パイナップル成長記

　カンボジアには小さくて芯まで美味しく食べられる品種や2kgくらいに成長する大きな品種があります。どれも、日本では食べたことがないくらい美味しく、試験農場でも知り合いのカンボジア人に苗を一本50円で分けてもらい、栽培を始めました。収穫まで18カ月くらいかかります。

　有機肥料を作っているので、月に一度くらい追肥し、乾季には潅水チューブで水を点滴します。12か月を過ぎた頃、中心から蕾が伸び始め、小さい花がたくさん咲き、数カ月で見慣れたパイナップルになります。

　収穫が終わると、根元から脇芽が伸びて来るので切り取って新しい苗として使います。パイナップルは収穫まで時間はかかりますが、毎月定植すれば収穫も毎月になります。試験場で繰り返し栽培することで地域の農家の皆さんにも理解してもらえると考えています。　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　JMAS農業専門家　米司綾逸