支援総額
目標金額 5,000,000円
- 支援者
- 1,954人
- 募集終了日
- 2021年11月30日
クラファン終了直前!メンバーからのメッセージ⑤:今西 洋介
HPVワクチン啓発における学校施策
小児科チーム 今西洋介
令和3年11月12日、厚生労働省は8年ぶりに積極的勧奨を再開する方向を打ち出しました。その日、私は院内職員全員参加必須のICT(Infection control team)研修会でちょうどHPVワクチンをテーマに講演する日でした。講演開始2時間前にその決定の報告があり講演スライドを急いで修正したのは嬉しい悲鳴でした。
8年ぶりに積極的勧奨を再開したことは本当に素晴らしい事です。みんパピの2021年8月独自調査では接種率が1%未満から14.4%まで上昇していた事がわかりました。確かに我々メンバーも啓発活動していると、周囲の反応も歓迎的で流れは変わってきました。今年のHPVワクチンを取り巻く動きは良い流れだとは感じます。
しかし、これで万々歳なのでしょうか。実はこの積極的勧奨再開は我々啓発団体にとってはゴールでなく、スタートです。今後当然、科学的根拠に基づいた正しい情報への需要は高くなっていきます。
また、その調査では接種対象者である小学校6年生から高校1年生の女性は半数が学校に情報を求めている事がわかりました。そのため我々みんパピは2年目の施策の目玉を「教育現場との連携」に設定しました。
学校におけるHPVワクチン啓発の重要性を示す科学的根拠
HPVワクチン接種率の上昇に学校が有効であることは世界中のデータで示されていることです。学校ベースで接種プログラムのあるスペインの地域では、HPVワクチン2回接種率は9割以上に達したとの報告(#1)もある他、南オーストラリア、カナダなどでも学校での予防接種プログラムは高い接種率をもたらす事が報告されています(#2,3)。中学生13-14歳を対象とした中国の多施設共同介入による追跡調査では、HPVワクチンに関する授業を行う介入を行った群で、HPV関連の知識レベルが上がっただけでなく、ワクチン接種の意欲も高まったという結果も報告されています(#4)。オーストラリアの中学校40校12-13歳6967人を対象としたcluster randomized trialでは学校を拠点としたワクチン接種を行うと知識が向上し、ワクチンへの恐怖が減少する事が示されています(#5)。
これらのデータが示すように教育現場でのHPVやHPVワクチンに関する情報提供は非常に有意義である事を示しています。
見えてきた教育現場との連携における課題
HPVワクチンは言うまでもなく、子宮頸がんの発症を予防します。
2016年12月がん対策基本法が成立し、2018年3月にがん対策推進基本計画(第3期)が策定されました。その第3期がん対策推進基本計画では「がん患者を含めた国民が、がんを知り、がんの克服を目指す」事を目標に、がん教育と普及啓発の重要性を定め、文部科学省は健康教育の一環としてがん教育を教育現場で進めています(#6、7)。2017年に実施された全国の国公私立小中高校を対象とした文科省の調査(#8)ではがん教育を行なった小学校は52.1%、中学校は64.8%であり、実施していない学校がまだまだ多い事がわかります。
またSNSで繋がった文科省広報アドバイザーの寺西隆行さんから教育現場の悲惨な現状を聞きました。まず文科省と教育現場の関係が良好とは言えず、現場は教育委員会や学校の校長に仕切られています。教育現場は彼らにとって聖域であり他業種が入ってくる事を良しとしない雰囲気があるのです。また、学校の先生は時間外労働当たり前、休日は部活動に駆り出されるという過酷な労働環境にいます。実際、この学校連携を模索しているこの期間にも埼玉の小学校教員が長時間労働是正のため訴訟を起こしました(#8)。
学校のがん教育におけるキーパーソンは養護教諭
これではとてもじゃありませんが、学校の先生にHPVワクチンの授業をしてもらうようお願いする事は不可能でした。その為、養護教諭を突破口にして連携を取っていく方針としました。いわゆる保健室の先生です。養護教諭の方々数人と連絡を取っていますが、保健学習は「雨降り保健」(体育の授業時間で雨が降った時に行う保健の授業)となっているのが現状です。上述した平成30年の調査結果では、がん教育に外部講師を活用した学校は8.1%と非常に低く、その割合もがん経験者が21.6% と多く医療関係者は呼ばれていないのが現状です。これからは教育現場に医療者もどんどん出て行って保健の先生と連携を取りながらがん教育や性教育を進めていく必要があります。
そういった意味では、今回のクラウドファンディングの学校施策は理に適っています。皆様。是非ともお力をお貸しください。
#1. Curr Opin Obstet Gynecol.2012;24:305-10
#2. Aust NZJ Public Health 2009;33:365-70
#3. Vaccine 2017;35:5700-07
#4. Vaccine 2020;38:3665-70
#5. JAMA Netw Open 2021 Nov1;4(11):e2120057
#6. 厚生労働省健康局がん・疾病対策課. 第3期がん対策推進基本計画(概要)
#7. 文部科学省2014.学校におけるがん教育の在り方について(報告)
#8. 文部科学省 2017.平成30年度におけるがん教育の実施状況調査の結果について
リターン
3,000円
【個人様向け1】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
個人様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 1,336人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
10,000円
【個人様向け2】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
個人様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 555人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
50,000円
【個人様向け3】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
個人様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 43人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
100,000円
【個人様向け4】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
個人様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 8人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
100,000円
【医療機関様向け】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
医療機関様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 6人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
300,000円
【医療機関・企業様向け1】医療機関/企業名(スポンサーロゴ)をウェブサイトに掲載とお礼状
医療機関・企業様向けです。みんパピ!ウェブサイトに医療機関/企業名・スポンサーロゴを掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。なお、医療機関/企業名・スポンサーロゴの掲載はクラウドファンディング終了から1年間とします。
*ワクチン製造・販売に関わる企業様からのご支援が判明した場合、後日、こちらの振り込み手数料負担にて謹んで返金いたします。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
500,000円
【医療機関・企業様向け2】医療機関/企業名(スポンサーロゴ)をウェブサイトに掲載とお礼状)
医療機関・企業様向けです。みんパピ!ウェブサイトに医療機関/企業名・スポンサーロゴを掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。なお、医療機関/企業名・スポンサーロゴの掲載はクラウドファンディング終了から1年間とします。
*ワクチン製造・販売に関わる企業様からのご支援が判明した場合、後日、こちらの振り込み手数料負担にて謹んで返金いたします。
- 支援者
- 0人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
500,000円
【個人様向け5】ウェブサイトに氏名掲載とお礼状
個人様向けです。みんパピ!ウェブサイトに氏名を掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月
1,000,000円
【医療機関・企業様向け3】医療機関/企業名(スポンサーロゴ)をウェブサイトに掲載とお礼状)
医療機関・企業様向けです。みんパピ!ウェブサイトに医療機関/企業名・スポンサーロゴを掲載(任意)させていただき、お礼状を送ります(電子メール)。なお、医療機関/企業名・スポンサーロゴの掲載はクラウドファンディング終了から1年間とします。
*ワクチン製造・販売に関わる企業様からのご支援が判明した場合、後日、こちらの振り込み手数料負担にて謹んで返金いたします。
- 支援者
- 3人
- 在庫数
- 制限なし
- 発送完了予定月
- 2022年1月