授業が始まって最初の1カ月は、クラスに他に日本人学生がいればペアにされ、 「あなた、彼女の意見は?」と、私にではなくそのペアの友達に私の意見を尋ねた先生さえいましたし、当然プリントやテキストは私が読めない印刷物の形で配布されました。

 

しかしそんな状況は、7月くらいから少しずつ、確実に改善されて行きました。私に話しかけてくれ、グループワークに入れてくれる友達が現れたり、先生のうち1人が中間試験のレポートを他の学生同様に私にも課して、ちゃんと評価して、8月には野外でのボランティア活動に誘って下さいました。 1月に私たち学生が「障害者」と言うテーマでラジオで研究発表をする機会があったのですが、正式な学生では無いはずの私が、そのラジオに出演するよう言われ、これまでのフィリピン大学での経験を全て正直に話していいと言われました。 また、ラジオと言うその公の場で、担当者だった教授が、「フィリピン大学の社会福祉地域開発学部は、由香理の経験やアドバイスを元に、次に志願者がいたら、視覚障害学生の受け入れを真剣に考える」とおっしゃったのです。

 

私が受け入れを断られてから、わずか10カ月のことでした。 そのラジオ放送から半年たった2013年3月、正式に視覚障害学生の入学が認められるように制度が改正されたと聞きました。私が制度を変えたとは言いませんが、「障害学生を受け入れる予定はない」と断言していた先生方の考えを変えたと思っています。

 

大学生の頃の石田:視覚障害学校訪問時の様子
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