いつまでも待っている

17時、豊橋市内の大きな公園。木の陰でジッと待っている2匹の猫。

この時間でもすでに暗いのですが、1時間が過ぎても、厳寒の中、身を寄せあって、動かない猫たち。

目を凝らして見ると、白黒の猫、もう1匹別のキジトラもいました。

猫たちは、こうして毎日、いつ来るか分からないエサやりさんを待っているのです。

6時を回ると、猫たちが、少し身乗り出して同じ方向を見るようになりました。

「そろそろかな」と思っていると、遠くから自転車を引いたおばあさんがゆっくりゆっくり歩いて来ました。

このおばあさんとは15年来の付き合いです。

ハーツ がこの公園の猫の手術や保護をするようになる前から、1人で毎日3時間かけて10カ所近くを回っています。

本人は「30年もやってる」と自慢げに話してくれますが、自分で猫たちの手術をした事はほとんどありません。
「エサやりだけで精一杯」と言います。

私たちは公園に新しい猫が捨てられたり、他所から来た新顔がいると、近所の人などから連絡を受け、すぐに出かけて行って捕獲器で目的の猫を捕まえて手術をします。

手術の後、全部をシェルターに保護できないので、ケガや病気、高齢で先の長くないと思われる猫は、無理しても、シェルターに入れています。

一昨日は、風がビュービューの中、カイロをベタベタに貼って、2時間半、捕獲器を見張っていましたが、目的の猫は入ってくれませんでした。

これがこの日の体力の限界でした。

メスだったら、春に子猫が生まれてしまう。
急がなければ。