気仙沼の高校生が考案「酒粕ミルクスイーツ」を全国へ

残り30日を切りました。

節目の投稿には、なぜ今気仙沼でi.clubの活動を行っているのか、
その想いを少しずつ書いていきたいと思います。

まずは、教育という分野について。

 

 

教育の分野に興味を持ったのは、思い返せば、中学の頃でした。

通っていた中学校はいわゆる「荒れた学校」で、授業が成り立たないような時期もあり、先生方や両親にもまわりの保護者にもご迷惑をおかけしたことと思います。
また、当時はそんなことにも気付けず、気ままな学校生活を送っていました。

 

でも、そんな中学校生活の中で、多くのことを学んだとも思っています。
きっと挙げればきりがないですが、ふたつご紹介させていただければと思います。

 

 

「たくさんの友達から教わった、多様性。」

 

ひとつめは、「多様性」について。
おおげさかもしれませんが、学校という狭いコミュニティですら、いろいろな人が混ざり合ってできています。
特にぼくの通った中学校は、今思うと本当に多様性に富んでいたと思います。
授業を受けずに教室を出て行く友達も、真面目に授業を受ける友達も、部活で一生懸命がんばる友達も、学校や部活をよくサボる友達も、それぞれがそれぞれの道を歩んでいました。今でもみんな大切な友達です。

中学生の頃のぼくは、高校に進学したら、その後大学に進んだら、社会に出たら、今まで以上にもっともっとおもしろい人と出会えるかもしれないと、わくわくしていたように思います。多様な人が、多様な価値観を持って生きている、だから他者を認めるためには多様な価値観を認めること、そんな当たり前のことに気づくキッカケをくれたのは、まわりの友達だったからです。

 

 

「自分の未来を、つくること。」

 

ふたつめは、恩師の言葉から。
３年生で担任だった先生は、何事にも一生懸命で、生徒ひとりひとりと向き合ってくれました。
荒れていたクラスをまとめようと、大変苦労されたと思います。
そんな先生が卒業間近のホームルームでお話されたこと。
「将来なりたい自分の姿って、どんなかたち？」と先生は切り出しました。
黒板には、丸や三角、四角など、様々な形を描きました。そして、
「やりたい職業でも、こんな人になりたい、でもよいけれど、例えば丸になりたい人もいるし、四角になりたい人もいる。じゃあ、今の自分はどんなかたちをしてる？」と続けます。
「なりたいかたちにぴったり重なるためには、きっと今自分がどんなかたちをしているのか、まずは知ろうとしないといけない。今はまだ全然かたちが合わないって人がきっと多いよね。でも、みんな大丈夫。自分のかたちは誰にでも変えていける。なりたい自分の姿も変わっていくし、自分自身もどんどん変わっていく。だから、柔らかい心を持って、自分自身と向き合い過ごしていってほしい。」

 

ぼくはこの言葉を、今でもずっと覚えています。当時のクラスの中で覚えているのはぼくだけかもしれないし、もしかしたら先生もそんなお話をされたことを忘れているかもしれません。でも、ぼくはずっと覚えていて、きっと忘れないと思います。どこかにこの言葉が生きていて、ぼくに寄り添ってくれている、そんな気がしながら過ごしてきたと思うし、これからももしかしたらそうかもしれません。ぼくが最初に「何かを教える」ってすごいことだな、と強く感じたできごとでした。

 

 

なにかを教えるのは難しい。でも、、

 

何かを教えるということは、とても難しく、大変なことと思います。
自分には、子どもたちに何が伝えられるだろう。それは、授業のことや商品開発のスキルだけでなく、これまで自分も教わってきた、多様な価値観をもつことについてだったり、自分自身との向き合い方についてかもしれません。

きっと、これまでの人生でいろんな人から教わったことを、自分なりに次の人に伝えていくのが、広い意味での教育なのだと思います。

何かを伝えられるよう、ぼく自身も前進していかなければ。そんな想いで、日々子どもたちと過ごしています。

改めて、気仙沼で高校生たちと関わる機会を与えてくださり、多くの方に感謝しています。
自分自身が自分につくりたい未来は、なんだろう。恩師からの問いを、持ち続けたいと思います。

 

 

（i.clubとの出会いまでには、もう少し自分自身のストーリーがあります。またご紹介させていただきます。最後までお読みいただき、ありがとうございました！）