紀三井寺・景観阻害樹木伐採クラウドファンディングご報告
「紀三井寺・紀州徳川家御成御殿」からの景観を阻害する樹木伐採を目指すクラウドファンディングは、昨年2024年9月10日0時に公開され、同11月30日の23時に募集終了となりました。
この間、目標金額の50万円を大幅に上回る 905000円(目標金額の181%)の御支援が、71名の皆さんから寄せられました。
ご支援の皆様に、厚く御礼申し上げます。
大きな樹木を枯らせてしまうと、斜面を支えていた根も枯死し、斜面崩落等のダメージを受けて仕舞う為、樹木の命を保ちつつ、その繁茂する枝を落とす手法で、樹木伐採工事は遂行されました。
盛夏を避けて、9月下旬から開始された伐採工事は、有限会社前畑建材店がこれを請け負い、担当された上中林業の空師さん(高い樹木を自在に移動し、古来、空に一番近い所で作業して来られた職人さんの尊称)のご都合を調整して頂いて、断続的に継続、11月上旬に完了しました。
お陰様で、御成御殿からの景観は劇的に改善され、下の写真のように、紀州徳川家のお殿様方が、その座所から眺められたであろう、「和歌の浦」の絶景(日本遺産「絶景の宝庫 和歌の浦」)を取り戻すことが出来ました。
伐採工事以前には、下の写真の様でしたから、
文字通り、「劇的に」変わりました。
今年2025年は巳年で、皮を脱いで生まれ変わる蛇の年ですが、紀三井寺御成御殿は、その巳年を前に、すでに脱皮して生まれ変われた様に思います。
皆様のご支援のたまものです。改めて、厚く御礼申し上げます。
工事総額は、追加工事を含め総額、390万円税別でしたが、2024年12月中に全額支払いは済まされました。
クラウドファンディングの御支援金は全額、この支払に充当されました。
また、観光庁より採択を受けた「地域観光新発見事業」補助金も、この支払に充当され、残額は自己資金を宛てました。
ご支援の皆様へのリターンにつきましては、昨年12月12日に発送準備を終え、発送を開始、完了いたしております。
皆様に漏れなく、絶景が回復した御成御殿の特別拝観券をご送付申し上げましたが、その拝観日程は、今年開催される大阪関西万博への呼応も兼ねて設定致しております。
今回の事業は、希望する皆様に、御成御殿の景観に触れて頂くのが目的でしたので、この拝観開催日程には、余裕があれば、一般の皆様の有料拝観も受け容れる予定です。
絶景が回復したということは、これまで防風林となっていた樹木の鎧(よろい)を脱ぎ捨てたこととなり、台風など強風来襲時には、その影響を受ける懸念があります。
サッシや雨戸の更新について配慮する必要があるかと存じます。今後の課題と致したいと存じます。
西国観音巡礼・第二番札所の紀三井寺は、一番にはなれない、でも皆様の二番目のお場所に成りたいと念じております。どうか、心にご負担を感じられた折には、いっときホッコリして頂く空間として、ご来山賜りますことを、お待ち申し上げております。
以上、皆様のご支援を拝謝しつつ、ご報告とさせて戴きます。
有難うございました。
合 掌
2025年1月4日 紀三井寺 貫主 前田泰道 拝
























