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8月4日、「SDGs高校夏期講習」（オンラインセミナー）に参加しました。
 

全国の先生方（公立私立問わず1）が有志でたちあげ、運営しているセミナーです。1日一つのSDGsのゴールを探求し、4日は「SDG4 教育」がテーマ。酒井淳平先生（立命館宇治中学校・高等学校）のファシリテートのもと、出口治明先生（立命館アジア太平洋大学 学長）が登壇されました。
　※SDGs：Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標。世界が持続可能であるために2030年までに達成したい17のゴール。一般市民から各分野の専門家・学者まで、様々な立場の意見や現状をひろったうえで国連が制定し、全加盟国が承認した、いわば全世界で目指すゴール。

 

出口先生のお話はご著書にせよ、生・オンラインにせよ、毎回心にしみいるものですが、今回も、でした。そして、日本版グローバルティーチャー賞の設立に、一層意欲わきたてられるものだったので、お話し頂いたことのごく一部を共有させて下さい。
　※拙いメモをもとに記しているので、出口先生の表現と異なるところも多々あるかと存じます。しかしそれでも、励まされること、気付きになることがあるか、と書いてみました。

 

 

「SDGsの反対の言葉はなんでしょう？」

 

出口先生のお話はこんな問いかけから始まりました。

 

愛の反対は無関心？

世界の共通ゴールの反対だから、自国優先主義？？

SDGsは環境補語も経済成長も大事にしているから、近代批判な話ではないだろうし･･････とあれこれ想いめぐらしていると、出口先生はこう教えて下さいました。

 

「僕は、SDGsの反対は“分断”だと思います。
　Factfulnessという本があれだけ売れています。書かれていることは

　『世界は分断にむかっている、分断をあおる人がたくさんいる。でもファクトとロジックでみると、そうでないことがわかるんだよ』

　これまでの感染症に比べ、コロナの被害がこれだけで住んでいるのは、我々は連帯し、データを共有しているからこそです」

 

 

これまで、たくさんの“分断”に心をいためてきました。

学校と教育委員会、学校と保護者、経験者と若手、公立と私立、都道府県の違い･･････。

 

「○○は現場のことを見ていない！」

「○○は全く分っていない」

「○○は全然働かない」

「○○はできるだろうけど、うちでは無理」

「○○は近視眼的」

 

子供の学びを守りたい気持ちは同じはずなのに。
いや、むしろその気持ちが強いからこそ、でしょう。

 

 

同時に、たくさんの“つながり”に励まされてきました。

「○○に相談してみてよかった」

「一緒にやってみましょう」

「何か力になることがあったら言って」

「一人ではとても抱えきれなかった」

「是非うちの学校でも話してほしい」

「そんなことをしてきたんだ、それは必ず力になる！」

「メールでだけでも応援させてください！」

 

何かができたときのことを思い出すと、そこには必ず誰かの力と支えがありました。

他者との分断なんて、なかった。

 

 

「SDGsは世界の連帯と協調の象徴でもあるのです」

 

こう続いた出口先生の言葉は、「学びたい！」と集まった参加者の心をそっと包んでくださりました。

私自身は「地球が、地球に存在する様々な事物が、健康に安心して生きながらえていくためにもSDGs」と思っていました。

今でもその考えは変わりませんが、そのためにも立場、年齢、地域、国をこえ「連帯・協調」をしていきたい、と強く思いました。

 

 

また、出口先生のお話の本論からはズレますが、こんなご発言もありました。

 

「先生一人だったら、訳の分らない管理職に物申せない。

　でも、二人、三人いたら･･････。

　志同じくする教師が仲間になることが大事です。」
 

「日本の行政の教育費の支出がこれだけ低いにもかかわらず、PISAでG7の中でもあれだけ優秀な成績をとれているのは、先生一人ひとりの努力のたまもの。

　日本の先生は世界に誇れる存在です。」

 

 

強く共感し、そして勇気づけられました。

誇れる日本の先生の取り組み、日本版グローバルティーチャー賞設立で光を当てられればと思います。

そして志同じくする先生達と「協調・連携」できるコミュニティを築くべく尽力いたします。

ここまで様々な形で応援くださっているお一人お一人のご厚情を胸に抱き（いや、抱えきれないほどいただいているのですが！）、前に進みます。

最後にもう一つ。出口先生がご著書の中でもよく書かれらっしゃることを、この場でもお伝え下さりました。

「今からで遅くありません。　今が一番若いのです！」

出口先生、酒井先生、SDGs高校夏期講習運営の皆さま、学びの機会をありがとうございました。

※今回のお話の中でも「歴史に学ぶ大切さ、それは近現代史に限らず、古代から」というお話がありました。こちらの出口先生、歴史の流れ、その流れの源になる哲学・宗教・思想のことが学べる名著です！！