みまもり隊50名募集！子供達が世界の楽器に触れられる場をつくりたい

トッピングイーストは、2018年から花守活動に取り組んでいます。

花守活動は、隅田川テラスの花壇でお花を育てる活動のこと。

地域の人に親しみをもってもらいたいという願いを込めて「はなもりん」という愛称でこの活動をスタートさせました。現在も子どもからシニア世代まで、多世代が交流しながら、活動を続けています。
 

「はなもりん」、そして「子ども活動室」を通じて生まれたヘッドドレスワークショップ

「はなもりん」を通じて、シニア世代の方々とお話しをしていると、コロナの影響が長期化したことで、同世代との交流が中心となり、子どもや若者たちとの交流の機会が減っていることをおっしゃってました。

そして、子どもたちは地域の中でのさまざまな体験の機会や、身近な場での発散や表現の機会を失い、知らない地域住民や親以外の大人との交流を恐れていることがわかってきました。

子どもとシニアの架け橋としての「アート」

このヘッドドレスワークショップは、アーティストのヴィヴィアン佐藤さんと共に企画し、同じ街に住む子どもたちとシニア世代が気軽に集まれる花壇を活かし、花を用いた交流の場づくりに挑戦しました。

ワークショップの様子はこちらのレポートをぜひご覧ください。
https://sumiyume.jp/report/5132/

───────────────────

●ヴィヴィアン佐藤さんよりコメント到着

昨年、ヘッドドレスのWSをやってみて感じた事は、スタッフと綿密に事前打ち合わせを重ね、単にヘッドドレスというオブジェを制作することだけではなく、その周辺の街をリサーチして、その地域の固有の歴史とヘッドドレスや現在の街の在り方を問う姿勢が面白いと感じました。また他のトッピングイーストの活動との化学変化を期待し、相互に展開していこうとする考えにも共感しました。

私のヘッドドレスWSも単に頭の上に付けるオブジェや飾り物ではなく、それぞれの頭という固有の「土地」にどういう建築が建ちうるか。ヘッドドレスを「頭上建築」と捉え、完成したヘッドドレスを被って街に繰り出す行為は、歩く建築であり、現実の街並みや稜線とどう呼応し重なりあうか。もしくはその街の歴史や場所性を聞きながら意識しながらWS参加者が歩くことで、地図上のポイントを縫い合わせていく、参加者が「針」になり、それが連なる列は「糸」になっていく感覚です。

関東大震災や大戦の空襲による被害や記憶と、現在の子供たちがどう呼応し化学変化を起こすのか、そんな試みでもありました。
地元の年輩の方々から子供達へのその土地の記憶や個人の体験を語り聞かせる、口頭伝承の空間になりました。

船で浅草まで移動することは叶いませんでしたが、閉じられた空間での作業や終わりのある限られた時間に終始せず、閉じられない継続していくWSになったのではないでしょうか。

これからも人が中心となる地域の探求や、地域と個人の歴史の伝承の場をアートを媒体に作って行って欲しいです。

───────────────────

普段話す機会が少ない子どもとシニアが、体験や表現活動を通じて、お互いに関心を持ち、地域で顔の見えるつながりを生み出すきっかけをつくることを目的に実施したこの企画。

準備に関わってくださった「はなもりん」の皆さんはというと、これまでよりも積極的に参加してくれるようになり、今では頼れる存在になっています。

そして、ありがたいことに、この活動は2023年の東京都公園協会賞・ボランティア活動部門で奨励賞を受賞しました。