アマリ難民キャンプの職人さんとのパレスチナ刺繍ワークショップ

 

 

今やオンラインでのイベント開催はとても簡単であると思われますが、パレスチナの難民キャンプではそう簡単にできません。一般的なパレスチナ難民の女性たちは、ZOOMを使うことはありませんし、刺繍生産組合にはWi-fiが設置されていません。また、撮影の段取りをすることは、女性たちにとってハードルが高いです。そこで、「伝統工芸が結ぶシルクロードの美」運営スタッフ和田野澪さんが隣国ヨルダン留学中にパレスチナ自治区入りし、リハーサルを重ね、オンラインでのワークショップが開催可能となりました。

 

最初に、アマリ難民キャンプがどのようなところか、キャンプの一部をご覧いただきました。アマリ難民キャンプはラマラの町まで徒歩圏内にあって、元々はイチジクなどの果樹園があったそうです。そこに、故郷を離れざるを得なくなった難民が一時的な避難場所として住み始めました。最初はテントでしたが、いつになっても故郷に戻ることができず、自分たちで建物を建て始めました。家族が増えると、縦に縦に増築を重ね、今や0.096㎢のキャンプ内に約8,000～10,000人が居住しています。一見ふつうの町に見えますが、電気配線や下水路は無計画にその場しのぎで設置するため複雑にからみあい、再開発は難しいといいます。家の中の階段は段差がガタガタでとても危ないです。

 

 

刺繍ワークショップにご参加いただいた皆様、どうもありがとうございました！