【ひめくり石清水｜５月２日】守護大名 大内政弘が寄せた厚い信仰

大内政弘書状

（年未詳）5月2日付

 

　現在の山口県から福岡県、そして大分県の一部にかけて勢力を展開した、守護大名の大内政弘（文安三年〈1446〉～明応4年〈1495〉）は、室町時代の中期ころ、祈祷を実施してもらった礼を石清水八幡宮にたいして伝えています。

 

　こののち政弘の子や孫たちが石清水八幡宮に宛てて出した古文書からも、代々大内氏は石清水八幡宮に厚い信仰を寄せていた事実を読み取ることができます。

 

　古文書からは、政弘が石清水八幡宮に送付した般若心経・般若心経秘鍵・仁王経などの7日間の不動明王を本尊とした祈祷を実施してくれたことについて、心からの謝辞を伝えているようすが伝わります。いずれも「経」とあるように、このとき石清水八幡宮では仏教経典の供養をおこなっていたのです。近代以前の石清水八幡宮が、仏教的要素や寺院的性格を色濃く漂わせた“宮寺（みやでら）”であったことが象徴的に示されているのです。

 

（活字翻刻『大日本古文書　家わけ四　石清水文書』六〈菊大路家文書及拾遺〉396号

 

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https://clioimg.hi.u-tokyo.ac.jp/viewer/view/idata/850/8500/05/0406/0483

 

遠景から望む男山