緊急支援:クーデター下のミャンマー市民へ医療・食料支援を。

緊急支援:クーデター下のミャンマー市民へ医療・食料支援を。

支援総額

55,122,000

目標金額 5,000,000円

支援者
5,102人
募集終了日
2021年5月5日

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2022年03月31日 21:42

支援活動の最終報告

私たちJUST Myanmar 21 (Japanese Urgent Support Team for Myanmar 21) が企画した「ミャンマー緊急支援プロジェクト」は、昨年(2021年)4月4日にクラウドファンディング(以下クラファン)を開始し、5月5日までのひと月の期間で、最終的に5102人から総額55,122,000円の支援金を受け賜わりました。支援者数も当初の目標額を500万円と設定して発起人一同の予想を遥かに上回る結果となりました。


クラファン会社(ReadyFor)への手数料支払い後、44,207,844円がJUST Myanmar 21の銀行口座に振り込まれました。半年ほどのあいだで、この全額をミャンマーでの人道活動支援に送金することができました。


本企画にご協力してくださった皆様に感謝の気持ちを込めて、本事業の最終報告をお届けします。
(なお、1万円以上ご寄付くださった方には別途最終報告書をPDFにて送付いたします)

 

事業の概要

本事業JUST Myanmar 21 (Japanese Urgent Support Team for Myanmar 21)は、2021年5月から11月まで、様々な人道活動に日本から寄付金を送ることでクーデター後のミャンマー市民を支援しました。


支援した活動は以下の5つに分類できます。

 

① 抗議デモ・不服従運動参加者やジャーナリストの医療費、食費、通信費、隠れ家への移動費

 

デモに参加しただけで多くの市民が拘束されました。また、拘束は逃れたものの、国軍・警察から追われて、隠れ家に潜む生活を強いられた市民も多くいました。その中には、負傷したり、病に倒れ、治療が必要なケースもありました。私たちは、隠れ家を必要とした人々への移動費、食費、生活費、医療費を提供しました。

 

② 不服従運動参加者の生活費支援

 

クーデター直後から、多くの公務員が職場離脱や職務放棄という形でクーデターへの反意を表しました。医者や看護師が始めたこの運動は、国鉄職員や教員など国中の公務員に支持され、ミャンマー史上でも稀に見る不服従運動(civil disobedience movement: CDM)に発展しました。この結果、無数の公務員が停職や解雇されました。私たちは不服従運動参加者に食費・生活費を届けました。

 

③ 紛争地域国内避難民への緊急人道支援

 

ミャンマー国軍は、都市部でクーデターに抗議するデモ活動を徹底的に弾圧した一方で、辺境の少数民族地域では空爆も含む軍事攻撃を繰り返しました。国連によれば、ミャンマーの国内避難民は20万人を超えました。これら避難民に緊急支援物資を送りました。

 

④ 遺族への生活費支援

 

数多くの一般市民が、兵士や警察の暴力によって命を奪われました。一家の稼ぎ手が殺害もしくは負傷し、家計が成り立たない状況に追い込まれた家族も多くいます。私たちは地元の団体を通して、財政的困難に陥った遺族に生活費を給付しました。

 

⑤ コロナ患者への医療支援

 

昨年7月下旬から、ミャンマーでは新型コロナウイルス感染者が急増し、多くの市民が死亡するという事態に陥りました。医療制度がまひしているため、正確な死者数さえも把握できない状況で、とくに貧困層への打撃は深刻でした。私たちは医師の団体を通して、コロナ感染者への医療活動を支援しました。
 

 

事業主体と送金先

 

JUST Myanmar 21は25以上の現地プロジェクトを支援しました。支援先の団体は大きく以下の3つに分類できます。

 

① ミャンマーの市民団体(大規模)

 

クーデター以前から、全国規模で活動を展開していた特定の市民団体です。クーデター後、この団体は、マンダレーなどミャンマー中央地域都市部の不服従運動を支援しました。

 

② タイの市民団体「関与する仏教徒の国際ネットワーク」(International Network of Engaged Buddhists: INEB)

 

INEBはクーデター以前から、ミャンマーのパートナー団体と、多種多様な活動を展開していました。クーデター後も、独自のネットワークを生かし、大規模かつ多様な支援活動を展開しました。

 

③ ミャンマーの市民団体(小規模、複数)

 

JUST Myanmar 21は、独自のネットワークを活かして、ミャンマー国内および国境地域の小規模プロジェクトを支援しました。これらは市民団体による草の根の事業です。小規模ながらも、私たちの元に詳細な報告書が届き、支援金のインパクトを確認できるというメリットがありました。本来、このクラウドファンディングで支援したそれぞれの実施団体とプロジェクト名を公開したいところですが、この支援を受けたこと自体が軍事政権に反対する意思表明とされてしまいます。そのため、地名も含めてプロジェクトの詳細は団体が特定できないように記載しております。ミャンマー国内の状況が改善し、情報を公開しても現地の人々の安全が脅かされない時が訪れた際には、詳細を公開したいと思っております。その日が1日でも早くくるよう、心から願っております。
 

会計報告

本事業の会計報告は以下の通りです。

 

対象支援活動の内容

本企画にとって喫緊の課題は緊急の医療・食糧・シェルター支援でした。クラファンでの募金活動開始時に特に深刻な問題であったのは緊急医療体制の崩壊です。デモ隊が国軍や警察の弾圧に受けて、負傷者が出ても、病院などで表立って治療を受けることができない、という問題でした。軍人が病院にもいるため、病院は使えないという状況でした。まともな治療を受けることができない、という凄惨な状況を伝えるメッセージも私たちのもとに届いていました。普段飲んでいる飲み薬が切れてしまったため死亡したという知らせも届きました。こういった状況で、多くの医師や看護師がボランティアとして、移動型の簡易診療所を設置しました。これらの施設を維持するために、医療従事者の食費や居住費も必要となりました。


以下に支援を行なったプロジェクトの一例をご紹介します。


北部地域(シャン州とカチン州)では、JUST Myanmar 21からの支援によって、大量の薬品のみならず、簡易型レントゲン機など移動可能な医療機器を購入することが可能となりました。医療支援事業の中には、対抗政府NUG(National Unity Government)保健省のプロジェクトも支援しました。 医療支援を、食糧支援から切り離すことはできません。国内避難民(internal displaced persons: IDP)への緊急支援は、食糧真空パック機器や飲料水フィルターの購入も支援しました。


4月初めにクラファンが始まった時点では、まだ都市部での弾圧が目立っていましたが、その後に国軍は空爆を含めた大規模の軍事攻撃を立て続けに起こすようになりました。国軍の攻撃地域拡大に応じて、私たちの支援先地域も拡大しました。

8月にはコロナ禍がミャンマー全土で猛威を振るい、多くの支援事業が停止を強いられました。その余波で、ある国内避難民キャンプで食糧確保が困難になっているという報告が届きました。この知らせを受けて私たちは急遽、55万円の食糧支援金を現地に送りました。この支援によって、250家庭(約1100名)へ20日分の食糧を提供することができ、例外的な危機をなんとか乗り切ることができたと、とのことでした。「お米が底をつきそうだったので、ご飯を薄いお粥にして、毎日水を加えることでなんとか食いつないでいました。この厳しい時に支援をしてくださり助かりました。」というメッセージが届きました。


この事業では、支援金55万円の約9割(50万円)を食糧購入に当てることができ、残り1割が移動費や宿泊費として使われました。食糧の購入や、町からキャンプへの移動そのものには問題は生じなかったものの、新型コロナウイルス感染対策の一環として、キャンプへの人の移動が制限されたため、事業スタッフもキャンプ内に入ることはできず、入り口で全てをキャンプの代表に手渡すという対策がとられました。食糧がキャンプ内で各世帯に配給されている様子を写真で伝えてくれました。

 

写真:キャンプへの道路。雨季に道路悪化とコロナ禍が重なり、キャンプへの支援物資供給が困難になりました。日本からの緊急支援で食糧を届けることができました。

 

おわりに

最後に発起人一同を代表して根本からの挨拶文を掲載いたします。

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 ご挨拶

根本 敬

 

2021年2月1日に発生したミャンマーの軍事クーデターは、国民の日常生活と明るい未来を破壊し、多くの命を奪い、その様相は2022年3月の今も改善の兆しを見せていません。一方で、弾圧下にあっても市民による根強い抵抗は長期に続き、クーデター政権に闘いを挑みながら新しいミャンマー連邦の形成に取り組む国民統一政府(NUG)の動きも活発化しています。そうした「小さな光」が「明るい太陽」になることを祈るばかりです。

 

ミャンマー緊急支援チーム21(JUST Myanmar 21)は、クーデターから2か月後にクラウドファンディングを立ち上げ、「緊急支援:クーデター下のミャンマー市民へ医療・食糧支援を」という呼びかけのもと、1カ月で5102名の方々から、総額5512万200円ものご協力をいただきました。それから約9か月間、貴重なご寄付を有効に使うべく、確実な方法で送金を続け、現地からの報告書を受け取りながら、今回、全額を使い終わるに至りました。あらためてご協力してくださった皆様お一人お一人に厚く御礼申し上げます。

 

様々なルートを活用した現地への送金支援を通じて、私たち発起人チーム一同は多くのことをミャンマー市民から学びました。彼らは命の危険と隣り合わせにいながら、自分が生きる地域や現場で支援活動に取り組み、その様子を映像や写真、報告書や感謝の手紙を通じて知らせてくれるだけでなく、時に私たちのズーム会議にも参加してくれました。その誠実で真摯な行動から私たちのほうが逆に励まされたように感じます。送金は時に難しい壁にぶつかりましたが、ミャンマー市民との「顔が見えるつながり」がいつも私たちの心の支えとなりました。今回の支援の主役は彼らであることは間違いありません。

 

私たちの支援活動が100点満点だったとは思いませんし、これで終わらせてはけっしてならないと確信しています。しかし、ひとつの区切りとして、ここに応援してくださった皆様方へ最終報告をお届けできたことを喜びに感じていることも事実です。ご支援いただいた皆様方におかれましては、引き続きミャンマー市民への関心を持ち続けていただき、別の機会を通じてお支えくだされば幸いに存じます。

 

最後に重ねて発起人一同より深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 

リターン

1,000


alt

1000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
326人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

3,000


alt

3000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
1,692人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

5,000


alt

5000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
1,000人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

10,000


alt

10000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。 

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
1,707人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

30,000


alt

30000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
202人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

50,000


alt

50000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
115人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

100,000


alt

100000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
■運営メンバーとのオンライン座談会への招待
■JUSTMyanmar21主催のイベントへの優先招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会/運営メンバーとのオンライン座談会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
67人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

300,000


alt

300000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
■運営メンバーとのオンライン座談会(タイとミャンマーからも参加)への招待
■JUSTMyanmar21主催のイベントへの優先招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会/運営メンバーとのオンライン座談会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
4人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

500,000


alt

500000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
■運営メンバーとのオンライン座談会(タイとミャンマーからも参加)への招待
■JUSTMyanmar21主催のイベントへの優先招待
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会/運営メンバーとのオンライン座談会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。

支援者
3人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

1,000,000


alt

1000000円コース

■運営スタッフからのお礼メール
■オンライン報告会への招待
■活動報告書(PDF)の送付
■運営メンバーとのオンライン座談会(タイとミャンマーからも参加)への招待
■JUSTMyanmar21主催のイベントへの優先招待
■個別報告会(ご要望に応じて)
※寄付金控除の対象にはなりません。何卒ご了承くださいませ。

オンライン報告会/運営メンバーとのオンライン座談会の開催は2021年9月を予定しております。詳細な日時は2021年8月までにお知らせいたします。
個別報告会の実施は2021年9月を予定しております。詳細は個別に調整させていただきます。

支援者
2人
在庫数
制限なし
発送完了予定月
2021年8月

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