【スタッフインタビュー】メニュー開発の現場から③ 富田忠衛編

 

スタッフインタビュー第三弾は、洋食部門の富田忠衛。旧雄物川町出身で、都内のイタリアンやフレンチレストランで経験を積んだ後、秋田県南部のホテルを経て、湯沢ロイヤルホテルに合流しました。比較的小規模な店舗での経験が多く、パスタからドルチェまでひと通りこなす実力の持ち主です。

 

 

Q.“FREE FROM”シリーズの開発にチャレンジすると聞いたときの第一印象は？

 

A.「どこから手を付ければよいか分からない」というのが正直なところでした(笑)。ソイミート（大豆でつくられた代替肉）自体は口にしたことがあるのですが、それ単体だと特に美味しいものではないと思っていましたし。そうした食材の特徴を学び、最適な調理法を見つけるところから、手探りのスタートとなりました。

 

 

Q.そんな中でどんなところにこだわりましたか？

 

A.味や食感を通常のメニューにどう近づけるかを意識しました。例え食べて美味しかったとしても、口にする前のイメージと違ってしまうとがっかりされてしまうと思ったからです。

 

例えば、“FREE FROM”シリーズでも活用しているソイミートは、マニュアル通りに調理してもなかなか豆臭さが消えません。ハンバーグをつくるにしても、肉汁も脂もないので、工夫しないとパサパサ、モサモサしてしまいます。味だけでなく、臭みや食感をどう再現すればよいのか、色々試しました。カレーに入れる場合には、ソイミートを水で戻すタイミングでカレー粉を加え、スパイスの香りで臭みを消すなどの工夫をしています。

 

 

Q.“FREE FROM”シリーズをつくることで何か新しい発見がありましたか？

 

A.これまでヴィーガンやグルテンフリーなど食事に気を付けている人が身近にいなかったのですが、試食会で実際に実践されている方にお会いできて、この湯沢という地域にもいらっしゃるんだなあと実感しましたね。

 

また、思いがけず新しい食材に触れる機会になりました。小麦粉の代わりに米粉を用いると、食べ比べて味が違うし、粘りも出ない。良い悪いではなく、それぞれの特徴を学んだことで、今後のメニュー作りに生かせると思います。

 

 

Q.ありがとうございました！　最後に、おすすめのメニューを１つ教えてください。

 

A.実は開発に一番時間をかけたのが「旬野菜のスペシャルベジサラダ」です。地元野菜にこだわり、食材は固定せず旬のものを使っています。ときにはスタッフが兼業で育てている野菜を使うこともあります（笑）。サラダ単品は2名分の想定ですが、お一人で食べても食事としてお腹いっぱいになってもらえるよう、根菜類を使ってボリュームを出し、満足感を得られるようにしています。