とも幼稚園の先生として数年勤務した後に木工の勉強を始め、その後30年以上木の動物パズル作りを始められました。子どもたちのために働いた経験から、自然と子ども向けのものを年齢ごとに遊び方を変えて木で作り始めることになったのだそうです。
コーヒーとフレッシュで美味しい手作りパン、自家製のジュースと野菜でおもてなしいただきながら話しているときに、どうして資格のある幼稚園の先生を辞めて木のおもちゃを作り始めたのか聞いてみると、「こういう暮らしがしたかったの」とおっしゃっていて、理想の暮らし方ありきでこの木の動物パズルは生まれたのだなと思いました。なんといっても自然がたくさんな田舎に住むのが自分たちに合っていて、馬、ヤギ、鶏、犬、猫などの動物たちに囲まれながら、自分で野菜を育て、趣味のガーデニングを楽しめるという、お二人にぴったりな暮らしが実現されているのが素晴らしいなあと感動しました。
2階の木の動物パズル工房には、必要なだけの小さめの木工機械が揃っていました。Haapareppuさんのパズルは、木材屋さんから仕入れた白樺の板を細かく剝ぎ合わせてプレーナーをかけ、糸鋸で動物の形に切り出し、角をやすり掛けして、必要な個所は塗装をして完成となります。白樺がフィンランドの樹種のなかでは乾燥の狂いが少なめで、柔らかすぎず扱いやすいのでパズルの材料としてずっと使っているそうです。
フレームには背面に薄いプライウッドと、リンゴやナナカマドなどいろんな樹種の端材の細長い部分が使われています。できるだけ端材が出ないように考えるのも楽しいとおっしゃっていました。とても小さな端材を持っていきたいという方もいて、大きなタワーを趣味の工作で作って見せてくれたことがあるそうです。創造力が湧いてくるときは、何でもまず自分の手で、どんなに粗くても形にするのが一番だと思います。
塗料についてのお話をうかがっていたときに、フィンランドでもはじめは日本と同じようにドイツから自然塗料を輸入していたことを知りました。20年ほど前からフィンランド国産の自然塗料をメーカー「Sateenkaari Perinnetaito(サテンカーリ ペリッネタイト)」が販売するようになって以来、そちらから購入するようになったそうです。
木のおもちゃのビジネスはうまくいくことばかりではなく、90年代の不況の時代に伸び悩んだり、コロナ禍では補助金のサポートを受けながら乗り切ったりといった大変な部分もあったそうです。でも、フィンランドの市場は小さいと言われていても、できることをコツコツと続けながら、木のおもちゃを届けたい気持ちをいつも大切にしてこられたおかげで、このあたたかい風合いの木の動物パズルで遊べた子どもたちがたくさんいたことに感動しました。「私たちはフィンランドの市場は小さいとは思わなかったよ。それはそのビジネスがどういったことを目指しているかにもよるけどね。」という言葉がとても印象に残っています。工場には木の動物パズルのストックがあり、突然の訪問者の方も購入できる機会があります。できるだけ工場オープンにされていて、近所の女の子が木のパズルでたくさん遊びたいから毎日のように通いに来てくれるほどです。たくさん旅をしてこられたお二人は人との出会いを大切にされていて、居心地の良い場所を作るのがとっても上手で、私もずっといたいなと思う場所でした。
90年代には、幼児教育に関わる方々の集まるイベントやハンドクラフトフェアなどにも出展されていたそうです。はじめの頃は、作った木の動物パズルを車に積んで、直接幼稚園や保育園をまわって直接販売することもあったそうです。また、糸鋸や材料を持ち込んで、保護者の方や先生方に向けたワークショップを開催したこともあったそうです。おもちゃを作っている方と直接会って、どんなふうに作っているかお話を聞けたり、木工の楽しさを教えてもらえる機会があるのはとても貴重だと思いました。
2階に上がる階段には、過去の海をモチーフにした作品や、この10年デザイナーさんとコラボして作られたヘルシンキの街並みのモチーフの作品が飾ってありました。コンピューターを使わないで作られる作品のあったかさが、人の心を落ち着かせてくれるような気がしました。
家の離れには鶏が住んでいて、エサをあげにいくところについていって見せていただきました。こんなふうに動物や森、自然と常に隣り合わせで生きているからこそ、あのあったかい動物のモチーフがデザインされるのかもしれないとすごく納得しました。
どれもとってもかわいらしくてたくさん悩みましたが、こちらのおもちゃを購入させていただきました。ジュニュパー(セイヨウネズ)の木など、珍しい樹種の端材があったら作っている動物たちと、白樺のカラフルな小さい子向けのパズルは、シンプルなシルエットで動物の愛らしさが表現されています。眺めているだけで、とてもほっこりします。
今回は、フィンランドで木のおもちゃを作り続ける方に会いたい!という好奇心で辿り着いた素晴らしい出会いでした。ヘルシンキからのバスのなかでは緊張していたのですが、車でバス停のすぐそばまで来てくださったときに、心が和らぐように迎えてくださる素敵なお二人でした。帰りの車のなかでは、「あなたが木が好きで、子どもたちが好きなら、ちゃんとそういう場所にいたらいいよ。他の人が言うことなんてそんなに聞かなくていいんだから。」という人生のアドバイスをいただきました。これからも私が素敵だなと思うものを、私なりのかたちで届けることで、たくさんの人を笑顔にできたら嬉しいです。
リターン
3,000円+システム利用料
3千円コース【感謝のメール】
感謝のメッセージをフィンランドからメールでお届けします!
- 支援者
- 9人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年5月
10,000円+システム利用料
1万円コース【紙のポストカード】
直筆の感謝のメッセージ書いた紙のポストカードをフィンランドからお送りします!
- 支援者
- 15人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年5月
30,000円+システム利用料
3万円コース【木のポストカード】
直筆の感謝のメッセージ書いた木のポストカードをフィンランドからお送りします!
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年5月
50,000円+システム利用料
5万円コース【木製組み立てオブジェのポストカード】
フィンランドのミニチュアドールハウス工房GEPETTO(ゲペット)さんの木製組み立てオブジェのポストカードをフィンランドからお送りします!
- 支援者
- 2人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2023年5月