気仙茶の伝統的な製茶では、ふかす(蒸す)か、または、ゆどおす(湯通し)した茶葉を、炉に炭火を熾し、ジョーダン「助炭」という箱の上で温め乾燥させながら、「揉み板」という、細い板に縄を巻いたものを使って揉んで、仕上げていきます。

今回は、このジョーダンと揉み板も、復元しました。

 

炉(ドブロ)と助炭(ジョーダン)は、サイズがあっていなければなりませんので、合わせて作ります。

上に載っているのが、ジョーダンの枠です。

この枠に、下にトタンを貼り、内側にセメン紙を貼りました。

 

揉み板は、大工さんに用意してもらった板に、地域でしめ縄作りをしている方に藁縄を巻いてもらいました。(今回は、毛羽立たないように、しめ縄に使う「すげ」という植物を使って作ったものもあります)

 

これを、ジョーダンに渡して、揉みながら、乾燥させながら・・・・を繰り返していきます。

 

実は、揉み板は、宇治の手もみなど、主要な茶産地での手もみ茶では、使われない道具なのだそうです。(まさに手だけで揉んでいるそうです)揉み板の存在自体が、自家製茶の研究でも、民具としても、ほとんど知られていないのだそうです。また、揉み板が残っている地域でも、竹を割いて縦軸とし、藁縄を横軸とした形態もあり、板に縄を巻く、気仙の形態は、ほかに秋田県(桧山茶)や群馬県にあることが分かっているのみだそうです。(そして、現在も、その地域での手もみ茶に、このタイプの揉み板が使われているのかどうか、わかりません。調べてみたいと思います。)全国の自家製茶について研究された、京都の伊藤さんが気仙茶を訪ねてくださった際に、教えていただきました。

その意味でも、今回の揉み板の復元、伝統製茶法の伝承は、大変意義深いものだと思います。

 

気仙茶に震災直後から注目し、支援を続けて下さっている、龍谷大学の伊達浩憲教授が、気仙の手もみ茶再現について、江戸時代の文献等も参照しながらまとめてくださっています。大変興味深い内容ですので、是非ご覧ください。

http://d.hatena.ne.jp/ryukoku-cha/20140616/1402908251

私たち、「北限の茶を守る気仙茶の会」では、数百年の伝統がある(と思われる)貴重な伝統製法を絶やさないよう、記録し、製法を学び伝承していきたいと思います。