春先より、エンジンオーバーホールが始まっておりました。

まずは、分解に先立ちエンジンを清掃してみると・・・

ご覧のようにエンジン製造番号がハッキリ現れました!!

 

我々のくろがねは、データブレート(製造銘板)が失われておるので、これは凄い手掛かりです!さっそく、ロシアに現存する2台のくろがねのデータプレートを確認してみますと、昭和14年8月製造の20364と、昭和15年4月製造の21202でした。

 

我々のくろがねのエンジン生産番号21624は、昭和15年7月頃の製造と想像できます。類推される車両製造番号は、5000番前後というこうとになり、本当に前期型の最終生産に近い車両のようです。

75年前に製造されたエンジンの分解の様子です。

 

ピストンもピストンリングもそのまま使えそうです♪

 

シリンダーもこの通り綺麗な状態です。

錆どころか、傷もありません!

 

実は昭和17年製(1942年)のアメリカ陸軍M3ハーフトトラックのエンジンを最近分解したところ、シリンダー内部は錆が酷く、ピストンも固着しており完全に部品交換が必要な状態でした・・・長期間放置した水冷エンジンは、冷却水が悪さをして錆を呼びこむようですが、その点くろがね四起は空冷エンジンであり、内部に水分がないことが幸いしたようです。

 

また、戦前の我が国のエンジン部品は、加工精度はもとより、金属材料についても海外からの優良な鉄鉱石やくず鉄を輸入し、ドイツやアメリカから輸入した加工機械を存分に使用して製作し、世界水準に恥じないレベルにあったことが実感できました。

 

開戦後のわずか半年で費えたのは、空母機動部隊と優秀な航空機搭乗員だけではなく、加工機械部品やレアメタルであり、それらを使う人材でした。

 

エンジン主要部品は、清掃と調整により再使用が可能と判断し、作業を進めております。作業の進捗は、引き続きご報告させていただきます。

 

実行者:小林 雅彦

 

 

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