「パンは目的ではなく手段である」

とは僕が東京で働いたパン屋の社長の言葉です。

その場を盛り立てる脇役であったり、見知らぬ誰かと誰かをつなぐものであったり、

はたまた誰かと仲直りをしたり、、、。

 

今からさかのぼること7年。

2010年にtomboloというパン屋を函館の西部地区にオープンしました。

長女が生まれた年と同じくしてスタートしたパン屋も

8年目に入り、時が経つ早さを実感しております。

 

僕が営むパン屋には普通あるトングやトレイがありません。

それは必ず会話をしないとパンが買えないようにしたかったからです。

パンをトレイにいれ、レジに持っていけば自動的にお会計が出来ることは便利で、楽かもしれませんが、下手すればお店の人と言葉を交わすことなく買い物が済んでしまうということでもあるな、と思ったからです。天然酵母で作り、いわゆるハード系のパンのみ扱い、なおかつトレイがない、これはコミュニケーションが必然的に生まれる要素がたっぷりです(笑)。

 

狙い通りというわけではありませんが、お店には日々いろいろな人がいらしてくださり、いろいろお話させていただいています。パン屋としてはお客さんとよくしゃべるお店だと思います(笑)。地元の方はもちろん他県からの観光客や旅人、外国からの旅行者や学生などなど、毎日様々な出会いがあります。

tomboloというお店はもちろん僕のお店なのですが、町に対して公共的な役割も併せ持っているんだろうな、と最近は実感しています。

見知らぬ旅人同士がテーブルを囲み、コーヒーを飲んだりパンを食べていくことで生まれる化学反応を目の当たりにすると、万人に開かれた場所であることの面白さやお店の公共性の大切さが実感できるのです。

 

僕がSMALL TOWN HOSTELで実現したいのはまさにその町に対して公共的な場所としてのゲストハウスです。言ってみればそれは僕たち箱バル不動産のゲストハウスなのではなく、関わってくれたすべての方々とこれから来てくれる人たちで作り上げるゲストハウスです。町に対してパブリックな存在であることで、旅人を町全体で温かく迎え入れることができる宿にしたいと思っています。

冒頭で書いたように「パンは目的ではなく手段である」はますます僕にとって意味のある言葉だなと思うようになってきています。

パンをSMALL TOWN HOSTELに置き換えれば、この場所を介して人と人とが出会い、新たな何かが生まれる、そんな役割が担えるような風通しの良い場所作りが出来ればと思いますので皆様のご支援、ご協力よろしくお願いいたします。